第3回お布施の75%が葬儀社の手数料に 「ぼったくりで割高」憤る僧侶

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編集委員・森下香枝
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 ピコン、ピコンと、神奈川県の浄土系宗派の寺で副住職を務める50代の男性のスマートフォンが鳴った。

 「○○区の葬儀場で今週末に葬儀……」

 副住職が登録している、僧侶の手配アプリからの連絡だ。インターネット葬儀サービス事業者(以下は葬儀サービス)が運営するアプリで、登録料は月額数千円。首都圏で葬儀案件が発生すると、葬儀サービスからこうした連絡が入り、行ける場合は返信する。

 指定された日時に葬儀場に行き、面識のない故人と遺族の前でお経をあげる。報酬は、葬儀サービスが施主から受け取るお布施総額の約25%。たとえば施主が8万円のお布施を納めた場合、僧侶への報酬は2万円、残り6万円は業者の手数料になるという。

 葬儀場への交通費はすべて僧侶側の自己負担。それでも「数」をこなさなければ、生活は苦しいという。

 派遣された葬儀先では四十九日法要の営業が推奨されている。契約を取ったらマージンが加算される。

 従来は、菩提(ぼだい)寺と檀家(だんか)の間で直接受け渡されてきた「お布施」だが、最近は葬儀業者が介在することも多い。

 記者は、首都圏の大手葬儀社が2022年に僧侶らに配った「お布施額表」と題された資料を入手した。

シリーズ【令和のお葬式】。今回は、葬儀社と僧侶の間にも存在する「中抜き」の構造に迫ります。割高なお布施を納めずに済むにはどうすればいいのか、記事後半で僧侶が助言します。30日配信予定の次回は、檀家と菩提寺の関係について考えます

 火葬式のみの直葬は、お布施…

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この記事を書いた人
森下香枝
編集委員|ここからTIMES編集長
専門・関心分野
終活、中高年のセカンドライフ、事件など
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    小西美穂
    (関西学院大学総合政策学部特別客員教授)
    2025年11月24日19時54分 投稿
    【視点】

    施主にとっても、お布施が本来の意味を離れて高額な費用負担となっていることに気づきにくい点は見過ごせません。背景に、お布施がそもそも価格交渉の対象ではないことが利用され、高額な中抜きに異議を唱えにくい状況があるのではないでしょうか。さらに葬儀

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