養老鉄道(岐阜県大垣市)は12日、20代の男性社員が運転士の免許がないにもかかわらず6、7月に2回、計約16分間、列車を運転していたと発表した。乗客にけがはなかった。男性社員は周囲に「運転士になりたい」と語っており、免許を持つ運転士に頼んで、代わってもらったという。同社は今後、処分を検討する。
同社によると、男性社員は2月から免許を取るための訓練を受けていたが、3月に自ら中断。その後も運転士になる希望を抱いており、6月に約3分間、7月に約13分間、それぞれ別の運転士に頼み込んで、運転を代わってもらったという。
無免許運転した車両はいずれも2両編成で、乗客はそれぞれ約10人だった。運行の遅れやオーバーランはなかった。
社内から「停車駅で男性が運転台の機器を触っている」と情報提供があり、発覚した。同社の報告を受けた中部運輸局が既に保安監査を実施した。
養老鉄道は揖斐(岐阜県揖斐川町)―桑名(三重県桑名市)間を結ぶ単線。