まじむりもうやだがっこうやめる   作:ピピス。

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クソみたいな話になっていたので修正してます。
書きたかったものじゃない。


火と灰が降り積もる聖堂

『……い!』

 

 

『先生、目を覚ましてください!』

 

 

”アロナ……?”

 

目を開けるとアロナが慌ててこちらを覗き込んでくる。

 

『先生、大丈夫ですか!?気を確かに……!』

 

”いったい何が……。”

 

どうやらアロナが助けてくれたらしい。

 

『古聖堂が爆破させられて…先生を守ろうとしたのですが……。』

 

『もう、これ以上は………しっかり……力が…』

 

”アロナ…!?”

 

アロナがそう言い切る前に視界が白く染まり、景色が変わってゆく。

 

 

…………

 

 

「……先生!」

 

大量の瓦礫に包まれた聖堂で、一人の大人が目を覚ました。

 

「せ、先生……けほっ、こほっ……ご無事でしたか!」

 

”ヒナタ……。”

 

辺りの炎は減ったが煙が多くて息が苦しい…、そして何より…。

 

(身体が動かない……)

 

 

「良かったです、辛うじて瓦礫の隙間に……。」

 

「待っててください、すぐに私が……!」

 

ヒナタはそう言うとすぐ瓦礫を持ち上げてくれた。

 

 

「お怪我は……無さそうですね。あの爆発に巻き込まれてほとんど傷一つ無いだなんて、

 本当に奇跡のようです……。」

 

立ち上がった私を見て驚いたように声を上げる。

 

「先生!ご無事でしたか!」 「せ、先生……!」

 

向こうから、正義実現委員会であるハスミとツルギが駆け寄ってくる。

 

「正義実現委員会のみなさん……!」

 

”みんな、すごい怪我……。”

 

いま来た二人とも全身傷だらけでとても痛そうだ…。

 

 

「これくらい大したことはありません。」

 

「ですが、先ほどの爆発で、正義実現委員のほとんどは戦闘不能になってしまいました。」

 

「それに、ナギサさんやサクラコさん……それ以外にも多くの方が見当たらなくって……。」

 

”そうだ…! エミがいない…、さっきまで近くにいたんだけど…。”

 

「ゲヘナ側も… って、エミさんが居たんですか…!?」

 

「なに…!? エミが居たのか…!?」

 

”うん、私を爆発から庇って……”

 

話しかけたところでいきなり銃声が耳に響く。

 

「っ!!」

 

煙の向こうからやってきた部隊は何か話し合った後こちらに銃口を向けてくる。

 

 

「アリウス分校……!?」

 

「ど、どこからこれほどの兵力が……!? 周辺地域は全て警戒態勢だったのに…」

 

 

「ま、まさか…」

 

ヒナタが悪い予感が当たったかのような顔をする

 

「まさか、地下から……?古聖堂の地下にある、あのカタコンベから…!?」

 

 

「…っ!?  とりあえず先生を連れてここから離れるのが優先です…!」

 

「あぁ……暴れるのは、私の役目だ。」

 

「先生、行きましょう!」

 

”うん、指揮は任せて!”

 

 

…………

 

 

途中から現れた”ユスティナ聖徒会”によって少しずつだけど押されていってしまう。

 

「……尋常じゃない数です。周りに数十…いえ、数百人規模の……。」

 

”このままじゃきついかも…。”

 

 

突然、誰かの援護で聖徒会が倒れ道ができる。

 

「こっち!」

 

そこにはボロボロの状態のヒナが強い意識を持った目でこちらを見ていた。

 

「正義実現委員会、先生をこっちに!今は時間が無い!」

 

 

「………わかりました。」

 

「先生、私達がここで敵を食い止めます。」

 

「後はあの風紀委員長が何とかしますから、急いでください!」

 

”……わかった。”

 

ツルギとハスミ、ヒナタに退路を任せヒナに走ってついて行く。

 

 

 


 

 

 

私は、砂浜で幼馴染の二人とのんびりする夢を見た。

 

 

「あぁ、最悪。」

 

「久しぶりに寝たのがミサイルから庇って気絶って……」

 

 

「でも、すこし体が軽い気がする。」

 

……それより。

 

「先生は大丈夫かな……?」

 

「私が庇ったのに大怪我してたら洒落にならないんだけど。」

 

血まみれの身体を動かし、立ち上がる。

 

「銃声の聞こえた方に行こうかな。」

 

「これでもトリニティの中でも強いんだけどな。」

 

愛銃と大量の手榴弾を確認、身体もちゃんと動く。

 

「よし、行こう。」

 

 

…………

 

 

手榴弾を敵の足元に投げ、姿勢を崩したところを銃で蜂の巣にする。

 

 

 

「この幽霊みたいなヤツ倒してもどんどん増える。」

 

 

「しかも、なんかやけに多くない…?」

 

 

「……無視して突っ切ろう。」

 

効くかわからないが、閃光弾をばら撒きその後にすぐ走り出す。

 

背後から飛んでくる銃弾を背中の大きな翼で弾く。

 

 

向こうから一際大きな銃声が聞こえる。

 

「っ! あっちか!」

 

 

 


 

 

 

「はぁっ、はぁっ……。」

 

度重なる戦闘で、さすがのヒナにも顔に疲労が見える。

 

「先生、もう少し耐えて。 ここを抜ければ……」

 

ユスティナ聖徒会など、他にも増援が現れる。

 

 

…………

 

 

「はぁ、はぁ……はぁ……」

 

「くっ……」

 

ドサッ……

 

”ヒナっ!!”

 

 

ヒナが倒れたのを確認したのか部隊が煙の向こうから姿を表す。

 

「ゲヘナの風紀委員長、ようやく倒れた。」

 

「や、やっとですか……痛かったですよねぇ、よくあの傷でここまで……。」

 

「……。」

 

 

「トリニティとゲヘナの主要人物は大体片付いた。」

 

「残りは貴様だけだ、シャーレの先せ……」

 

 

ズドンッ……!

 

「……何だ。」

 

上がった砂煙の中から聞き覚えのある声がする。

 

『…残念、着地ちょっと失敗。』

 

”その声は…!”

 

 

『先生、さっきぶりだね。』

 

「坂浦、エミ…貴様がなぜここにいる。」

 

予想外だったという反応を見せるアリウススクワッド。

 

 

『面白そうな物が見れるかと古聖堂にいたら、急に爆破してこの始末。』

 

『ケガとか特にないみたいだね。』

 

アリウススクワッドのリーダー、サオリを睨みつけながら私を庇うように前に出る。

 

 

「そんなボロボロの身体で何ができる。」

 

『…時間稼ぎ。』

 

今のエミはヒナと同じくらいか、それ以上にボロボロの状態だ。

 

 

『このまま先生連れて逃げ切れないだろうから、救助が来るまでなるべく耐えるよ。』

 

『委員長ちゃんも何も考えて無いわけじゃないだろうし。』

 

 

「……。」

 

「…ああそうだな。 生かして連れて来るように指令が出ている。」

 

『…うげ、 出てこない方が良かったかも。』

 

 

まぁ、と気を取り戻したエミが翼を軽く羽ばたかせる。

 

それだけで、辺りの煙が吹き飛ぶほどの風が生まれる。

 

 

『お疲れ様。 風紀委員長ちゃん、後は私に任せて。』

 

「えへへ、その余裕いつまで持ちますかね……。」

 

 

『さあ、来なよ。』

 

「アリウススクワッド、交戦を開始する。」

 

 

無謀に近い戦いが幕を上げた。

 

 

 

 

 




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