【近鉄】大阪線の区間急行導入後ダイヤを考察してみる【高安】
大阪線車両に「区間急行」幕が追加されたという情報が入ってきたため、前回は楽しく停車駅の予想を書きました。
しかし、公開直後に「この車両 高安まで」という表記のある幕が存在するという情報を見つけてしまい、高安駅の停車が濃厚となりました。
前回記事の予想のうち半分が意味をなさなくなってしまったので、折角であれば「高安に区間急行が停車する前提で、データイムのダイヤを予想しよう」という記事を書きます。
今回も既存種別の廃止や停車駅変更は想定しません。
また、区間急行がデータイムに運転される前提となり、予想ダイヤによって区間急行の(予想)停車駅は異なります。
①急行と区間急行を併用する場合
八尾3駅を優等系毎時4本に増発。
半分は区急なので所要時間が増える列車もあるが、河内国分・五位堂も実質優等系毎時4本に。
五位堂以遠は急行系が2本になるため減便となる。ただし、区間準急を2本とも大和朝倉まで伸ばせば急行2+各停系4にはできるし、区間急行は五位堂より西は急行運転のため、大和高田や大和八木では急行系4+各停2と見ることもできる。
逆に、大和朝倉以遠を急行のみとすれば、同区間を毎時2本に減便することも可能。
(※記事執筆時点では「区間急行|大和朝倉」幕は発見されていないようだが、まだ無いとは限らない)
現行の毎時11本と運転本数は変わっていないが、近郊の優等を増発しつつ、遠方の優等本数を是正するようなパターンとなる。
②区間急行のみにする場合
八尾3駅を優等系毎時4本に増発、かつ所要時間こそ増えるが河内国分・五位堂も優等系毎時4本に増発。ただし混雑は増す可能性がある。
五位堂以遠は区間急行を3本とし、本数は現状維持としている。
現行の急行と区間準急を完全に融合させ、優等を区間急行だけに一本化するパターン。かわりに区間急行の本数自体は4本に増やしている(二種6本→区急4本)。
2本分が浮いたので、その分で長瀬駅を含む近郊ローカル(高安までの各停)を毎時6本に増発という形。
運行本数を毎時10本と減らしたうえで、全体的に近郊を増発しつつ、遠方の優等の所要時間のみが増えるパターンとなる。
(※記事執筆時点では「区間急行|伊勢中川」幕は発見されていないようだが、まだ無いとは限らない(2回目))
③区間急行のみで停車駅も増やす場合
八尾3駅・河内国分・五位堂、および近郊ローカルは②と同一。
五位堂以遠は区間急行のみとし、通過列車がなくなっている。
今回の予想では最も本数を削減するパターンで、あまりに削減量が多いため大和八木の客を裁けない・混雑が激しくなってしまう可能性大。ということで、さすがに無さそうという気はしている。
◆どれが"推し"か?
上記3点の予想のなかでは、個人的には②がありそうかなと思っています。
というのも、近郊区間を増発という都市部の利用増に対応しつつも、遠方利用のデメリットを停車駅が増えるだけに「留められる」からです。
それは大きなデメリットだろ!!という意見もあるかと思いますが、停車駅増加と運転本数減少のどっちかを必ず選ばなければいけないのであれば、前者のほうが嬉しい人が多いはず。もちろん、②にしたうえで五位堂以遠の区間急行を毎時2本にされる可能性は残っています。
なにより各停を増発してなお毎時1本減る、もし各停を増発しない場合は毎時2本減らせるのが(近鉄側の)大きなメリット。
ちなみに、②を基準にしたうえで「区間急行毎時3本」というパターンもあり得ますが……これはあまりに減らしすぎなのでさすがに悲しいなあという気持ち。
①については「五位堂以遠の優等を毎時2本に減便、かつ大和朝倉以遠を毎時2本に減便させる場合」に一番適合するダイヤだと思います。
伊勢中川・名張方面は急行として現状維持できるのも大きいです。
ただ、各停の運用が2本も五位堂まで伸びているため、結果的に現行とそんなに変わってない気も。逆に言えば、それで近郊区間の増発が可能になるとも言えます。
③は……さすがに「まだ」そのレベルまで減便するとは思えないので、実現しないことを祈りましょう。
◆「八尾・河内山本は通過、高安のみ停車」はあるか?
ないでしょう。
緩急接続こそできますが区間準急で事足りますし、そもそも八尾と河内山本のために結局区間準急・準急が必要になります。
コスト削減・本数削減のために新種別を作ることは明確なので、高安だけに急行を止める意味は近鉄側にはありません。
それなら急行の停車駅に高安を追加するほうが圧倒的に楽です。
◆遠距離移動は特急が"普通"
一部のSNS等では、山越え区間の本数維持・急行の停車駅維持・特急誘導をやめてなどの声が大きい気がします。
実際に名張や桜井から大阪まで通勤・通学されている方であれば、声を上げるのは当然の行為ですが、たまに旅行や鉄道趣味でしか使わない人が文句を言うのはお門違いというか、ぶっちゃけ大阪の中心から奈良県をまるまるすっ飛ばして三重県まで行くのって(今のご時世は)特急を使うのが前提だと思っています。
また、名伊特急が毎時2本で利用率も高い一方、阪伊特急はコロナ禍以降毎時1本に減らされています。特急収益で保っているような近鉄が減便するくらいですから、これが名阪特急を除いた大阪線の遠距離利用が少なくなっている証明そのものではないか、と感じます。
遠距離の移動客が減少しているのであれば、その分を是正した上で大阪近郊(特に長瀬駅とか)の増発に充てるのは想像に難くないでしょう。
区間急行は、その名前通り「遠距離列車へのメス」を入れる存在なのではないか、と今回予想して感じた次第です。
……もちろん、大阪近郊もまさかの減便される可能性はありますので、その場合は「おい!」と叫びましょう。
最後になりますが、あくまでこれらは全ていちユーザーの予想ですので、エンターテイメントの一種として見てくださいね。ダイヤ変更の正式発表を待ちましょう。


急行2・区間急行1・区間準急2・普通5で優等と普通の比を1:1にしてくる線もありえると思います その場合高安〜五位堂の各駅に止まる電車も3本に減ってもおかしくない気がします
コメントありがとうございます。 仰るような1:1のパターンは、区間急行が五位堂以遠各停の場合ですね。本数としては問題ないですが、その場合に各駅の有効本数や列車間隔をうまく調整できるか見ものです。 ※最初は仰るような急行や区間準急も交えたダイヤにし、今後のダイヤ変更で全部区間急行に統…