ベーシック・イングリッシュは昔流行ったのになぜ廃れたのか教えて下さい。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF%E8%8B%B1%E8%AA%9E 最近英語で考える習慣を定着させようとしていますが、日本語で考えることを禁止したら単語が思うようにでてこなくなった挙句に思考そのものが稚拙になってしまいました。 そこで、先ずこのベーシックな単語を日本語を介在させずに覚えて、これを土台にして英作文を行おうと考えています。 その次に、添削時に英英辞典を活用することによってさらに使える単語を増やそうと考えていますが、落とし穴はあるでしょうか？ それでは、よろしくお願い致します。

私も中学生のころ、ベーシック・イングリッシュを手助けに英英辞典を読む習慣を身につけました。物をあらわす単語の選択が時代の変化に取り残されたことと、学習の効率化を優先させた代償として、標準的な英語では当たり前の表現の多くがカバーできていないことが、いわゆる「ネイティブな英語」ブームに押されてベーシック・イングリッシュが流行らなくなった原因だと思います。ごく初歩の学習段階ではとても理にかなっている側面も多いので、たいへん惜しいことだと思います。 ベーシック･イングリッシュは、限定された語彙で、いろいろな概念を表すことができる点では優れていますが、そのまま使おうとすると、少し弱点があります。なにしろ日本でいえば大正末期～昭和のはじめの時代に、おそらく英語教育が普及していない地域を想定して編纂された語彙なので、現代人の目から見ると「物事に関する、200 の視覚に訴える語」にはgoat、ploughなど、使いどころの少ない単語が混ざっているいっぽう、telephoneやcomputer,television,gas,batteryといった日常的な物品がなく、語彙リストに忠実になろうとすると不自然に回りくどい表現になってしまいます。 英作文の上達を目指すのなら、ベーシック･イングリッシュの簡素な構造は入門用の手がかりとしては非常に役立ちますが、具体的な物の名前に関しては850語にこだわらず、使いたい単語は自分でどんどん調べて取り入れる必要があります。たとえば意味のわかりきっている外来語のカタカナ表現を一通り疑ってかかり、英英辞典で確認してみるのも良いかもしれません。 また、ベーシック・イングリッシュで書かれた文は英語として合っているかどうかときかれれば、正しいといえば正しいのですが、ルールの簡略化のために、動詞としても使える単語が「物事に関する語」として固定されていたりと、やや不自然な面があることも否めません。比較的短い文を発話するドリル練習などにとりいれるのには非常に合理的な学習体系ですが、標準的な英語の文法の初歩がある程度わかってきて自力で文章を組み立てられるようになってきたら、ベーシック・イングリッシュ固有の規則にはあまりとらわれず、言葉につまったときのヒント集として考えたほうが現実的だと思います。 ベーシック・イングリッシュではないのですが、作文のときにうまい動詞や形容詞が思いつかないことでお悩みなら、最近ではLongman Language Activatorのような学習者向け類義語辞典も出ているので、英英辞典を読むことができるのなら、そういった資料も役立つかもしれません。