Blue Kenshi   作:外道カヤノ

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 あけましておめでとうございます。
 今年も万屋Kenshiを……ではなくBlue Kenshiをよろしくお願いします。



12.どん底vsドン狐

 

 歌舞伎化粧が施された白い狐のお面。赤いグラデーションのかかった長い黒髪。梅の模様が描かれた黒い着物を羽織った、【百鬼夜行連合学園】の制服。そして、銃剣の付いた古めかしい小銃。

 この特徴は、間違いなく狐坂ワカモだった。目先にいる人物は、嫌というほどにピッタリとその特徴に当てはまる。

 

 倒壊したであろうビルの瓦礫の上。小銃を槍のように肩に背負い、仁王立ちする彼女は、アレサをハッキリと捉えていた。お面から、赤い眼光(神秘)を放ちながら。

 

「あなたは、どのような調べを聞かせてくれるのでしょう。うふふ……!」

「チィッ! なんだってこんなところに『七囚人』がいるんだ!」

 

 ブラックマーケットからの逃走は失敗したと見てもいい。アレサはノーモーションで射撃された弾丸を避け、透明化したリュックから得物を取り出す。一メートル半はあろう長さの長棒。純白に染まったそれの先端には、三十センチ超の分厚い刃が付いている。いわゆる薙刀にも見えるが、かつての世界では『ポールアーム』と呼ばれる武器。

 

 最も近い言い方をすれば、「ランス」。

 

「! やはり、あなたが例の剣士……」

「ご存知だったか。嬉しい限りだ」

 

 アレサは、ポールアームを取り出したと同時に、ワカモへ向かってブーメランの如く投擲した。そんな武器を取り出すと同時に投げ捨てるという矛盾した行為に意表を突かれたのか、ワカモは腰を低くし、立ったまま上半身を地面スレスレまで逸らして、仰け反り回避──という選択肢を選んでしまった。

 

 ワカモが回避行動を取ったのを視認したのと同時に、今度は透明化したポーチから、異なる義手義足を取り出す。それはアビドス砂漠に来てしまった頃──キヴォトスに訪れた時に身につけていた義肢。鋼鉄の装甲を纏い、人以上にしなやかな動きと速度を追求した自作装備。それらを瞬時に換装すると、アレサはカトへリュックをぶん投げた。

 

「カトォ! ソイツを必ず持ち帰れ!!」

「うん」

「っ、させません!」

 

 ワカモの背面、瓦礫に当たって彼方へ転がり落ちるポールアーム。

 投げられたリュックは、アレサから離れた途端、黒い皮の材質を露わにさせる。かつての世界のアイテム、『盗賊用バックパック』。軽量で戦闘に大きく影響を及ぼさないソレに、透明化処理を施した、替えの無い一品。その中には、アレサが闇銀行から持ち込んだ、貴重過ぎる情報源が詰まっている。

 カトはそれを受け取ろうとして存在を露わにする。そんなカトへ、ワカモは仰け反った姿勢のまま小銃を向ける。

 だが、

 

「それは私のセリフだ、ッ!!」

 

 跳躍し、空中で回転をかけてサッカーボールキックをワカモの腹部へ放つ。先の回避体勢から戻ろうとしている状態で、ワカモはそれを避けられずに鳩尾に蹴りを貰った。

 

「ぐぁ──!!」

「──っぉ、シッ!!」

 

 つま先を臓腑へめり込ませた感触に、確実な手応えを覚えるアレサ。しかしコンマ一秒後に、着剣状態だったはずの銃剣がワカモの手に握られ、アレサの顔面へ振るわれる。煌めく銀閃を視認したアレサは、首を動かして顔を避け、肩にそれを食い込ませる。

 

(いつ着脱した!? いいや、これも神秘が成せる技か──!)

 

 ガチィン! と、ラテックス生地──に見せかけ、布地レベルまで薄く伸ばした鎖帷子──が、刃物を防ぐ。それでも刃が、肩に切り傷を入れんと食い込んでくる。

 久々に皮膚に痛覚が走り、アレサは銃剣を使うワカモの腕を両手で掴む。義手のパワーを最大にし、骨を砕くつもりで握りしめながら、後転。巴投げを繰り出した。

 

「ふっ、飛べッ!!」

「ッッぐ、ぷぁ──あはははははッ!!」

 

 振り解くようにワカモを投げ捨て、転がった勢いで立ち上がったアレサが先に向かったのは、ポールアームが投げられた場所。黒々とした瓦礫の中で、純白の長柄武器は目立った。

 しかしそれは、アレサ以外の目にも付くという証拠に他ならない。

 

 ──殺気。しかも、最初に撃たれた時以上の!

 

 ポールアームへこだわるのを止め、アレサは左方向へ体を転がしてまで避ける。たかが銃弾一発に、それほど大掛かりな回避は普通は必要ない。

 普通は。

 

「すぐにお亡くなりになりなさい!」

 

 ドォンッ!!

 

 桜が散る。梅の花が咲く。竹の如き鋭利な槍が、アレサの体を抉らんとする。先程までポールアームがあった場所に、桜色のソニックブームが吹き荒れる。銃弾の一発。されどその一発で、明らかに物理現象を無視した()()が、アレサを横切った。

 

 アレこそ神秘。キヴォトスの少女たちが持ち、当たり前のように扱うもの。しかし当たり前であるが故に、自覚も制御もできぬもの、のはず。

 

 

 ワカモは明らかに、己の意思で神秘を制御できている。

 

 

 その上で、強さを測ればティンフィスト(ホシノ)級──!

 

 

「っぶなッ!!」

 

 ポールアームがさらに彼方へ飛び、遠くに突き刺さる。まだ走れば取り戻せる距離だ。しかし、そこへ向かうにはワカモに背を向ける必要がある。

 得物を失い、アレサに残るのは何もない。ワカモは痺れた右腕を振り払いながら、左手で小銃を構える。

 

「うふふ……噂以上の方ですのね。こうも簡単に斃れない相手は、久しぶりです」

「……余裕そうだな、狐坂ワカモ」

「えぇ。得物を無くせば裸も同然、という風でも無さそうで。初めてです。戦って、「恐ろしい」と思った人は」

 

 聞き腕ではない手で、銃を構えているのが証拠だろう。ワカモは、未だにアレサを警戒している。

 そして、その認識は正しかった。

 

 

 

「嬉しいよ。そう言ってくれると──心が昂る」

 

 

 

 アレサは腰に付けたポーチ──『盗賊用バックパック』と同じく透明化処理を施した、第二のバックパック──へ素早く手を伸ばす。

 

 

 

 ワカモは、それを見過ごす訳がない。桜吹雪を散らし、左腕での一発をお見舞いする。狙いは、ポーチへ伸びるアレサの左腕。

 

 

 

 ポーチの蓋が開かれる。彼女が中身を弄り、物を引き抜くまでの速度は、神秘を纏った銃弾が着弾する速度より遅い。

 

 

 

 着弾する。左腕に直撃した神秘の弾丸は、大きく彼女の左腕を弾き、飛ばした。

 

 

 

 文字通りに。

 

 

 

「────は?」

 

 ワカモは驚愕する。アレサの左腕が、()()()()()()()()()()()()()()()光景に。

 せいぜい弾けると思っていたところに、まるで千切れたかのように、機械の左腕がアレサの肩から抜けて、スポンと吹っ飛んでいく。

 

 そんな、あっけない声を出している間に、アレサは右手でポーチの中身から取り出す。

 純白の金属でできた、細い一本の鈍器武器。棒状の刀身で、どこか西洋剣にも似たフォルムのソレは、『十手』。

 

 ──かつての世界では、失われた製法。絶対に再現できない"メイトウ等級"の武装の一つ。その証拠たる純白の金属でできたソレを、アレサは右腕一本で構える。

 

「手加減無しだ、ワカモ」

 

 左腕を無くしたアレサは、その剣に神秘を宿した。

 

 

 

 

 

 △▽△▽△▽△▽△▽△

 

 

 

 

 

 ブラックマーケットにて、銀行強盗が暴れている。

 その噂を聞いたワカモは、ちょうどブラックマーケットに滞在していたのもあって、観光気分でその現場を見に行った。

 そこは、D.U.区襲撃事件の時と変わらない──むしろそれ以上の──混沌とした戦場と化していた。

 

 誰も彼もが、己の欲のために動く姿。傍から見れば滑稽だが、皆が皆、命をかけているのが見て取れる。明日を生きられるか。富を手にできるか。蹴落としたい相手を潰せるか。愉しめるか。思惑はそれぞれだが、そこに油断も隙もない。全力で戦っている。

 

 ──そうではないワカモは、その中でコソコソと動く存在を見つけた。

 

 手足が機械でできた少女。鉄笠とガルムマスクで頭を覆い、鼠色のダスターコートに身を包んだ、影に溶け込むように、戦場を駆ける存在。

 それは海の中でチラリと見えた釣り糸のようで、限界まで目を凝らさないと見逃してしまうほど小さな存在だった。しかし、ワカモには分かってしまう。強者。それも、戦うことを好むスタンス。闘争に生き、そのためなら殺しもいとわない。一目見て分かってしまうほどに、それが放つ圧力は強かった。

 

 だからだろうか。気分でそれを撃ってみたのは。

 そして、偶然にもそれはワカモが耳にしたことがある人物であった。

 

 少し前、ブラックマーケットにある小さな銀行が襲われたという事件。犯行人は、銃を使うことなく戦う機械種族という、奇妙な情報。正確には、主に鉄パイプを主軸に戦い、それが駄目になれば拾った銃を使い、瓦礫や硬い物体を投擲するという、キヴォトスでは珍しいタイプの戦い方だった。

 

 彼女を見た時、それが脳裏に浮かんだ。確かに、手足は機械だ。撃った後で分かったことだが、銃をそれほど使わない。近接武器の使い手であり、どこかあの事件の犯行人と当てはまるところがある。

 予感と確信。

 パズルのピースが当てはまらずとも、ワカモの興味は彼女に向いた。

 

 

 

 一発撃てば、得物であろう純白の薙刀を投げつけてきた。

 

 

 

 そこで、ワカモのビジョンは確固たるものとなった。巷で噂になっている「剣士」というワード。彼女こそ、その剣士に当てはまる人物だろう。この銃社会で、真に近接武器を使う者は、現状一人しかいない。

 

 

 

 近づかれると、腕を粉砕させられそうになりながら、体を投げ返された。

 

 

 

 義手義足。キヴォトスにおいて、欠損するほどの負傷は機械種族以外には無いと言ってもいい。銃弾の一発がデコピン程度の痛みになる程度には、耐久力があるのだ。欠損など無縁で、義肢は不要。それが当たり前だった。

 

 しかし彼女は違う。何をどうして四肢が機械化したのかは知らない。だが、彼女の義肢は人以上のパワーを持っていた。

 おかげで右腕の骨が砕け、使い物にならない。慣れない左手で銃を持ちながらも、戦わなければ負けるかもしれないという直感で、自らの神秘を引き出す決意をした。

 

 

 

 もう一発撃てば、まるで射線を把握していたかのように彼女は回避した。

 

 

 

 総合して見れば、野蛮な戦い方だ。獣の如き鋭さを感じさせる、なりふり構わないスタイル。しかし野蛮でありながらも、技や理性を感じさせる動きは、まごう事なき人間。

 

 これまで見たことない人物だった。もしくは、出逢うことはなかったのか。

 破壊と略奪。それを趣味嗜好とするワカモと、ソリが合う者はなかなか居なかった。しかし、彼女はどうだろうか?

 

 見れば分かる。戦いに生き、戦いの中で熟され、戦いで生を実感している。

 

「ふふ、うふふふ……ッ!」

 

 右腕一本となった少女、アレサが振るう十手に対し、ワカモは得物たる 真紅の災厄(アサルトライフル)の銃剣を左手に持ち、応戦する。骨を砕かれ、握力の弱まった右手で愛銃を持っているが、今はもうサブウェポン程度にしか使えない。

 ギィン!ギィン!と重たい金属音がリズミカルに響き、それは徐々に加速してゆく。

 

(一撃が重たい上に、弾く角度を考えないと絡め取られる! 流石に、近接戦闘(インファイト)はあちらに分が有りますねッ!)

 

 まさかのサブウェポンたる銃剣がメインウェポンとなってから、アレサが右腕だけになってから、既に二分が経過している。

 その二分の間に、ワカモの状況は反転して不利となっていた。

 

(それに、このお方)

 

 腕を一本失うという、側から見れば明らかな弱体化。しかし、アレサは弱体化しておらず、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、恐ろしく研ぎ澄まされた攻撃を繰り出してくる。

 

 銃を使おうと思えば、急接近して十手に絡め取られ、蹴りを入れられる。

 距離を取ろうと思えば、足元の瓦礫をサッカーボールの如く蹴り上げ、顔面を狙い撃ちにしてくる。

 かといってインファイトに持ち込まれれば、同じように十手で剣を絡め取ろうとしつつも、苛烈で隙のない殴打を放ってくる。

 

 さらに、十手には神秘が込められており、それに殴られれば、生半可な神秘込みの銃弾で撃たれるよりも痛かった。

 

(──とても笑っている)

 

 一挙一動を見切り、次の一手すらもコンマ一秒の中で読み合わなければならない状況。考える暇は少なく、不慣れなインファイトに持ち込まれているワカモの目に焼きつく光景。

 相手の表情を見れば、笑っているのだ。

 

 全身全霊、全力を以て十手を振るう彼女の表情は、目が大きく開かれ歯を食いしばっている。何もかもを見逃さないようにと、何もかもを見ようとしている。

 

 力を振り絞り、持ちうる技術を全て注ぎこんで戦うその姿は、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「あははッ」

「ハハッ」

 

 だからか、ワカモもつられて笑った。

 

 

「あははははは──ッ!!」

「ハハハハ──ァッ!!」

 

 

 放たれる一閃。耳元を掠める銃弾。神秘同士がぶつかり合って、欠けてゆく銃剣の刀身。

 慣れないはずの銃剣の手捌きは、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。漫画の中だけの表現だと思っていた、「戦いの中で成長している」感覚が、これほどまでにハッキリと感じられる時間。

 

 汗水すら邪魔で、けれど剣戟で生じる風が心地よくて──今を生きているという実感が湧いてくる。

 

 たった二分。されど二分が、まるで二時間も長く感じた。

 

「──!」

「三度目だ、狐坂ワカモッ!!」

 

 ガキィン!! と、聞きたくない金属音が鳴り響く。

 それは十手の鍔から生えた鉤が、ワカモの銃剣を捕らえた証拠でもあった。このまま銃剣を手にしていれば、腕ごと捻られて関節技に持ち込まれる。既に二度、銃剣を絡め取られて攻撃を受けたワカモは、音が聞こえた時には銃剣を手放し、愛銃による攻撃へとシフトチェンジを行なっていた。

 

 だが、アレサがそれを見逃す訳がなかった。

 十手を錘のようにし、右脚を軸に回転する。放つは、左脚によるハイキック。

 鉄の一閃が、ワカモの頭の横を直撃した。

 

「──ッ!!」

「──ッち、ろ!!」

 

 砕ける狐のお面。吹っ飛び、瓦礫の山に蹴り落とされるワカモ。確実な一撃を入れたアレサだが、十手は持ったまま、一切油断も慢心もしない。

 彼女のダスターコートはところどころに穴が開き、薄膜の鎖帷子でできているはずのボディースーツには切り傷ができていた。お陰で半分ほど肌が露出しており、そこから流れている血も少なくない。鉄笠とガルムマスクに至っては、あの戦いには付いていけなかったようだ。

 

 狐坂ワカモは、確かに強者であった。

 七囚人の称号は伊達ではない。その力、その神秘、その危険性、全てを二分の間に実感した。

 

「ふゥー……っ、まだ、斃れないか」

「……っ、ぐ……ふふっ」

 

 その上で言おう。

 アレサはワカモに勝てなかった。

 

 土煙漂う瓦礫の山。そこから這い出て、闘志を秘めた笑みを浮かべるワカモ。()()()()()()()()()()、しっかりと愛銃を掴んでいる彼女は、先程よりも一層神秘を輝かせて、アレサを見ていた。

 

「お前、人の姿をしたリヴァイアサンか?」

「……龍に喩えられるとは。まあいいでしょう、純粋な褒め言葉として受け取っておきます」

「で、だ。まだ戦う気はあるか」

「いいえ」

 

 ワカモはチラリと、アレサの周りを見る。最初に彼女を見た時と同じように、しっかりと目を凝らさないと、気配を感じられない。だが、確かにそこにいた。

 

 鉄笠とガルムマスク、鼠色のダスターコートに身を包んだ集団。彼女たちも、今巷で噂になっている剣士たちなのだろう。

 万屋Kenshi。その名は覚えておく価値がある。ワカモはそう感じた。

 

「ここまで暴れれば、ブラックマーケットといえど、流石にヴァルキューレが来るでしょうね」

「あぁ。シャーレ設立以来の、大騒ぎだっただろうな」

 

 バララララ! と、今になって耳に届くヘリの風音。【クロノススクール】の報道部か、企業のマスコミか、それとも【ヴァルキューレ警察学校】のヘリか。いずれにしても、多くの空挺がブラックマーケットに集まりつつある。

 

「……あぁ、そうです。よければあなたのお名前を、教えて頂けませんか?」

「アレサだ。鉄杖アレサ。どう呼んでも構わない」

「ありがとうございます。では、また何処かで──続きをしましょう」

「二度目は御免被るが──縁があればな」

 

 気がつけば、土煙と共にワカモは消え、ヘリの風音が一層うるさく聞こえてくる。

 アレサもまた、集まった万屋Kenshiのメンバーたちと共に、影に溶け込んでいった。

 

 

 

 後に、この散乱としたブラックマーケットの惨状は、謎の銀行強盗集団、『覆面水着団』と共に語られることになる。

 

 『闇銀行大破壊事件』として。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところでエリ、お前には帰ったら話がある」

「ウス」

 





「十手」

 鈍器武器の一種。別バリエーションとして「重十手」がある。
 Kenshiにおける十手は、十手特有の鉤が唾から伸びている。



「メイトウ」

 失われた製法によって造られた、最強の等級。名刀の名に恥じぬ、最高のステータス補正がかかる。武器の色味が純白に染まるのが特徴。自作不可能な等級。
 MODでそれ以上の等級を追加することもできるが、本作品はメイトウを最高等級として扱う。今のところは。



「左腕のない姿」

 Kenshiにおける「どん底」スタートでの初期状態。左腕が欠損した状態で、砂漠のど真ん中にポツンと一人だけでゲームが始まる。

 左腕、なし。
 衣食住、なし。
 生きる力、あり。



「経験値5倍MOD」

 チートMODの一つ。経験値獲得量が五倍になり、色々なスキルが爆速で育つようになる。
 ただしそれはプレイヤーだけでなく、敵やモンスターにも適応されるので、そこら辺の雑魚がバチクソ強くなってしっぺ返しを喰らうこともたまにある。
 チートを扱う時、NPCもチートを扱う。



 ワカモの、先生以外に対するスタンスが掴みづらかったため、彼女に対する解像度が少々低いです。なので、この作品におけるワカモはそういうスタンスなんだと思ってください。推しの方はごめんなさい。

ブルアカステータス風のプロフィール

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