厄災(?)リンクが行くティワットの旅   作:ちいの(忍転)

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大脱獄(しない)プリズンofメロピデ

エレベーターを降りると、そこは監獄であった(n回目)。

 

「……ここが、メロピデ要塞か。」

 

パイモンは肩をすくめた。

正確には三人はエレベーターの下で受付され、監獄ものでお馴染みの写真撮影をした後さらにエレベーターに乗ってここへ辿り着いている。

目に入るのは、一面金属張りの層状の建築…天井の曇りガラスを通して遥か上からの太陽光が届いている。

 

t「いいね。こういう湿気た戦場は嫌いじゃない。」

「…戦場じゃないからな?」

 

と話している所に、黒くてゴツい服にマントを羽織った男が現れた。

何体ものマシナリー兵を連れている。

 

『敵襲。』

t「早速か。」

 

ポーチに手を突っ込むリンク。

今すぐにも武器を出しそうな戦闘態勢だ。

 

?「そんなに慌てないでくれ。これらの警備ロボは、何もあんたらとやり合いに来たわけじゃない。」

?「こいつらは、栄誉礼をやってるだけさ。あんたらがヌヴィレットの差し金だって聞いてね。囚人ナンバー7559番から7561番…ようこそメロピデ要塞へ。」

「お、おう…。オイラはパイモンで、こっちがリンク、アイツは…」

l「既に知ってるから勘弁してくれ。俺はここの看守のリオセスリだ。…メロピデ要塞を案内しよう。そうすれば、よりここに溶け込めるはずだ。」

 

三人はリオセスリに連れられて監獄内を観光する事になった。

看守ともあろう人がこんなことやってていいのだろうか。

 

l「さて……ここがメロピデ要塞。囚人たちの楽園だ。」

t「下手な皮肉だな。」

l「そう思うか?…住めば都って言うだろ?」

「…これが都、には見えないな…。」

 

まず、居住区画を案内される…

囚人たちが雑多に行き交っていたが、リオセスリを見ると全員露骨に距離を取った。

リンクは謎に偉そうにしていた。

 

「看守の威を借るなんとやらだな…」

 

辺りの施設を次々に回っていく。

 

l「ここが食堂だ。勿論特別許可証を使う。」

「無料の奴もあるけど?」

l「サービス食は一日一つタダだが何が出るかわからない。運次第で恐ろしい目に合うぞ。」

「それは危険そうだぞ…。」

 

次にリオセスリは食堂の横の通路を指差した。

 

l「この奥は鉄拳闘技場と決闘場だ。」

t「へぇ…楽しそうな施設もあるじゃないか!」

「二つの違いは何なんだ?」

l「ああ。後者は正確には決闘(デュエル)をする場所だ。」

「そっちか…」

 

1階には、他にはリオセスリの執務室や憩いの場のような空間があった。

特別許可証を報酬とした求人募集欄もクエストボード的な感じで置いてある。

 

「そう言えば、ここのルールってどうなってるんだ?」

l「喧嘩は禁止、それと…ああ、喧嘩は禁止だ。」

「それだけなのか…」

t「決闘はどうなんだ?」

l「勿論駄目だが。」

『じゃあ脱獄は?』

l「脱獄ねぇ…出来るものならやって見るといい。」

 

リオセスリはキャラに合わず自信満々でそう言った。

 

t「へえ。それは挑戦状と受け取っておこう。…それはそうと、義務の類は無いって事でいいのかい?」

l「ああ。働かない者に出る飯は無いがな。」

 

1通り見た後、エレベーターに乗って下の階に降りた…

 

下の層は、工場といった雰囲気のエリアだった。

かなりの数の人が労働に従事しているようだ。

リオセスリによると、ここでフォンテーヌのマシナリーの大半が作られてるとか作られてないとかだそうだ。

 

l「まあこんなもんだな。一部は紹介してないが、俺も忙しいんだ。」

「逆に何でここまで付き合ってくれたんだって感じだからな…」

『…質問!』

 

生徒でもないのにリンクは手を上げて質問した。

 

l「何だ…?」

『最下層って何?』

l「…いつの間にそれを知った…?最下層は機密情報だ。」

t「この短時間で機密情報を掴んだか。流石は相棒だ。」

l「ともかく、この話はまた今度にしてくれ。」

 

エレベーターに乗り、リオセスリが3のボタンを押す。

 

l「最後に、お前達の部屋だな。」

t「…楽しみだ。」

「楽しむもんじゃないぞ…?」

 

エレベーターが最上階に着く。

天井のガラスから入る光は薄まっていた…そろそろ夕方なのだろう。

 

ri「そっちの通路の一番奥だ。仲良く使え。」

 

そう言われ、三人が着いたのは薄暗い二人部屋。

金属製の二段ベッドと簡易ロッカーに時計一つに机一つ…

辺りを見回すパイモン。

 

「…オイラのベッド…無い感じか…?」

 

やっぱり二人と一匹で合っていた様だ。

 

~翌朝~

 

パイモンは気づけばリンクの枕にされていた。

 

「朝からオイラの扱い酷くないか!?」

 

パイモンの叫び声の影響もあり、リンクも起きてくる。

時計をみれば大体6時だった。

そう言えば、消灯時間こそあるが起床時間の概念も無い様だ。

監獄の割につくづく自由な管理体制である。

 

「…オイラ、お腹が空いたぞ。昨日も夜食べてないし…」

『作るか。』

 

ポーチから携帯鍋と材料を取り出そうとするリンク。

 

「ヌヴィレットに特例で許可されたとは言えそれは駄目だろ…大人しく食堂に行こうぜ!」

 

リンクがタルタリヤを叩き起こし、三人は食堂へ向かった。

まだ朝早いせいか、起きている人はかなり少ない。

 

「よし。これでご飯が食えるな!1000枚も貰ったしちょっと贅沢しても…」

 

タルタリヤとリンクは揃いも揃って横の鉄拳闘技場の方を向いている!

 

「待て。食後にしておけ…!!」

 

メニューをどれにしようか迷った3人は、同時に同じメニューを指さした。

 

「これか…?特別許可証30枚のゴージャス定食…」

『よし!』

t「一月もあるのに、初日からこれか?」

「絶対良くないぞ!?このままじゃ…」

『ゴージャス定食3名!』

t「「あーーー!!」」

 

リンクが勝手に3人分買ってしまった。

…パイモン曰く、ちなみに美味しかったです。とのこと。

 

t「高い料理も食べたからな。やっぱり金を稼ぐしかないだろ?」

『うん。』

「まあオマエらなら肉体労働は問題なさそうだもんな。」

 

こうして一同は、囚人たちが集まる求人掲示板の前へ…

行かずに鉄拳闘技場へ直行!

 

「やっぱりそう来るか…」

 

二人はあっという間にタッグ闘技大会にエントリーした。

鉄拳と言っている割に竹刀程度の安全な(?)武器は用意されているようだ。

 

…結果だけ言うと、二人は対戦相手チームを全滅させて優勝してしまった。

 

優勝賞金は、脅威の100許可証…。

 

「観客も皆呆然としてるし…あんまり喜べないけど、良かったな…!そろそろ他の事しないか…?それと元々原始胎海の水に関する調査の為に来たんじゃ……」

t「次は個人戦だな!」

『無論。』

t「そう来なくちゃ。」

 

嫌な予感しかしないパイモンを無視し、2人はずかずかと個人トーナメントにエントリーした。

観客がざわつく…。

 

休憩も挟まずにさっき優勝した頭おかしいレベルの化け物二人がやっている訳なので当然である。

 

「一応オイラも応援しておくぞ…ってあれ、一回戦(決勝戦)…リンクVSタルタリヤ?」

t「どうやら、僕と相棒に挑みたい奴は誰もいないみたいだね。」

 

こうして、いきなり決勝戦が始まる。

タルタリヤは短い竹刀の二本持ち、対するリンクは普通に竹刀と木の盾である。

 

ゴングが鳴った瞬間、タルタリヤが風を切って突っ込んだ。

 

t「行くぞ相棒!」

 

突っ込んでくるタルタリヤに対し、リンクはギリギリで足を横へ滑らせる。

双剣の高速2連撃をラッシュでカウンターし、思い切りに剣を叩き込む。

 

「リンクってよくあの動きをするけど…いつ見ても危なっかしいぞ…」

 

タルタリヤは戦闘狂らしい笑みを浮かべて、リンクの不意打ちを片手で弾く。

 

t「いい反応だ。次は…」

 

竹刀を逆手に構え、一気にスピードを上げて切り上げるタルタリヤ。

 

リンクは盾で弾いて、竹刀で重い1撃を返す。

竹刀がぶつかり合い、乾いた炸裂音が響く。

そのままタルタリヤはフェイントを交えて懐に踏み込んだ。

 

リンクは跳んで躱し、低い横薙ぎを返す。

 

t「ほう、そっちから来るか!」

 

一歩下がって避けたタルタリヤが更にカウンターで2連突きを繰り出した。

 

リンクは竹刀で1本を弾き、もう1本を盾で受け止める。

 

激しい近接戦闘に驚愕するパイモンや観客達…。

竹刀こそ使っているが、初めから剣道どころかその辺の武道の域は超えている。

 

t「そろそろ本気を見せよう!」

 

タルタリヤは、水のように滑らかな足捌きで迫って来る。

 

タルタリヤの握った竹刀が一瞬減速した後に高速で振り下ろされ、リンクは盾で強打を受け切れなかった。

 

タルタリヤの攻撃がリンクの肩口にヒットし、タルタリヤの勝ち、ということで決着がついた。

 

t「…本当にいい筋だったよ。相棒そもそも使えるものは何でも使うスタイルだし、剣術も我流でしょ?」

『うん!』

「やっぱりリンクはリンクだな…。間違いなく相当強者って事は分かるけど…!」

 

身内での潰し合いの結果、更に30枚の特別許可証を手に入れた…

 

「夕方までぶっ続けで戦ったのか…オイラ何もしてないけど腹減ったぞ……」

t「そうだね。また朝の奴を頼むか…それとも許可証を温存して安めな物にするか…」

 

食堂に着くやいなや、リンクは叫んだ。

 

『サービス食3人前!』

「…!?なんでさらっと頼んだ!?」

 

何やら近くの人がこっちを見て慌てている。

 

パイモンが何かと聞いてみると…サービス食は怪我を負っていたり、十時間にもわたる激しい重労働の後だったりすると一番やばいのが出る、だそうだ。

 

振り返るパイモン。

 

「なあ、二人共、条件を完璧に満たしてないか…?」

『うん!』

 

…3人は同時に皿を受け取る。

出てきたのは、謎の紫色の肉。

 

『……………………』

t「これって……………食えるのか?」

「何でオイラまで…?」

 

リンクは珍しく勇者らしい表情で謎肉を口へ運んだ。

 

『割と行ける。』

「本当か…?」

 

もう一口リンクが食べると、その体が痙攣し始めた。

 

t「相棒、無理するなよ……!?」

 

更に一口食べたリンクは、顔を真っ青にして倒れこんだ。

 

t「毒だったか。」

「このリンクに効くなんて…相当強い毒だったのか…?」

 

…程なくしてリンクは医務室へ運び込まれた。




何故かタルタル小僧と戦う羽目になった。
スカスカなのに何故か4000文字

フォンテーヌ編用投票箱

  • フリーナ(やる気高)
  • リネリネ
  • レッキーノ
  • ヌヴィレット
  • エミリエ
  • 水仙十字
  • 諧律のカンティクル
  • クロリンデ(やる気低)
  • シグウィン
  • リオセスリ
  • ナヴィア
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