白濱亜嵐×数原龍友×中務裕太が語る迷いと再出発。鼎談インタビュー『GENERATIONS:The Documentary』【前編】
人気ダンス&ボーカルグループGENERATIONS初のドキュメンタリー映画『GENERATIONS:The Documentary』が、現在公開中。今回は、白濱亜嵐さん、数原龍友さん、中務裕太さんにインタビューを敢行。本作への想いをたっぷりお聞きした。(取材・文:タナカシカ)
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「僕らの大きな節目が詰まっている」
メンバーが語る作品への実感
―――ドキュメンタリーを拝見して、順風満帆に活動されている印象を持っていたのですが、実際はコロナ禍でツアーの中止など、大きな困難を経験されてきたことに驚きました。完成した映画をご覧になって、率直にどのように感じられましたか?
白濱亜嵐(以下、白濱)「僕らはデビュー前からいろんな経験を重ねて成長してきましたが、その中でも特に大きな節目が切り取られているなと思います。ひとつの時期に焦点が当たっているので、“シリーズの途中から始まった物語”のような印象もあって(笑)。でも、僕らにとってすごく重要なタイミングを描いているからこそ、面白い視点だなと思いましたね」
中務裕太(以下、中務)「最初に観たとき、これまでの僕たちを知っている方にとっては“かなり攻めた内容”だと思いました。でも、そこがとてもリアルなんです。今の僕たちの想いも、これまで言葉にしてこなかった本音も、すべてさらけ出している作品なので。ファンの方にも、僕たちを知らない方にも、それがきっと伝わると思いますし、楽しんでもらえる作品になっていると思いました」
数原龍友(以下、数原)「この映画は、決してポジティブな瞬間ばかりではなく、苦しかった時期もたくさん映っています。でも、そうした時間も含めてグループの“軌跡”として形に残せたのは良かったなと感じています。僕たちの仕事は華やかに見えるかもしれませんが、裏側には泥臭い部分もたくさんある。壁に当たる瞬間はどうしても見えない部分だと思いますが、今回リアルな姿を知ってもらうことで、応援してくださる方との絆がより深まれば嬉しいなと思いましたね」
包み隠さず話せたドキュメンタリーの裏側
―――12年という活動期間を経て、今回のドキュメンタリーについてお話があった当時の心境などを聞かせていただいてもよろしいでしょうか。
白濱「いつの間にかカメラが入っていたんですよね(笑)。元々、松永大司監督とはメンバーも僕自身とも距離が近くて、すごく信頼している監督なんです。だから『撮ります!』という感じじゃなくて、気づけば撮り始めていたというか。きっかけは、やっぱりグループの形が変わったタイミングですね。監督は6人体制になってからの僕らからしか見ていないので、その視点もある意味面白いと思いました。どの現場にも自然にいて、気づけば馴染んでいた。『ドキュメンタリーを作るぞ!』というより、『いつの間にか始まっていた』感覚でしたね」
―――皆さん、かなり赤裸々に語られていて驚きました。そこまで率直に話せたのは、松永監督との信頼関係が大きかったのでしょうか?
白濱「そうですね。あと、基本的にメンバーはみんな正直者なんですよ。周囲のスタッフの方がしっかり包んでくれているだけで(笑)」
数原「そうそう(笑)。松永監督は、普通なら踏み込まないようなところまで言葉をかけてくれる方で。短い期間でしたけど、僕たちの心の奥まで自然と話せる関係を、監督の方から作ってくれました。他のメンバーが何を話していたか、実際に映像を見るまで知らなかったのですが、みんなが本音で語っていたのは、やっぱり松永監督の人柄あってのことだと思います」
―――監督からかけられた言葉で印象に残っているものや、「この質問で自分を引き出された」と感じた瞬間はありましたか?
中務「『(関口)メンディーがメンバーに戻るボタンがあれば押しますか?』という質問です。そういう質問もあるんだって結構驚きましたね。しかも、それが密着の初日だったので、『初日から結構踏み込んだ質問だな』と、正直びっくりしました。でも、その質問をきっかけに僕らの心が一気に開いた気がします」
大きな壁をみんなで越えた先に見えたもの
―――ドキュメンタリーを通して、改めてメンバーそれぞれの姿を見る機会になったと思いますが、特に印象に残っているシーンはありますか?
白濱「いや、もう(小森)隼が主役でしたね(笑)」
中務「確かに。ずっと泣いてたもんね。ノーカットで(笑)」
白濱「本当に(笑)。翌日のリハで隼と会った時、『お前、主役じゃん(笑)』って言いました。主演・小森隼、共演・GENERATIONSって感じでしたね」
―――小森さんが語ったお話しの中で、『1年前はメンバーに会いたくなかった』という告白はとても衝撃でした。小森さんだけではなく、みなさんそれぞれに色んな思いがあり答えにくいところもあると思いますが、どのような時間を過ごしていたのかお聞きできますか?
白濱「あの頃は半年くらい、メンバーそれぞれが自由に動いていた時期だったんです。龍友くんは留学に行っていて、僕も海外を回っていました。そんな中でメンディーの“辞める、辞めない”という話が浮上して、みんなそれを感じ取っていたと思います。お互いが思っていることを赤裸々に話し合った時間が多かったですね」
数原「たぶん、その話し合いの多さがピリピリしていた原因でもあると思います」
白濱「そうそう。本来はエンタメに全力を注ぐために集まったのに、内側の問題にフォーカスしなきゃいけない状況が続いていて。それが1番フラストレーションというか、ストレスだったと思います」
数原「言葉にするのが難しいですよね。別に誰かが悪いというわけじゃなくて、でもあの時期の空気感って説明が難しい」
―――そういった時期を経て、今の関係性が戻ったのはやはり“話し合い”の積み重ねが大きかったんですね。
白濱「そうですね。とにかく、たくさん話して、たくさんぶつかった。それが今につながっていると思います」
数原「みんなで大きな壁をひとつ乗り越えたという経験は、やっぱり大きかったなと思いますね。もちろん、パフォーマーチームは振り付けや構成の面で大変なこともこの先たくさん控えていましたけど、あのピンチを一緒に乗り越えられたというのは、すごく意味のあることだったと思います。そして、待ってくれていたファンの方々の存在をライブを通して実感できたときに、『またここから進んでいける』という確信が持てた気がしました。仲間の大切さを改めて感じられたというか、その経験があったからこそ、チームの絆がより強くなったんだと思います」
“自分たちの手”で生み出すライブづくり
―――今回の作品ではライブの裏側も丁寧に描かれ、特にオーディションで選ばれたサポートダンサーが加わるという、これまでにない体制が印象的でした。白濱さんは「改めて自分はやっぱりダンスが好きなんだと再確認できた」とお話しされていましたが、実際に現場で一緒に過ごす中で、どんなエネルギーを感じましたか?
白濱「当時のサポートダンサーたちは本当にみんな若かったんですよ。これまでの現場では年齢の近い人が多かったんだなと、彼らに会って改めて実感しました。世代が違うからこそ感じることも多くて、彼らの持つエネルギーや熱量は本当に刺激的でしたね。ダンスを始めたばかりの頃の、あの純粋な“好き”という気持ちを思い出させてくれるような存在でした。スキルもあるし一生懸命で、忘れかけていた原点を思い出させてくれた、そんな子たちでした」
―――中務さんも彼らとの時間について刺激的だったと仰っていましたね。
中務「本当にみんなフレッシュで、中には僕らより10歳以上年下の子もいました。もちろん同じステージを盛り上げる仲間という意識はあるんですけど、どちらかというと弟や妹のような感覚もあって。今までのダンサーたちとの関係とはまた違った空気感があって、すごく新鮮でしたし、何より楽しかったです」
―――中務さんは、LDHが運営するEXPG高等学院の学長を務められていますが、生徒の1人がサポートダンサーとして参加していますね。実際に、どんな会話をされたのか覚えていらっしゃいますか?
中務「『ちゃんと勉強してる?』なんて他愛もない会話をしていました。そんな何気ないやり取りが、逆に印象に残っていますね」
―――このドキュメンタリーを拝見して、自分たちのライブには“ダンス専門のディレクターを置かない”というのが印象的でした。ご自身たちでライブを作ることにこだわる理由や、そこに込めている思いを教えてください。
中務「僕らの中で“こういうライブをやりたい”というイメージが明確にあるので、自分たちで作ることに自然とこだわりが生まれるんだと思います。もちろん、時にはパートごとにディレクターを立てることもありますが、基本的には自分たちの手で作ることを大事にしています。全部を人に任せてしまうと、自分たちのライブじゃなくなるような感覚があって。やっぱり、自分たちで構成を考えて作るからこそ、より思い入れも強くなるし、ステージに立つ喜びも大きくなるんですよね」
数原「僕自身は、表現すること自体が自分たちの仕事だと思っています。だからこそ、自分たちの体や声、言葉でしか伝えられないものが絶対にある。そういう意味でも、ライブは“誰かに作ってもらうもの”ではなく、“自分たちで生み出すもの”なんだと思います。LDHのアーティストはみんなそういう意識を持っていて、表現に対してすごく真摯なんですよ。ライブにはその想いがすべて詰まっているので、やっぱり自分たちの手で形にしていきたいですね」
(取材・文:タナカシカ)
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