西安に向かいます。日程的には今回は一泊二日が限界です。私も常識は持ち合わせていますので、彼女に会えないであろうことはもちろんわかっています。もしかすると彼女の故郷は西安ではないのかもしれません。けれども彼女のために私ができることは全てやってあげたい。
2024-08-02 00:24:35もし奇跡が起こって彼女に会えることがあったら、まずは何も聞かず抱きしめてあげたい。彼女が無事なら、どんな事情だって受け止めるつもりです。
2024-08-04 06:32:22兵馬俑は少し遠いのと、地元出身の彼女が兵馬俑に行くとは思えませんので若者が寄りそうな場所を回ろうと思っています。彼女の実家は西安市内ではなくおそらく周辺の小さな村と推察しますが、上海の生活に慣れ親しんだ彼女がずっと村にいるとは思えず、市内に出てきている可能性が高いと判断しました。
2024-08-04 06:39:13咸陽空港に到着しました。フライトでは私の座席に知らない人が座っており、そこは私の座席だと言ったのですが結局押し切られてしまいました。
2024-08-04 10:50:47@WuVDJfmna7tdnaW 家族で隣同士で座りたかったみたいです。私は一人ですし面倒でしたので譲ってあげました。
2024-08-04 11:08:51@megbba @kira_meki_2018 7月いっぱいを考えていましたが、引き継ぎや有給消化などの関係で帰国が少し伸びました。
2024-08-04 11:10:35@ringorinnngo 前も一度あったのですが、家族で席が離れてしまった人が強引に席の交換を迫って来たケースです。
2024-08-04 11:12:27@daikokunezumi 席を無理やり交換させられただけです。前もあったのでこういうものだと思っていますが、あまりいい気分ではないですね。
2024-08-04 11:19:35咸陽空港から鐘楼近くの宿に着くと、まずは鐘楼を見学しました。かつて唐の都長安だった彼女の故郷。平安京のモデルだけあって、鐘楼を中心とした城壁の中は通りが東西南北に整然と伸びていました。 彼女が鐘楼の写真を撮った地点も特定できたので、通行人に同じ角度で私の写真を撮ってもらいました。
2024-08-04 19:31:30次にイスラム教徒の街、回民街に行き羊肉泡馍を食べました。ちぎったパンの上にスープと具材を入れるという料理で、羊肉は柔らかく美味しかったです。通りで若い女性を見かけるたびに目で追って、可能な範囲内で彼女ではないか目視で確認をしていました。
2024-08-04 19:47:42回民街は一見アラブ世界のような雰囲気ですが、昔の香港のように漢字の看板が立ち並び、それでいて看板自体は中国の地方にありがちな少し安っぽい仕上がりなので、どこかアンバランスな魅力がありました。昼食を食べに来た若い人も多く、早く彼女を見つけてあげたいという気持ちで目視を続けました。
2024-08-04 20:00:51外が暑く、鐘楼付近のカフェで少しだけ休憩をしたのですが、中で座っていると手を繋いだカップルが入ってきました。女性の背格好が少し彼女に似ており、彼女を驚かせてあげようと考えが浮かんだので、先ほど鐘楼で撮った私の写真を送ってみましたが、エラーが返ってきました。
2024-08-04 20:52:39大雁塔近くの小寨まで地下鉄で向かいました。小寨は観光地ではなく地元の若者向けのお店が多い商業区で、彼女が訪れている可能性も高くありました。私も地元の若者の中に溶け込んで散策し、若い女性やカップルも多く見かけたため、彼女でないかどうか目視しながら回りましたが彼女はいませんでした。
2024-08-04 20:59:11大雁塔に行くとちょうど噴水ショーの時間でした。周りに商業施設もあり、彼女が近くに来ている可能性がありました。ショーが始まるとふと彼女の噴水の写真を思い浮かべました。どこで歯車が狂ったのかわかりませんが、彼女と婚約して西安に戻り、二人で噴水を見に来るという未来もあったはずです。
2024-08-04 21:07:51音楽に合わせて踊るロマンチックな噴水を横目に、彼女の眼を優しく見つめれば、自然発生的に口キスを済ませていたはずです。来なかった未来を想像すると気持ちが昂ってきて、嗚咽を抑えながら男泣きをしました。周囲の人が心配そうに私を見ていましたが彼女への想いは止まりませんでした。
2024-08-04 21:17:41その後大唐不夜城など周辺を少し散策しましたが観光客ばかりで何の手掛かりもありませんでした。大雁塔から少し移動して、野外にテーブルが並べてある新疆風焼肉店を見つけたので夕飯を食べています。雪花ビールを飲みながら野外で食べる羊肉串や手羽先は格別で、張り詰めた感情も少し緩んできました。
2024-08-04 21:33:31夕食後も彼女を探すために城壁の南門近くに行きました。南門近くの通りには若者向けのカフェやバーが立ち並んでおり、若い女性が通るたびに彼女でないかどうか目視して周っていました。しかし徐々に疲労も出てきて、女性の顔を覗き込むたびに見える知らない顔に絶望感が募って来ました。
2024-08-04 23:39:33体力的に限界も近づき、どこかでお酒を飲む事にしました。少し歩いたところに、若者に人気だという中華風のバーを見つけました。音楽もうるさく騒がしいので私の好みではありませんが、地元の若者に溶け込んで、ビールを飲みながらこれまでのこと、今後のことを考えています。
2024-08-04 23:43:39かなり酔いました。彼女は見つからないまま、明日上海に帰り、私の中国生活も終わります。この現実を直視するのはあまりに耐え難く、何とか気を紛らわそうと赤ワインのボトルをオーダーし、がぶ飲みしてしまいました。
2024-08-05 00:29:32