原神世界で不死身のボケ担当がハッピーエンドを目指すのは間違っているだろうか(旧:契約の国で働いてたら過労死したので自由の国に逃げようと思います)   作:ありがとうはなまる

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1 小生無職だけど質問ある?

 

 

 

 赤い空

 

 燃え盛る炎

 

 人々の悲鳴

 

 

 地獄を体現したような光景が広がる中、一人無数の怪物たちに立ち向かう

 

 

 「はっ!こいよ犬ころ!!死んでもお前らを駆逐してやるよ!!」

 

 

 手に持った剣を握り怪物たちに突撃する

 

 

 「うぉおあああああああ!」

 

 

 ──さん

 

 

 怪物に剣が突き刺さる瞬間

 

 

 ─一さん

 

 

 

 「永一さん!!」

 

 

 そこで俺は夢から現実へ引き戻された

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ふわぁあ〜……良く寝た」

 

 「永一さんおはよう」

 

 「う〜ん………おっ!蛍じゃないか!!久しぶりだな!!いつ帰ってきたんだ?」

 

 「ついさっきだよ」

 

 「そうかそうか。で、どうしてまたモンドに戻ってきたんだ?今モンドでは特にイベントや危険な任務は無かったはずだぞ」

 

 「ん〜 モンドに用があるわけじゃないんだ。永一さんに用があるの」

 

 「俺に?」

 

 「うん」

 

 「ところで永一……なんで吊るされてるんだ」

 

 

 そこを突っ込むとは流石原神屈指のツッコミ担当。俺は今、エンジェルズシェアの前で縄でぐるぐる巻きに逆さ吊りにされている

 

 

 「いや~昨日ウェンティと一緒に飲んでてさぁ、つい羽目を外して飲みすぎてよぉ」

 

 「あー なるほど」

 

 「その現場をディルックの旦那に見られてウェンティ共々制裁されてるわけ」

 

 「?吟遊野郎の姿が見えないけどどこにいるんだ?」

 

 「…まじ?」

 

 

 流石常習犯、脱走までお手の物とは

 

 

 「まぁウェンティはいいや、で?俺に用って何?」

 

 「その前に縄を解くね」

 

 「サンキュー」

 

 

 

 【縄解き&説明中】

 

 

 

 「なるほど今度は稲妻にねぇ」

 

 「そうそう、前に永一が稲妻出身だって言ってたからよ。稲妻に詳しいだろ」

 

 「まぁ稲妻のことなら俺の右に出るものは多分あんまりいないからな」

 

 「自信があるのかないのか分かりにくい答えだな」

 

 「はは…永一さん一緒に来てくれますか?永一さんがいてくれると助かるのですが」

 

 「いや~稲妻に行くのはいいんだよ、うん。でもそのために璃月の港まで行かなきゃいけないじゃん」

 

 「それがどうしたんだよ」

 

 「いや~ちょっと気まずいって言うか、行くの忍びないっていうか、ちょっと怖いっていうか…」

 

 「あ〜」

 

 「あの時の甘雨たちの光のない血走った目が軽くトラウマでよ」

 

 

 何で甘雨たちがハイライト消して俺を捕まえようとしているのか。その理由は多分俺が昔、1,2年ぐらい璃月で働いてそこそこ甘雨たちと仲良くなったからだと思う

 それか、璃月港のビジネスのほぼ全てを管理している七星の地位に一時期いたせいで、情報漏洩を危惧して俺を殺そうとしてるかの二択かな。前者なら良いな

 

 

 なんでそんな凄い地位にまでなったのに辞めたかって

 

 

 

仕事量がとんでもなかったからだよ!!!

 

 

 そりゃあ能力を買われて高い地位に置いてくれるのはありがたいし名誉なことだと思うよ

 

 でも部屋にほぼ軟禁状態で四六時中ずっと減ってるのかどうかもわからない量の資料を処理し続けなきゃいけないこっちのメンタル考えてほしいわ

 

 ブラック企業も真っ白になるほどの仕事量よ

 

 なんで俺だけこんな量の書類処理しなきゃいけないんだよ

 

 他の七星だって頑張ってるのは分かるよ

 

 でも他の七星って仕事第一で仕事してるし、仕事が趣味で生きる糧とか素で言いそうな連中ばっかじゃん(偏見)

 

 そんな人達と同列に考えてほしくないわー

 

 俺だって休日でゴロゴロしたり美味しい璃月料理食べたり、原作キャラとキャッキャウフフしたりしたかった*1

 

 そんな環境で2年も仕事してた俺を褒めて欲しい

 

 だけどそんな俺も休み無しで仕事をしてた疲れがピークに達して過労死してしまった

 

 プチッと亜人の能力で蘇生した俺の堪忍袋の尾が切れた俺は無言で立ち上がり机に乗っていた書類を丸めそのまま─

 

 

 天空に向かってスパーキング ピキーン(効果音)

 

 

 すぐさま退職届を書いて群玉閣の主にして七星のドンである凝光の部屋に押し入って退職届を─

 

 

 凝光に向けてスパーキング! ピキーン(効果音)

 

 

 

 追跡してくるやつに向けてスパーキング!! ピキーン(効果音)

 

 

 

 モンドの隊長に向かってスパーキング!!!スパーキング‼スパーキング‼ ピキーン(効果音)

 

 

 それから俺は逃げるよう璃月から離れ、今はこのモンドで騎士団として働いている

 

 騎士団は良いぞ(猗◯座)

 

 仕事内容はモンド内の警備、巡回、住人の依頼をすると幅広いが書類地獄に比べればどれも比較的に楽(永一基準)、しかも休憩時間があって週に2日休暇が貰える超ホワイト職場(重症)

 

 それから(旅美人)と出会って何やかんや原作に顔を出してはスチームバード新聞で蛍の活躍を見たり聞いたりしていた。今更原作を壊しかねないなんてビビり心はとっくの昔捨ててるし、甘雨たちが俺を捕まえたがっている理由が前者だろうが後者だろうが第三回答だろうと俺死なないし いっか(^^)

 

 それに"アレ"があるから大丈夫だろう

 

 っと、俺が思考の海にダイブしている間に蛍とパイモンが心配そうな顔を浮かべてるな

 

 

 「すまんなつい考え込んじまった」

 

 「いえいえ」

 

 「それで稲妻のガイドの件だが………」

 

 「いつ出発する?わたしも同行する」*2

 

 「永一さん!ありがとうございます」パァ

 

 

 

 久しぶりに第二の故郷に帰省でもするかな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あと今更だけど俺、原神にキャラとして配布されないかな………無理か

 

 

 

  ─────────────────────────

 

 【永一メモ】

  永一はそんなに鈍感主人公ではない

 人並み程度に察する能力は持ち合わせている。ただ、それを表に出すかはその時次第

 

 

 

 

*1
職場にいた甘雨や刻晴などは仕事が忙しすぎて業務内容以外話しかけることが無かったため永一的に除外されている

*2
承太郎「花◯院」




次回主人公のステータス書くかも

タイトル元ネタ:転生ゴブリンだけど質問ある?

稲妻編終わったら何編しよう

  • そのままスメール編
  • 回れ右して璃月編
  • そんなことより番外編(茶番)
  • まさかの過去編
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