神秘探求したいミレニアムモブ生徒とゲマトリアがガッチャンコ   作:ハイパームテキミレニアム

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HAZARD ON

 

 

 

 

 

「……おや?」

 

「○○ちゃん? 何かあったの?」

 

 

 ミレニアム廃墟地域内の研究所。

 データ収集と編纂の為にモニターと向かい合っていた○○の視界に映った反応に声を上げる。

 

 ひょっこりと顔を出したユメが○○の視線の先を追うと……研究所周辺を映し出したマップ上に、一箇所にまとまった複数の丸点が表示されている。それがどうやら少しずつ研究所に向けて近付いているようだった。

 

 

「どうやらお客様のようですね。此処に向かって接近中です」

 

 

 言いながら○○はモニターの一つを操作する。

 研究所付近に設置していた監視ドローンの映像がリアルタイムで送られてくるように仕込んだモニターの画面を指先で2、3度なぞり、カメラ映像をピンチインすれば。

 

 

「……ふふ。そうですか、来てくれましたか」

 

 

 小さく呟き、口角を持ち上げた。

 ドローンのカメラが遠目から映すのは、複数の生徒と一人の大人からなる隊列。

 大人はもちろん、我らがキヴォトスが誇る先生。そして生徒はミレニアムの生徒が中心となっている。○○には全員見覚えと面識がある面々。

 

 

 そして、その生徒の中に、居る。

 今、最も求めている人物が。

 

 

 小鳥遊ホシノの姿が。

 

 

 どうやら他のアビドスの面々……廃校対策委員会の他メンバー全員も連れ立っている様子。

 しかし先生とホシノ、両名揃って現れてくれるとは何という僥倖だろう。

 ……黒服さんが上手く取り計らって2人を引き合わせたのかな、と○○は舌を回した。

 相変わらずの手腕である、なんて思いつつ。

 

 

「よし」

 

「うわゎ。ど、どしたの○○ちゃん?」

 

 

 ぽん、と軽く両手を一叩き。名案を思い付いたとばかりの明るい笑顔で○○は息を吐く。

 モニターに被り付いていた○○の背中から何を見てるのかと伺おうとしていたユメが、○○が唐突に動いた事でぴょんと跳ねて固まる。

 そんなユメに振り返った○○は、嬉しそうに、楽しそうに声を弾ませつつお願い事を口にした。

 

 

「ではユメさん。貴女はこちらの方達を出迎えてあげてください。私は準備をしますので」

 

「えっ、私!?」

 

「もちろんユメさんおひとりという訳じゃありませんよ。ミメシスの私も付けるので」

 

 

 無論ユメ1人で外に出す訳ではない。

 ○○は研究所内部で待機、及び掃除などの雑用を行っていたミメシス5体を呼び寄せ、それぞれに装備を持たせた上でユメの傍に着くように配置させる。

 それからミメシスに対して新しい命令を吹き込んでいく。

 

 

「えぇと……そうだ、ユメさんが危害を加えられそうになった時、加えられた時に迎撃、反撃する事。良いね?」

 

 

 ただ少しばかり外に出て、相手を出迎えるだけ……とはいえ、此処は危険な廃墟地域真っ只中。研究所の外を歩いていれば、暴走した無人ドローンやらが何時出てくるか分かったものではない。

 言い含めるように簡素な命令を吹き込めば、5体のミメシスはそれを是として受け取る。

 

 それから不安を滲ませているユメを、○○は安心させるように、緩く頭を撫でる。次いでミメシス5体もユメの周りに集まり、背を撫でたり摩ったりとわちゃわちゃと群がっている。

 

 青白い幽霊の如きミメシスに群がられていても、ユメは怯えず嬉しそうにはにかみを見せる。

 当初はミメシスの事を不気味に思ってはいたものの、次第に打ち解け、受け入れていった。尤も、○○の姿をしている事が大きな要因ではある。

 

 

「大丈夫です。お相手もすぐ近くまでやって来ています。少し出て、此方の方まで案内してくれればそれで良いですからね」

 

「……うん。頑張るねっ」

 

 

 ○○にとって、今回の要望はユメのリハビリを兼ねたもの。

 まずは軽く、優しく、小さな一歩から。

 最初から負荷を強く掛けた所で、台無しになる可能性は目に見えている。繊細なものに無用なリスクを掛けるべきではない。

 少なくともここでパワーレベリングをするべき場面ではないと判断していた。

 

 それに、ユメの神秘と強い反応を示していたホシノと直接対面をすれば、何かしらの影響を及ぼされるだろう。あわよくば記憶も完全に蘇らせてくれれば儲け物。とまで考えていた。

 

 

(……んん、我ながら皮算用が過ぎるかな……? 良くも悪くもユメさんの刺激となってくれれば御の字としとこうかな)

 

 

 しかし唸って考えても仕方がない。気分を軽く切り替えるように息を吐いた。続けてミメシスに向けて一言告げる。

 

 

「ほら、私達。ユメさんにちゃんと付き添ってあげてね」

 

 

 ○○がぱん、と手を叩けば一人のミメシスがユメの手を取り、そっと引いた。その他のミメシスがユメの周りを固め、陣形のように並び立つ。

 それからユメの歩幅に合わせて一歩一歩、研究所の出入口に向かう。○○もそれに合わせて後ろから着いていく。

 

 

「………………っ」

 

 

 外へと向かう扉に近付くにつれて、ユメの表情が少しずつ強張っていく。背を伝う汗の感触が、鮮明に感じ取れるよう。

 

 

 

 ○○と同じ姿格好をしたミメシスの手を深く握る。……ユメの強張りが少し解れた。

 

 

 周りを見れば、ミメシスが自らを守るように着いてきてくれている。……ユメの脈拍が、少しずつ落ち着いていく。

 

 

 ○○が造ってくれた盾の持ち手をしっかりと握る。

 

 軽いけれど、とても頼もしいそれ。その存在を改めて認識すると、ユメの胸の中に、次第に勇気が湧いてきた。

 

 

 後ろを振り返ると、○○が見つめてくれている。伸ばした前髪に隠れているけれど、優しくて、暖かい視線が、ユメには感じ取れた。

 

 

 ……その視線に背中を押されるようにして、出入口を跨いだ。

 

 それから一歩、二歩。勢い付いて、そのまま歩き続けて……外へと出ることができた。

 足取りは軽やかに。もう二歩、三歩。それから○○の方へと大きく手を振った。

 

 

「……! ……○○ちゃん、行ってくるねっ!」

 

「はい、ユメさん。ではお気を付けて」

 

 

 ひらり、にこやかに笑いかけながら○○はユメを見送った。その姿が見えなくなるまで。

 それを受けて、ぶんぶんと元気に手を振ってユメは嬉しそうに歩いて行く。

 必ず貴女の元に帰る、という思いを篭めた約束事を口にして。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 廃墟地域の地面を踏みしめる。

 瓦礫に塗れ、崩落したビル街の最中、比較的平らで開けた場所を歩いていく。

 尤もユメは、ミメシスに誘導されるように手を繋いで歩いている状態に近しい。

 

 ユメの体調に今の所不調はない。ほんの少しで終わる外出であることと、ミメシスが5人も着いてきてくれていることが物理的にも精神的にも支えとなっているためである。

 

 

「うーん、お迎えする時に何て話しかけたらいいかなぁ……はじめまして! っていうのはちょっと変かな……?」

 

 

 なので歩きながらもこうして考え事ができる余裕も生まれている。

 

 ……しかしどうにも心が軽くなっていくような、そんな不思議で胸弾む感覚に、ユメは内心首を傾げていた。

 不安な筈の外に出ているのに、何だか気分が晴れやかで。

 

 うぅん、と少し唸って……単純な事に気付いた。

 

 

 ──きっと○○ちゃんと約束できたから、何て。

 それに、簡単なお使いとはいえ、頼りにされたようで嬉しかった。少しでも役に立ててるみたいで、嬉しかった。

 

 我ながら簡単な心だなぁ、とは思いつつ、ユメの表情は朗らかだった。

 

 

「うーん、やっぱりこんにちは、って話しかけた方が自然かなぁ……?」

 

「…………」

 

「……やっぱり? じゃあそれでいってみるねっ」

 

 

 ○○から案内を頼まれてる一同に会った時の挨拶をミメシスと共に考えつつ、静かな廃墟跡を進んでいく。

 今回のミメシス達は端末を持たされていないので、言葉のコミュニケーションはできないが、それでもジェスチャーやボディランゲージを使ってユメの言葉に答えた。『こんにちわが一番無難だし良いと思う』、何てサムズアップをしたり。

 

 

「…………? あれ、何か聞こえる……」

 

 

 雑談に興じてるユメの耳に、地面を強く打つような音が入る。

 耳を澄ませてみれば、進行方向から聞こえてくるそれは急速な勢いでユメに向かってきている。

 

 

「…………足音…………? え、なんかすごい近付いてきてる!?」

 

 

 猛烈な音を立てながらこちらに向かって駆け付けてくる足音が一つ。

 

 研究所に向かってきてるお客様というのは、確か一人だけでは無かった筈。なら一人だけで向かってきてるこの人物は……? 

 

 どうするべきかとユメがまごついている内に、足音はどんどんと近付いて、大きくなる。相当に急いで走っているのか、ほんの十数秒でユメの近くにまで音は迫る。思わず怯えて、盾を展開して構えてしまった。

 

 

 そして、ユメの視線の先、廃墟の瓦礫の向こう側から、足音の正体が姿を現した。

 

 

 

「せん、ぱい?」

 

 

「…………ぇ?」

 

 

 飛び出してきたのは、小柄な少女。

 ピンクの長髪。それを後ろに纏めている。

 ユメを見つめ、驚愕に満たされたように引き絞られた、黄と青の瞳。

 先輩、と驚愕に震える声は。呆然としている表情、顔立ち。

 手に握られた、一丁のショットガン。背負っている、折り畳み式の盾。

 

 

 知らない筈。初めて見た筈。初対面の筈、なのにユメは、とても懐かしい既視感と、安心感を覚えた。

 

 

「ぁ、れ」

 

 

 その姿を視界に入れた途端、ユメの思考に目眩が走る。

 ざらついたノイズが、耳鳴りのように響き出す。

 

 

「は、ぁは、はは……は……」

 

「……………………なんだ、此処に居たんですね、先輩…………」

 

 

 息を荒らげて、ユメの方へと近付いてくる、ピンク髪の少女。小鳥遊ホシノ。

 ふらふらと幽鬼のように、にへらと歪んだ口元をそのままにしながら、ユメの方へと歩いていく。最早ホシノの視界にはユメしか収まっていない。見ようともしない。ユメの周りに侍る、○○とそっくりそのまま同じ姿をした存在など、認識の外に吹き飛ばしていた。

 

 

「ぅ、うぇ……」

 

 

 ホシノが近付くに連れて、ユメの目眩は酷くなる。

 

 知っている。知らない。覚えている、覚えていない、知らない、知っている。

 目の前の少女を認識し続けるにつれて、頭の中にある何かが呼び起こされそうな、栓が閉められた何かが噴出されかかっているような、猛烈な衝動と頭痛に襲われていく。

 

 

「だ、誰、なの……?」

 

 

 その正体を探ろうと、頭を片手で抑えながら絞り出した声。

 その言葉を受け取り、意味を咀嚼し、理解したホシノは、一瞬びしりと固まったかと思えば、鬼気迫る表情に顔を歪めながらユメの元へと駆け出していった。

 

 

「は、はは、なに言ってるんですか、ねぇ、私です、私ですよ、ホシノです!」

 

「……ホシ、ノ、ちゃん……?」

 

「っ! そう、そうです! 貴女の後輩! 小鳥遊ホシノ! 覚えてるでしょう!? ねぇ!?」

 

 

 言葉を荒らげながら迫るホシノが、ユメの肩に手をかけた。

 

 お互いの感触が、伝わり合う。

 

 2人の温もりが、2人の神秘が、触れる。

 

 

 

「っ、え」

 

 

 

 

 

 瞬間────

 

 

 

 

 

 

 

「う、あ」

 

 

 

 

 

 

 

 ユメの脳内に溢れ出した────

 

 

 

 

 

 

 

「な、に……!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 青春の記憶────

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぅぁあ゛ぁ゛っ!?」

 

「先輩っ!?」

 

 

 記憶の蓋が開く。

 間欠泉の如く溢れ出した記憶が脳内を満たし、みるみるうちに蹂躙していく。

 

 酷く朧気な、思い出せずに霞かかっていた思い出が、急激に輪郭を象り、明確な形となってユメの記憶として存在を露わにして、確固たるものとして根付いていく。

 

 

 見覚えのない景色、見覚えのない人。

 モノクロだったそれが色付いていく。

 

 聞き覚えのない声。名前。音。

 ノイズまみれだったそれが馴染みのある形となる。

 

 

 梔子ユメを形作る記憶が、呼び起こされていく。

 

 

 見知らぬ学校の景色が塗り変わる。

 知っている学校の景色へとすり替わる。

 

 

 雑多な言葉の渦が、脳内を掻き乱して、埋めていく。

 

 

 

 アビドス高等学校。生徒会、砂漠、砂、後輩、砂祭り、小鳥遊ホシノ、ホシノ、ホシノちゃん、ポスター、破れて、崩れて、砂に埋もれて、沈んで、落ちて────

 

 

 

 早回しの映像のように過ぎていく、梔子ユメを構成している記憶。それ等が絶え間無く、とめどなく脳内を駆け巡る。

 

 目を逸らそうが、耳を閉ざそうが関係なく、直接頭の中に流れていく記憶の再生は、激しい頭痛を伴って、立っていることすらままならない。

 

 

「ふ、ぐ……ぅうぅ、っううぅぅぅ〜……!!」

 

 

 弾けそうな程の情報量を叩き付けられた頭を必死に抱え、髪を振り乱し、瞼を固く閉ざし、奥歯を噛み締めてもなお緩みもしない痛みに呻き、地面に蹲る。

 

 息が荒くなる。意識が途切れそうになる。悲痛な呻きが喉奥から零れ出る。

 視界が何度も明滅を繰り返して、ヘイローが壊れかけの電灯のように、点灯と消灯を小刻みに繰り返す。

 

 反射的に零れ出る涙が地面を濡らす。

 嗚咽が喉から溢れる。心臓が痛いくらいに早打って、収まらない。自分の体が、言う事を聞いてくれない。

 

 

「せんぱ、大丈夫で……」

 

 

 悲鳴を上げ、苦悶に呻き、蹲るユメを助け起こそうとホシノが手を伸ばした。

 

 

 

 その側頭に、銃身が突き付けられる。

 

 

「っ……!?」

 

 

 ホシノの頭を躊躇なく撃ち抜いたのは、ユメを守るようにして体を差し込んだ1体のミメシス。

 

 

 ミメシスは自身を生み出した本体から事前に、『ユメに危害を加えられた時、加えられそうになった時に攻撃を行う』ように命令を受け取っていた。

 

 ホシノがユメに対して呼び掛ける行為、接触する行為については、害意や敵意が見られず静観するのみだった。

 しかし、ユメがホシノに触れられた途端、ユメは苦痛に崩れ落ち、もがき苦しむように頭を抱え悶え始めた。

 

 

 方法はどうであれ、ミメシスにとってそれは何かしらの攻撃であると判断された。

 

 ユメに危害を負わせた存在として、ホシノを認識した。

 

 そうしてミメシスは本体から課せられた命令を、忠実に実行せんと動き出した。

 

 

「うっ……!?」

 

 

 蹲るユメからホシノを引き離すようにミメシスの1体が体をぶつけにいく。

 予想しない事態が続け様に起こった事に面食らっていたホシノはその体当たりを喰らうものの……即座に片足を軸に体を回す事で衝撃を受け流し、押し倒されずに済む。

 

 そこから素早く体勢を立て直しつつ武器を構え直す。ユメの傍に立つように陣取ったミメシスの放った銃撃が、ホシノが構えた盾に全て受け止められる。

 

 身に染み付いた熟練の動き、それが次に行うべき動きを繋げていく。

 

 

「この……っ! 邪魔しないで……!!」

 

 

 ホシノが咄嗟に放ったショットガンの反撃が、ユメを守るようにして立っていたミメシスの内、最もユメから離れていた一体に直撃する。

 

 苛立ち、焦燥、困惑、怒り。

 その感情に支配されつつも、培われた技量により放たれた速射はミメシスの防御を間に合わせず、神秘によって構成された体を強かに抉った。

 

 

「───ぁ」

 

 

 近くで鳴らされた銃声に、ユメが咄嗟に顔を上げる。

 絶えず襲い掛かる頭痛に苛まれていたユメの瞳が、その光景を見てしまう。

 

 ショットガンの直撃によって全身を貫かれ、防御の為に咄嗟にかざした手が力無く垂れる様を。

 

 膝を付き、受け身を取ることさえ儘ならず、冷たい地面に崩れ落ちていく様を。

 

 許容できるダメージを超えた故にその体の顕現を維持出来ず、体の端から青白い粒子に解け、虚空へと消えていく様を。

 

 その光景が、スローモーションに流れていく。

 引き伸ばされた時間の中、いくら手を伸ばしても、無情に時は進み続ける。

 

 

「ぁ、あぁ」

 

 

 頭痛が更に強く、激しくなっていく。

 白み、霞み、ノイズの激しくなる視界の中で夢と現実が狭間を無くして、混ざり合っていく。

 

 

 ───倒れ伏すミメシスの姿が、そっくりそのまま、○○と重なる。

 

 

「ぅあぁ」

 

 

 何時も名前を呼んでくれる声すら出せずに、力尽きていく。

 

 何時も笑いかけてくれる顔が、崩れていく。

 

 何時も抱きしめてくれる腕が、撫でてくれる手が、崩れていく。

 

 最早人型すら保てずに、存在が掻き消えていく。

 

 煌めきを帯びた欠片が、握られていた銃が、亡骸のように道端に散らばっていく。

 

 

 目の前で何も出来ないまま、居なくなってしまう。

 大事な人が、大切な人が、失いたくない人が、消え失せていく。

 

 

 焦点が定まらない。

 痛む思考がもっとぐちゃぐちゃに乱されていく。

 息も上手くできなくなっていく。

 

 ユメはぶれる視界の中で、突き付けられる銃口を見つける。

 

 ホシノが持つショットガン。その銃口の先に、○○がいる。

 素早く、鋭く、○○を排除せんとする銃弾が今にも放たれようと、トリガーが押し込まれて。

 

 

「やだ……」

 

 

 次の光景を幻視する。

 銃弾に撃たれる○○が、何も抵抗もできないまま撃たれた○○が、バラバラに解けて、壊れて、消えていく。

 

 

 悪夢の光景と、重なる。

 

 悪夢が、現実にすり替わっていく。

 

 

「───やめてぇ!!」

 

 

 悲鳴と絶叫と共に、銃声が鳴り響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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