政府は日本を訪れる外国人のビザ(査証)の申請手数料を、2026年度内に引き上げる方針だ。先進7カ国(G7)など主要国の手数料水準を参考に、上げ幅を決定する。値上げでどのような影響がでるのか。
一般的に外国人の訪日コストを高めるので、訪日外国人は減少する。ただし、その方向に朗報があった。
中国の薛剣(せつけん)駐大阪総領事が、11月8日夜、自身のX(旧ツイッター)で「勝手に突っ込んできたその汚い首は一瞬の躊躇(ちゅうちょ)もなく斬ってやるしかない」とポストし、問題になった。中国外務省報道官は擁護する発言をしている。
今回の問題について、木原稔官房長官は10日、「中国の在外公館の長の言論として極めて不適切だ」と述べた。自民党の小林鷹之政調会長は「中国の適切な努力がなければ、ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)指定を含めた対応を政府に求める」とした。
外交上の抗議の方法はいろいろだが、総領事クラスの暴言について、ペルソナ・ノン・グラータを使うのはもったいない。
ただし、外務省は、従来の抗議方法に固執しているように筆者には思える。今や交流サイト(SNS)の時代なので活用したらいい。専制国家が相手なら、高いランクの政府関係者はSNSが使えない。SNSでやり合っているのであれば、最悪の事態にまではいかない。
政治的に責任が取れる政務官クラスの政治家が、例えば、「本国の指示で言わされているのか?」などと遊びつつ、「テレビなどで議論しよう。もちろん中国でも放映してくれ」とでもしたら面白いだろう。
筆者は、在阪メディアに、薛剣駐大阪総領事を生番組に呼んだらどうかと提案したが、ちょっと及び腰だった。外交は相互主義でいこう。
一方、薛剣駐大阪総領事はくだんのポスト以来、音沙汰なし。おそらく本国から注意されたのだろう。
そうこうしていたら、中国が中国人の日本への渡航自粛や留学生にも日本行きを制限し始めた。
これに対し、筆者はXで「中国が中国人の日本渡航自粛を言い出したのはラッキー。オーバーツーリズム是正になるし、経営管理ビザ見直しや不動産規制もやりやすくなる。このまま来ないと不動産没収かもWWW」とポストした。高市政権が静観していたら、中国の自滅だ。これは、習近平国家主席による高市アシストにもうつる。高市首相がやりたいことが通りやすくなった。
(たかはし・よういち=嘉悦大教授)