「とりあえず動けばいい」というFAのプログラマーこそ、この本を読んでほしいです。
米マイクロソフトエンジニアの牛尾 剛@さんの著書、『世界一流エンジニアの思考法』は、Web系だけの話かなと部屋に積んで放置してたけど、今まで考えていたことが言語化されており、読むと目から鱗の連続でした。
私が本書に赤ペンを入れ、PLCに転用した概要は以下。
① 「手を動かす」前に「脳を動かす」
キーボードを叩くのが早すぎる。
まず一流は「どう書くか」のメンタルモデルが完成するまでコードを書かない。
これを徹底したら、デバッグ時間が半分に減る。
② バグの原因は「推測」ではなく「特定」する
「たぶんここだろう」で回路をイジるのをやめた。
変数を固定し、ログを取り、再現性を確認する。
科学的なアプローチこそが、最短の復旧手順。
③ 複雑さを憎む
「自分が読めるコード」ではなく
「半年後の他人が読めるコード」を書く。
シンプルさは技術力。
複雑なインターロックを自慢げに組むのは、
ただの自己満足だったと改めて痛感。
④ 心理的安全性は「設備」にも必要
ミスを許容できない現場だからこそ、失敗できる
「シミュレーション環境」を作り込む。
実機で冷や汗をかく回数を減らすのが、プロの仕事。
⑤ 結局、基礎が全て 最新のIoT技術より、基礎的なアルゴリズムとデータ構造の理解が設備を救う。
「動くからヨシ」とする現場の悪癖を捨てて、エンジニアリングの本質に戻らねばと改めて本書から学びました。
物理現象と戦う私たち制御屋はが、ITから学べることは山ほどある。