【日本支社に突撃】特殊詐欺で75兆円を荒稼ぎ! プリンス・グループ(太子集団)の禍々しい正体
ただ、ガラスドア越しに室内を確認すると、巨大な投資マンションの模型や大型ディスプレー、多数の応接ソファなどが放置されている。ビルのオーナー企業やほかの入居企業が、中国とカンボジアにそれぞれ接点があることも確認できた。 登記上、キャノピー日本の代表は茨城県南部に在住する女性のY・S氏だ。彼女はいかなる人物か。本人と面識を持つ沢田氏(前出)が話す。 「Y・S氏とカンボジアとの関わりは10年以上で、複数のベンチャーの起業に関与。インスタグラムなどで活発に情報発信し、業界では有名な人物でした。同国関連のビジネスイベントのほか、大阪万博のカンボジア館のイベントにも参加していました」 Y・S氏本人に複数回の取材依頼をしたが回答がなかったため、自宅を訪ねてインターホン越しに事情を聞いた。
* * * ――太子集団との関係は? 「日本法人の立ち上げを手伝っただけ。半年前に社を離れ、現在のことは知らない」 ――日本での事業内容は? 「シアヌークビルでの不動産プロジェクトについて、日本の顧客向けのプロモーションをしていただけ」 ――それ以外には? 「本社の意向を確認しないと、私は何も話すべきではない。ただ、本社とは長らく連絡を取っていない」 ――太子集団の詐欺拠点運営について知っていたか? 「......(長い沈黙)。知りません」 ――従来、海外メディアで疑惑が報じられてきたが? 「関連報道の翻訳などの業務は行なった。それ以上のことは何も知らない」 * * * この一連の回答について、前出の沢田氏は「ありえない」と一蹴する。 「カンボジア首都の元韓国資本のビルで〝黒服ウロウロ事件〟が起きた際、Y・S氏はビル内にある日系メガバンクで、現地採用者の立場で働いていました。当事者として事情を理解しているはず。そもそも、カンボジアに長年関わって太子集団の詐欺を知らないとは、通常なら考えられない返答です」 ここで参考になるのは、日本と同じく太子集団が拠点を展開していた近隣の状況だ。 例えば韓国では11月3日、国税当局が同社の関連企業の自国内拠点を捜査。韓国国税庁によると、彼らはソウル市内でニセの海外不動産コンサルティング会社を設立。日本円にして数億~数十億円を投資家から集め、カンボジアの関連会社に送金していた疑いがあるという。 また、台湾でもマネーロンダリングの容疑で関連企業5社が家宅捜索を受けた。結果、当局により25人が拘束、45億3000万台湾ドル(約249億円)もの資金が押収されている。 こうして問題が明らかになる中、果たして日本国内の法人だけが、Y・S氏が主張するように健全な投資の呼びかけしかしていなかったのか。 ちなみに、太子集団に限らないカンボジアの園区オーナーたちの、日本での動向も紹介しておこう。園区で働いた坂崎氏(前出)はこう話す。 「提携する日本国内のヤクザや半グレを通じて、園区の労働者をスカウト。また、東京湾岸のタワマンなどの不動産投資、マネロンも行なっています。どこのオーナーもやっていることですよ」 近年、中国人富裕層の間では日本の不動産が人気だ。爆買いマネーの一部に、特殊詐欺で稼いだ園区の資金が入っていることは、関係者の間では周知の話という。 【中国の中枢と太いパイプが?】 最後に太子集団の〝正体〟についても述べておこう。 「カンボジア政府の大臣から直接、『太子集団は中国人民解放軍系のフロント企業である』と聞いたことがあります」