「…いや、おかしいじゃろ…。」
恩恵を刻み終えたのか、ディアンケヒトが紙を見て固まっている。
「どうかしたか?」
「…なるほど、確かにお前さん達は規格外のようじゃ。特にシキ、お前の眼は異常だ。その眼は神さえも容易に葬る。」
…そこまでやばいのか。しかし、俺はともかくアミッドにも何かしらスキルか何かがあったのだろうか?
とりあえずステータスを見せてもらう。
シキ
LV.2
力 :I0
耐久:I0
器用:I0
敏捷:I0
魔力:I0
千里眼:H
恐怖耐性:A
痛覚耐性:EX
≪魔法≫
≪スキル≫
【直死の魔眼】
・任意発動可能
・"死"を視覚情報として捉えることが可能
・"死"の概念が無いもの、"死"を理解出来
ないものは見ることが出来ない
・格下であれば見ただけで殺すことも可能
【霊核御手】
・常時発動可能
・視界内の物体の掴み取りが可能
・実体を持たないものでも可
・投擲に対して高補正
ー設定が物騒なものがあるな。というか知らないスキルが発現してる。頼んだ覚えはないから自力で発現したということだろうか?原因は恐らく、一度腕を失ったためだろう。かなり使い勝手が良さそうだからありがたい。
アビリティ欄を見ても新しいのが増えている。千里眼ってことは遠くが見えるのか、はたまた違う効果があるのか。その辺はまぁ放っておいてもいいだろう。
それよりも、
気になることがもう一つある。
「なぁ、レベルの数値間違えてないか?」
普通は1からだと思ったが。
ディアンケヒトを見ると首を横に振るが、この数値に疑問を持っている様子がない。…理由に心当たりがあるのか?
「シキはワイヴァーンを倒したでしょう?
ワイヴァーンはLV3相当。恩恵無しでそれを撃破したのですから当然かと思いますよ?」
代わりにアミッドが答えてくれた。
…そうなのか。この歳でレベル2だなんて、変に悪目立ちしてしまいそうだ。
まぁ自身が強いことは何も問題ないし、金を稼ぐ上で都合がいい。いざという時にアミッドを守れないなんて話にならない。
「それで?アミッドはどうだった?」
長年都市にいる神が言うのだからなかなか優秀な魔法かスキルがあるのだろう。
「はい。魔法が発現していました。」
お、すごいな。始めから魔法が発現しているヒューマンはごく僅かだろう。
アミッド・テアサナーレ
LV1
力 :I0
耐久:I0
器用:I0
敏捷:I0
魔力:I0
≪魔法≫
【ディア・フラーテル】
・全癒魔法
・魔法円内にいる者の治癒、体力回復、状態
異常と呪詛の解呪
・詠唱式【癒しの滴、光の涙、永遠の聖域】
≪スキル≫
「ーん?」
いや、そこに手を置かれるとスキルが見えないんだが。
「そこは駄目です。」
頬を赤く染めて拒否してくる。
ー何故だ?
奥で主神がニヤニヤしてるのでとりあえず睨んでおく。
まぁいい。知られたくないのなら無理に見ようとは思わない。危険なものであればあの神も黙ってないだろう。
それしてもこの魔法はすごい。
ここまでの治癒魔法を持つ人物はここでもなかなかいないだろう。今は魔力が足りないだろうが、探索系ファミリアからも引っ張り凧になるレベルだ。
「よし終わったな?それじゃあギルドに冒険者登録に行くぞ。ついでだ。暇潰しにその辺を少し案内してやるわい。」
ディアンケヒトが豪快に笑いながら立ち上がり、シキの肩に手をかける。
「登録って何をすればいいんだ?」
「なーに、名前とファミリアを言って、軽く説明を受けるだけじゃ。大したことない。」
「そうか。」
シキとディアンケヒトが何やら話しながら部屋を出て行く。アミッドは自身のステータスが書かれた紙を見て、再び頬を染める。
≪スキル≫
【直死羨望】
・特定の人物に対する魔法の効果を大幅に向上
・特定の人物が傍にいる間ステータス大幅上昇
「アミッド?早く行くぞ。」
「ーはい。」
冷めることのない熱をどうにか抑え込み、後を追いかける。
頬の熱が消えても、心臓の動悸が収まることはなかった。