小森健太朗@相撲ミステリの人

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小森健太朗@相撲ミステリの人
@komorikentaruo
時々鍵かけます。ミステリ作家、ミステリ評論も。刊行書は『駒場の七つの迷宮』『大相撲殺人事件』(文春文庫)等。『英文学の地下水脈』(東京創元社)で日本推理作家協会賞受賞。翻訳書『人の子イエス』(みすず書房)『ミルダッドの書』(壮神社)等。アニメ評論書『神、さもなくば残念』(作品社)など。

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「ペンは剣より強い」という言葉は、以前は新聞記者が使っていた用例をみて「戦争より言論の方が長期的には有効である」という含意の言葉だと思っていたが、原典のリットンをみるとリシュリューのセリフは「じかに手を汚すより、布告書に署名して手下にやらせる方が楽でいい」だった。
私の知っているインド人で日本で暮らしている人が、日本でよく見るマンガやアニメに目くじらをたてたり、雑誌のヌード掲載に怒ったりするようなことは皆無だが、奈良の「せんとくん」には怒っていて、「神様であるブッダに動物のツノをつけるとはなにごとかー!(怒)」だった。
インドで学んだ面白慣用句その1。英語でまた会いましょうSee you againというが、インドだとSee you again in this lifeが普通。輪廻する魂はいつかまた出会うのは必定なので、今生で会いましょうというのを挨拶では付け足す。
ゴーンの逃亡で、日本の司法が中世レベルだから正当だとかいう暴論を見かけるが、それはいくらなんでも法治国家の日本に失礼な話だ。金で何でも買収できる世渡りをしてきたゴーンからみても、日本の司法と警察が買収の通じるほど甘くなく、腐ってないとみたから逃げたんでしょうに。
「ダンジョン飯」は、単行本1巻が出たときに買って読んでからずっと追っていたが、アニメ放映中にあらためて1巻から最終巻まで通読した。で、これは色々とすごいマンガだと思う。特にあげたいのは、以下の三点。
「AVより、同意がとれない絵の方が問題」という謎理論、それは1500年ほど前に一休さんが論破した愚説だ。「屏風から虎をだしてください」。周回遅れにもほどがある。せめて20世紀人の知見を学んできてよ。
うる星やつら放送時のファン活動は私も少々見てきた一人だが、当時の派閥としてラム派をはじめ、しのぶ、弁天、ラン、お雪、サクラ先生といったキャラごとの派閥もあったが、一番深刻な対立だったのは、高橋留美子原作遵守派と、押井守アニメ派の対立だった。
ネット上の日本語をみて日本語を学習した外国の方が「もう疲れたよパトラッシュ」という用例を非常に多くみるので、「パトラッシュ」というのは、日本で広く信仰されている労働の聖人だろうと推測したというエピソード、割合面白かった。
なんか「日本アニメのヒロインは金髪ばかり」と「日本アニメには、子どもが憧れるメガネヒロインは、ほとんどいない」は、似た印象の言説だ。どちらも、日本アニメの内実には無知なのに、日本アニメを見下して叩く方向の言説になっている。
ちなみに私生活の清廉潔白さの度合いでいえば、ヒトラーは女性スキャンダルはなく、不正汚職もなく、飲酒せず喫煙せず菜食主義者になって豪遊とか享楽にふけることはなく、賭け事などもせず、極めてきれいな政治家です。しかしいくら私生活が清廉潔白だからといって選挙で選ばれてよい政治家になるわけ
赤松先生、収入面でみれば、議員報酬よりも人気漫画家の方がずっと稼ぎがいいはずなのに、「表現の自由」のために創作活動を犠牲にして政治に身を投じるお覚悟でいらっしゃるとは。聖人みたいな方ですね。自民党議員に赤松先生が加入すれば、自民党の表現の自由を守る度合いは著しく向上しそうです。
「若い男性たちに金があって女性から選ばれていれば、部屋でオタク趣味なんかせず、海外旅行いったり、スキー行ったり」というすももさんのお説はあまり正しくないと思う。貧しいオタク男性にポンと1000万円渡して好きに遊ぶとよいといったら、オタク趣味にさらに注ぎ込むのが多数を占めるだろう。
「うる星やつら」のことをハーレムもの呼ばわりしているのがいたが、あれは全くハーレムものじゃない。だって大勢出てくる女の子のうちラム以外の誰も主人公のあたるに好意をよせてない。人物配置だけみれば、典型ハーレムものの元祖的作品なのに、内実が非ハーレムものの極致みたいな作品なんだよな。
もう20年くらい前になるか、英語のアニメコミュニティ見ていたら「水着でじゃぶん!」というサブタイトルの「じゃぶん」の意味が不明で英語訳できずに困っているという発言があった。数百万語が収録されている最大の和英辞典にもこの言葉がなく、大学の日本語学専攻の教授のところに相談に行ったという
アメリカには「白人は着物を着るな」「白人は書道するな」という文化盗用警察みたいなのが結構いるらしいが、それって彼らが劣位とみなす有色人種の文化を白人に嗜ませないことであって、差別反対を掲げつつの実態が差別的行為にあたるのでは。
テレビ版の「うる星やつら」は、ラムが高校に通うようになって以降、学校では制服を着ているので、虎縞ビキニスタイルでいるシーンの割合が減った。でも通学時以外のときは基本的にあのスタイルで通していたので、この方の発言は「うる星やつら」に関する偽史です。(続
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アビゲイル・シュライアーの訳書刊行中心本、英語で途中まで読んだ。この本の前半は、自分の女性性を容認できない少女の話とか、男子に性転換したくなる女の子たちが手術を受けてダメージを蒙ったり、色々な不幸にあう話の事例を色々並べている。読んでまず思ったのが
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・ライオスは普通には共感しづらい性格設定なので主役にはならないタイプ。悪役とか憎まれ役でもなく、熱血漢・正義漢でもなく、共感しやすい無個性型でもなく、成長型でも努力型でもない。こんなさじ加減の主役設定をおけるのは作者のストーリー構想力がよほど骨太。
「女性がエロいものを描くはずがない」という意見が欧米の中で出てくる背景には、女性の表現に関して欧米が日本よりずっと遅れていることに現れでもあります。フェミニズムに結びつければ、女性の表現を開花させている最先進国が日本で、欧米は後塵を拝している。
最近は子どもに読ませる昔話も改竄がひどくなって、鬼ケ島に行った桃太郎が鬼退治をしないで、話し合いで平和的解決をしたというオチにしているのがあるらしい。そんな話を子どもに読ませるのは有害だからやめてほしい。
SDGsとかで、エネルギー消費を抑制しようとすると富や資材が不足するようになり格差拡大と貧困化が進み、戦争や紛争が起きやすい世界になる。で、戦争が起きると一挙に二酸化炭素排出は増大するから、元からの努力が水の泡というか逆効果をもたらすことになる──これを機に再考した方がいいかと。
「日本アニメは金髪ヒロインばかり」の人、まだ自説を守ろうとしているのか。118作品を数えて、金髪ヒロインが三作しかなかったのに、「髪の色で身分とか差別観があらわれている」とか牽強付会もいいところでしょ。
物語がガンダムの文法にのっとるなら、この後のジークアクスで起こりそうなこと ・マチュの目の前で母ちゃんが死ぬ ・大気圏突入時のモビルスーツ戦 ・突然現れて主人公になつく妹キャラ登場
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・物語の後半にいくとわかるが、「食べるとは何か」という哲学的な問いかけがテーマとしてあり、正面からそれにとりくんでいる。テーマの深遠さが物語に哲学的な深みを与えている。 ・リアルタイム読書時には、序盤はセンシ主役のダンジョングルメ漫画かなと読んでいて、
それはその通りなんですが、「パタリロ!」アニメにしても、同性愛描写が忌避されてアメリカで放送ができなかった事例からも、日米どちらの国の対LGBT意識が高かったかは、40年前の時点でも明らかでした。
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高須力弥
@rourensiumu
同性愛を肯定的に捉えた漫画やアニメが売れていたから日本に同性愛差別は無かったと主張するのは明らかな誤りですね。
インドのカーリー女神のアイデンティティとして、生首もって踊ってるのが絶対外せないが、バービー人形シリーズのインド販売ではちゃんとそこをおさえていることに感動。上の文字と下のアルファベットがKaliのところ以外不一致だ。上のインド文字はJaye Kali Man
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AO入試をメインにすると「育ちがよい」といわれたりする富裕層の子女が有利になり、貧困層が勉強の努力を経て這いあがる道が狭まる。身分や家柄で出世が決められてしまう科挙以前の腐敗人事時代に逆行させるおそれがあり、隋王朝以後の科挙による選別がなぜ有用だったのか歴史に学んでほしいものだ。
埼玉の水着撮影会をなくそうとしたのは、共産党議員でしょう?だったら、自分たちの党が「なくなったらいい」といわれても至極当然だと思う。やったことが自分の身にはねかえってきただけなのでは。 news.yahoo.co.jp/articles/205b0
これだけ信用性の損なわれたColaboと仁藤氏が提言したり、成立に関わっていた、あらゆる女性支援法案やAV新法などの国の立法は、全部廃案にしてよいくらいに思うが、少なくとも全見直しのゼロからのやり直しを求めたい。その提言が入っているところは無効化にしてほしい。聞く有識者を間違えている。
ウナギが絶滅していない世界線を得るべく時間跳躍した岡部。しかし別の世界線ではウナギは生存していたもののクロマグロが滅んでいた。どこかにウナギもクロマグロも滅びを免れる世界線シュタインズゲートがあるはずだ。何度も跳躍を繰り返す岡部だが、どの世界線にいってもどちらかが滅んでいた┄┄
国内の社会学者全員とまでは言わないが、「都合の悪いデータは隠す」と公言している上野千鶴子氏の薫陶を得た、あるいは上野千鶴子論を参照活用している社会学者は、その研究論文にデータの捏造や偽造がないか洗い出す作業をすべきではないか。データの不正使用が見つかった場合には学位剥奪などの厳し
私は大学の頃にキリスト教の学生寮にいたが、今でも覚えているのが、無邪気なクリスチャン学生が「インドでのマザー・テレサの活動はすばらしいですね」と言ったとき同席していたインド人が激怒し始めて何故怒られているかさっぱりわからずきょとんとしていた。私もあの時本当に腹が立った。
いまインボイス反対運動に力を注いでいるのは、もう四年は遅いなーと思う。あの時期、山田太郎議員に反対意見を集約して、色々と動こうとしていたのに、全然協力がないばかりか理不尽な山田議員叩きをやっていて今更何だろう?と思ってしまう。
流血シーンの多い「Blood+」で町おこししている自治体があるなら問題提起はわからなくもないが、全くエログロアニメでない「おちフル」をエログロ呼ばわりするのは不当なレッテル貼りで作品に風評被害をもたらしている。「邪神ちゃんドロップキック」はギャグアニメでエログロではない。
ちゃんと統計的調査をやるべきですが、コリン・ウィルソンの犯罪本で読んだところでは、1980年代に英国でポルノが性犯罪の元凶になっているのではという突き上げがあり、収監されている性犯罪者にどのくらいポルノに接してきたかを調べたところ
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Gerald Chee 🇯🇵
@0xGeraldChee
これは、わりと真面目な問題で、エロが多いと、性犯罪が多い/少ないのか。性犯罪は厳密な統計をとるのが難しいけれど、日本と韓国、日本とカナダを比べても規制の緩い日本の方が性犯罪が少ないのは否定できず、少なくとも、エロを禁止して性犯罪が減るとは思えない。おそらく逆でしょうね。 x.com/Machtkamp/stat…
国連さんは信者が多いイスラム教に正面から対決するのは回避するくせに、いくら叩いても反撃してこない日本の家父長制はガンガンに叩く。そういうずるい態度をやめて、もっと真の問題に向き合って立ち向かうべきではないですか?
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国連広報センター
@UNIC_Tokyo
秋です。家父長制を解体しよう。 今日は #女性に対する暴力撤廃の国際デー 女性に対する #暴力に言い訳なし #NoExcuse
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昔、インドに少し滞在して、マザー・テレサに多くのヒンドゥー教徒が苦しめられひどい目にあっているのを知らされて、自分も心が痛んだが、よその国のことに自分で何もすることはできなかった。せいぜい帰国後「マザーテレサ像、実態は全然ちがうぞー」と言って回るくらいだった。
行きたい温泉の1位に草津温泉が選ばれたそうで、これはエンカレッジカルチャーでは。だって、草津には温泉むすめの中でも主役級がいるし、町議の件では不当に責め立てられたところだし。
表現規制運動は1980年代からみているが、漫画がエッチだとか不健全とか理由つけて規制してくる三大勢力が ・保守系自民党系 ・統一教会系 ・キリスト教(純潔派とか原理主義系) 主にこの三派がオタクやら表現の自由派の主敵だったわけで、今になって、この三派のうちの統一教会だけを切り離そうとしても
インドで暮らした経験と照らし合わせると、仁藤夢乃さんってインドでのマザー・テレサみたいなポジションだと思うところがあります。両者は似ている。民衆がマザー・テレサに怒りの声をあげているのに、マスコミはずっとマザー・テレサ聖女偶像化ゴリ押し路線だった。
この引用RT、削除されてしまったみたいですが、この人、ファンタジーとか異世界ものの日本のアニメやゲームに出てくる女性の戦士が、ビキニアーマーものしかないと思い込んでいるようで、嗜好が偏向的すぎるし視野狭窄ぶりが異常だ。
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インドで聞いた話のひとつで覚えているのが、コルコタ(カルカッタ)の町ではコンドームなどの避妊器具は手に入らないという話をインド人から聞いて「どうしてですか?」ときくと「コルコタの薬局も病院もマザー・テレサ配下のキリスト教がほとんどおさえていて、避妊具をおかさせないようにしている」(続
東浩紀さんが、萌え絵のルーツにエロゲがあるというようなことを言っているけど、エロゲが萌え絵を使っていたのはあっても、別に萌え絵がエロゲから生まれたわけではないから。当時多方面に広がった萌え絵がエロゲにもあったというにすぎない。起源をたどればいのまたむつみ絵(≠ポルノ絵)。
赤松健さんが「この選挙に落ちたら表現の自由活動から身をひく」といわれたのは、私からみても、当然そういう覚悟でのぞんでおられると思ってました。この言葉をどう歪曲してアクロバットな解釈を加えたら「赤松は表自を飯の種としか考えていない」とか自分の利益ばかり考えていることになるの?不明だ
なんかキズナアイのことを言っている社会学者とやらの言をナナメ読みしてみると、どうやら萌え絵が社会に有害であるといいたいらしいが、ちっとも説得力がなく、かわりに、社会学とやらが社会に有害であるということに説得されそうになってきた。
赤松健支持者とか表現規制反対派に統一教会が入り込んでいるみたいなムチャクチャなことを言っているのがいるなー。統一教会に端を発する表現規制と、表現の自由派がどれだけ長い間、表現をめぐって闘ってきたと思ってるんだ。そういう歴史を無視して勝手な妄説を広めないでほしい。
BCGについて多少調べたら、大きく四系統あるらしい。オランダ株、日本株、ロシア株、ブラジル株。西欧がオランダ株、旧社会主義圏がロシア株、韓国はオランダ株と日本株、南米がブラジル株。この四株のうち、コロナウイルス防止に効いたのでは?といわれているのはロシア株と日本株。西欧で使われてない
映画館のチケット買うとき「ククルス・ドアンの島一枚」といったら、窓口の店員さん「はい、え?クク……?お待ちください」とさがってタイトル検索し始めた。戻ってきて「ああ、ガンダムですね」と売ってくれたが、ククルス・ドアンは当たり前に通用する固有名詞でなかったと知る。
「うる星やつら2 ビューティフル・ドリマー」は傑作だと私も思うが、原作者の高橋留美子にとってみれば、あんまり愉快でないのもわかる。あれは押井守が原作漫画から遠くかけ離れた別の作家性を被せてきている。モンキー・パンチにとっての「カリオストロの城」みたいなもの。
30年前消費税が導入されたとき、角川文庫から出ていた日本ミステリがゴッソリ消えたことがあって、鮎川哲也全部、泡坂妻夫全部、横溝正史の金田一耕介もの以外、高木彬光も大部分? ちょうどその頃、角川文庫で日本ミステリをよく読んでいた頃だったのに新刊が一挙に消されて途方にくれた。
有名な格言「ペンは剣よりも強し」はブルワー・リットンの戯曲「リシュリュー」二幕二場に出てくるセリフが由来ですが、原文をみると Beneath the rule of men entirely great, the pen is mightier than the sword.「偉大な人間の統治下ならばペンは剣よりも強し」と条件節がついています。
NHK党の浜田議員が提案したように、弱者救済などを主目的とする法人やNPOには、直接お金を渡さずお金の運用は公的管理下にある口座のみとし、そこからの引き出しには必ず領収書と名目明示を課すようにすればだいぶ改善される。制度改革してColaboのようなところにお金を渡さないようにすべき。
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著者が自分の思想を押し付けようとする本でなく、取材して収集した事例集がメインなので、今日のLGBT法をめぐる法制化の是非などの議論には参照されるべきものがあり、翻訳による悪影響が懸念されるような本ではないと思う。ただこの本の事例は、アメリカならではのものが多く、日本ではそのまま援用
豊崎さんが知念さんを作家として知らないと言ったのはたぶんポーズか虚勢だと思う。実態は、野党批判をしていた知念さんが気に入らなかったからくさしたかったのだろうと思われるが、評論家が作者の政治的立場を理由にその評価を変えてはいけない。作品の評価は作者の政治的立場や意見とは切り離すべき
「推しの子」を非難している人の中に、ちゃんと原作マンガを読んでいる人っているの?原作を読んでいれば、あんな非難など生じるはずがないと思うが。私は単行本を買って全巻読んでいるが、あのリアリティーショーの話で木村花さんの件を想起させる要素などなかった。
江戸川乱歩が官憲当局から発禁処分をくらったのは一作だけ、「芋虫」だが、その発禁が出た年には乱歩作品の出版が昭和14年以降ほぼ全部ひきあげられてしまう(新潮社とか春秋社の乱歩文庫など)。法的な発禁が一作でも、影響は多岐にわたり、以降探偵小説刊行がほぼ全滅へと追い込まれる。
しかしツイッターのキュレーションチームが一掃されるだけで、こんなにも言論環境って激変するものなんだ。ありがとうイーロン・マスク。今年の最優秀活躍賞は、イーロン・マスクと暇空さんと浜田議員の3名に送りたい。