「無職のバカ息子とお宅の娘、どう?」41歳年収700万「賞味期限ギリギリ」OLが同級生と見合い。意外すぎた展開とは【専門家助言】
わが国の深刻な少子化はご承知の通りだが、少子化とあわせて注目を浴びがちなのが「晩婚化」だ。厚生労働省によれば、2022年の平均初婚年齢は妻が約30歳、夫が約31歳だったといい、1985年の妻25.5歳、夫28.2歳と比すれば、その晩婚傾向は明らかである。 「晩婚化対策を行うことで少子化が改善されるという考え方は、政府や地方自治体が『婚活』に注力している姿からも十分に伝わってきます」 こう話すのは、危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏。 「ですが、近頃こうした『官製婚活』に関心を示す方の中には、30代後半や40代の方も多いと聞きます。民間の婚活でも『熟年』世代の需要の多さが目立っている様子。 そろそろ『晩婚化対策=少子化対策』という既存の発想を転換しないと、今後もなかなか効果は実感できづらいのではないでしょうか」 今回取材に応じてくれたのは、70代の専業主婦Mさん。Mさんはなかなか結婚しない40代の娘の先々を心配し、友人らに「いいご縁がないか」と聞いて回っていたところ、ある人物から「熱烈なラブコール」を受ける羽目になり悩んだ経験がある。 Mさんは娘の当時の状況についてこう述べる。 「うちの娘は地元の中小企業に新卒で入って以来、とにかく仕事一筋で頑張ってきました。昨年はチームでではありますが大きな契約を取って、上司からも今後が楽しみだと褒められたそうです。年収は700万ほどで、ウチの辺りでは高給取りだと思います。 ちょうどその大きな契約に挑んでいる頃、娘の小中学校の同級生の母親から連絡をもらいました。『子ども同士を見合いさせないか』と。名前を聞いてもなかなか思い出せなかったのですが、よくよく聞くと、何度か同じクラスになったこともある男の子のお母さんでしたね。今で言うママ友です」 娘にそれとなくその男性の話を聞くと、「クラスで根暗と呼ばれ、目立たない子だったと思う」とのことだった。仕事のことしか頭にない娘に、それが「縁談」の相手だとは最初はとても言えなかったMさん。 しかし、「元ママ友」からは電話がしつこくかかってきた。「少し前に会社を辞めてしまったバカ息子だが、優しく、家事がうまい。あなたの娘のようなキャリアウーマンには最適ではないか」と熱心にMさんを口説いたという。誰から聞いたのか、娘の部署名まで知っていたそうだ。 「『こう言っちゃなんだけど、お宅の娘さん、とても素敵なのに仕事熱心なせいで、このままだと女としての賞味期限が切れちゃうんじゃないかしら。会うだけでも会わせてみない?』と言われ、失礼すぎて笑ってしまい、つい娘にそのことを打ち明けたんです」 とMさん。恐る恐る声をかけてみると、驚いたことに娘は「会うくらいならいいよ」と答えた。その後、娘は件の求職中男性と地元のシティホテルのラウンジで会うこととなった。しかも2人は見合いをきっかけとして、驚くほどスムーズに結婚に発展したという。 「娘は仕事人間でプライドも高い子です。だから無職の大人しい同級生なんて勧めたらプライドが傷つくかと思ったので、見合いを快諾したことはとても意外でした。しかも2人は利害が合ったのか相性が良かったのか、とてもうまく行っています。 現在、娘のダンナ様は家事をしながらインターネットで在宅の事務仕事を少しずつしているそうです。人生、どうなるかわからないものですね」 と語るMさんだった。 【関連記事】「最高の夫よ」無職の同級生と結婚した41歳のキャリア娘がつかんだ「理想の結婚」。その驚きの生活とは 【取材協力】平塚俊樹:危機管理コンサルタント【聞き手・文・編集】川路詠子 PHOTO:Getty Images【出典】こども家庭庁:結婚に関する現状と課題について(データは厚生労働省「人口動態統計」)