遂にシャーレの先生が来ます!!!
アンケートはグラディウスが多いですね……そりゃそうですよね。
夜の王はいずれ全員出ます。
シャーレの先生
連邦生徒会長の失踪から数日後………………
「シロコ、遅いわね……」
レディはいつものように校門の前でアビドス対策委員会のメンバーと挨拶して全員来ているがチェックしていたのだが………………シロコだけいつもよりやけに遅い。
(何かあったのかしら?…………でも、悪い事が起こるなら追跡者が『嫌な予感がする』と言っていそうだし……)
少しして、見慣れた自転車が遠くから見えた。だが、上に乗っているものがいつもより多いように見える。
その自転車がこちらに近づいてくるにつれて、少しずつ乗っているものの正体が分かってきた。
(あれは…………人?……しかも体格から見て男性かしら?)
そうしてすぐにシロコの乗る『先生』を乗せた自転車が校門前に止まった。
「ん、人を助けて遅れた」
「この人は…………?」
「ん、シャーレの先生」
「成る程……あの連邦生徒会長代理の……」
レディは正直そこまで来ることを期待していなかったからか、ちょっと拍子抜けだった。
ドサッ……
シロコは雑に先生を降ろす。
「ありがとう、シロコ」
そう言いながら立ち上がっている。レディは先生をそういう扱いをしていいのか少々怖かった。
(でも、本人が気にしていないから大丈夫よ。えぇ、多分…………)
シャーレの先生だが、大人にしては少し小さいような気がしていた。リムベルドにいた、四人組の市民たちと同じぐらいの大きさだった。
「ようこそ、アビドスへ」
レディはそう言い、シロコと共に先生を案内していった。
…………………………………………………………
「シロコちゃん遅いですね〜」
「遅刻か……珍しいな」
追跡者は今日もいつものように全員が揃うまで、教室の椅子でぐったりと座って待っていた。追跡者はわざわざ集まらなくても良いのでは? と言ったが、レディ曰く「毎日朝は集まってきちんと親睦を深めましょう」との事だった。
ガラガラ……
どうやらシロコが来たようだ。レディが来るのを待っていた筈だから入って…………
「あ、シロコちゃん遅……」
「あ、どうも」
レディとシロコにもう一人、怪しい男がいた。
(まさか、妹が怪しい男に騙されて!…………いや、妹に限ってそんな事はあるまい)
追跡者は一瞬兄バカが出かけたが、すぐにそんな事ないと気付き己を落ち着かせる。
「「「「誰!?」」」」
「シャーレの顧問をしている『先生』よ」
「どうも、よろしくお願いします」
「私達の手紙を呼んで来てくれたみたい」
(成る程……そういう事だったのか…………先生が俺を見た瞬間頭にハテナマークが浮べていたような気がしたが…………まあ、俺の格好がこの世界ではメジャーではないらしいからか?)
事実先生はレディの格好はまだしも追跡者は完全にファンタジーな格好だったので、ツッコミたくなっていた。だが、今は自己紹介を優先した。
「え!?!?」
「本当に来てくれたんですね☆」
「あれ?ホシノ先輩は?」
「ホシノなら隣の部屋で寝ている。起こして…………」
追跡者がそう言いながら立ち上がり、ホシノを起こしに行こうとしたその時だった。
ババババババ!!!
「また!?」
「仕方ないわね!」
「また?」
先生とやらは知らないらしい。
「手紙で書いてあった筈の襲撃者だ」
「成る程ね…………」
「レディ、行くぞ」
「「「「ちょっと待って!!!」」」」
追跡者は度重なる襲撃に今回も出ようとした……のだが…………
「教官はまた血塗れになって帰ってくるつもりですか!?」
追跡者は以前の話し合いの結果、教官と呼ばれる事になっていた。追跡者はその日からアビドスの皆からそう呼ばれるようになったからかまだ慣れないが、それでもその呼び方で呼ばれるのは悪い気はしなかった。
だが、ただ一人ホシノだけは呼ばなかった。曰く『私に模擬戦でも勝てないのに教官なんて呼ぶ必要ないよね〜』との事だった。他の対策委員会のメンバーは文句を言っていたが、追跡者は全くもってその通りだと思ったのでそれを容認していた。
「別に俺は構わない」
「私達が構うのよ!」
アビドスの皆は追跡者が毎度血塗れになって帰ってくるのをかなり心配しているようだ。
毎度幾つか的に撃った時のような傷を負いながら血塗れで帰ってくるのだから、それは気が気ではないだろう。
だが、追跡者としては自分が出れば聖杯瓶の消費だけで済み弾薬は消費しないし、何より少女達に守られるのは夜渡りとしての面目が丸潰れである。
「今回も俺も戦う。守られてばかりになるつもりはない」
「じゃあ……先生の護衛をお願い!」
セリカが珍しくまともな事を言っていることに追跡者は少しだけ驚いた。
「追跡者…………ここは彼女らに任せて見るのが教官としてもいいんじゃないかしら?……」
「……むぅ」
追跡者はレディに説得され、今回はかなり渋々ながらもレディと共に先生の護衛につくこととした。
…………………………………………………………
「それじゃあ、指揮は私に任せて」
どうやら先生が指揮を執るようだった。
「アロナも、サポート頼むよ」
「「?」」
追跡者もレディも、誰に対して言ったのか分からなかったが、すぐに持っている四角い板の事だと気付いた。
レディは画面の向こうに誰かいるのか疑ったが、追跡者はこの世界では四角い板が話すのはテレビという前例から学んでいたので、あの四角い板に意思があるのだろうと予測していた。
だが悲しきかな、知力が高いレディの予想ではなく追跡者の知識不足故の突飛な予想の方が正しい事を二人が知るのは当分先の事である。
それより、先生の指揮の方だが…………
アビドスの数的不利を覆すように敵の視線を誘導し、出来る限り意識外から攻撃出来るようアビドスの皆を動かしていた。そして彼女らの足並みを揃えさせ必要な場所の攻撃の密度を上げて制圧を早め、リロードしてもいい時間をきちんと確保した上で敵を確実に追い詰める…………
追跡者はこの『先生』と言う男が指揮した集団に、例え今襲って来ているヘルメット団を指揮されたら、勝てるかどうか分からないように感じ、本当にアビドスの味方として来てくれた事をよかったと思った。
もし夜の勢力としていたならば、夜の王は倒す事が出来なくなっていたかもしれない。
そんな恐ろしいたらればを考えながら、先生の指揮で動くアビドスがヘルメット団を制圧していく光景を眺めていた。
…………………………………………………………
「皆お疲れ!」
「全く…………もう疲れたわ〜」
「追跡者さんやレディさんがツッコんで倒してくれていたのが意外と有り難かったんですね〜」
「ん、でも先生の指揮のお陰で凄い楽だった」
アビドスの皆は教官である追跡者(と補佐としてレディ)の指導により、原作よりも確実に強くなっていた。
シロコは筋力向上とその脚力を生かしたレディのような回避を習得し*1
セリカは射撃の精度向上と動きながら遠くの標的に偏差撃ちで当てる技術を身に着け*2
ノノミはいざという時に前衛を張れるよう体力と回避力を身に着け
アヤネは的確なサポートと瞬時の判断力が向上し、いざという時の逃走技術*3を身に着けていた。
ホシノは……と言うと、追跡者が模擬戦で勝つことが出来てこそいなかったが、それでも追跡者の立ち回りは参考に出来るものがあり、原作以上に強くなっていた。
それにホシノとて、追跡者のような数多くの強敵を沈めた歴戦の猛者ともなれば本気で挑まなければ負けてしまうのだ。だが、その事は追跡者は気付かなかった。
「先生って凄いんですね〜!」
「連邦生徒会長の代理を任されただけはあるよ〜」
「そう言えば、教師(?)の二人共凄くファンタジーな格好してるけど???」
先生は今更ながら、追跡者とレディのその姿にツッコミを入れた。
「あー……その事なんですけど……」
「俺達は、リムベルドにいた筈なのだが……」
「気づいたらこのアビドス砂漠に飛ばされていたのよ」
レディも自分と似たように砂漠に飛ばされていたことを追跡者は初めて知った。
「リムベルド??」
「知らないわよね……その場所は……」
レディ説明中…………
「そうだったんだね……」
先生は追跡者らからしてみても突飛な話を信じてくれているようだった。
「あの……皆さん一つよろしいでしょうか?」
「…………」
「このままヘルメット団の前哨基地も破壊してしまいませんか?」
「ふむ…………」
中々いい案だ、と追跡者とレディは思った。
弾薬が比較的潤沢にあり、先生と言う強力なサポーターがいるならば可能だろう。
それに今後の活動を妨害されなくなるならば、借金への対処に集中出来るだろう。
「いいですね。行きましょう!」
「確かに、今ならヘルメット団も弱ってるしチャンスね!」
「うへぇ〜……お昼寝出来ると思ったのに〜」
「ん、先生。もう少しだけ手伝って」
「分かった」
かくしてヘルメット団の前哨基地に攻め入る事となった。基地の破壊は得意(そして武器やアイテムをかっさらうつもり)なので追跡者は行く気満々だった。
「よし……それでは俺も…………」
「それは駄目だよ〜?」
「…………むぅ……」
が、追跡者はまたもや渋々護衛をせざるを得なかった。
…………………………………………………………
またもや二人は先生の指揮のもとヘルメット団の前哨基地を壊滅させて行く様子を見ていた。
「何よあいつ!」
そのセリカの一言と共に、二人はヘルメット団の陣地の方をよく見た。
そこには、見覚えのある騎士が二人いた。それぞれ盾持ちと、斧槍を持った失地騎士だった。
何故失地騎士がヘルメット団と共闘しているのか全く理解できなかった。
(だが、少女達だけでは厳しい相手だろう)
「セリカ!下がっ…………え?ちょっ!?」
「きょ、教官!?」
追跡者がそう考える頃には体は駆け出していた。先生もアヤネも困惑しているが、今はそれどころではない。
「レディさん!?」
レディも追跡者共に駆け出していた。
「レディ!!!俺一人で十分だ!!!先生を守れ!!!」
「…………分かったわ!!!」
レディも共に行こうとしたが、レディは持っている武器が
短剣のみで相性が悪い。それ故に追跡者は止めた。その事はレディも分かってはいた為先生の護衛に戻った。
だが、レディとしても幾ら夜渡りとして戦い続けた猛者とて、兄が傷付く姿は見たくはなかった。その為、とても渋々だった事には、追跡者は気付くことなく駆ける。
(向こうは本気で来る。それこそ、命を奪いにな。少女達の苦手とする斬撃が多く、俺が相手すればそこまで苦戦する相手ではない。となれば、俺が出るのが通りだろう。確実に叱られはするだろうが…………)
だが、今は少女達の命が最優先故にその事は考えない事にした。
パヒューン!
クローショットを使い、素早く前線に辿り着く。
「ん!?」
「教官!?なんでここに!……」
「説明は後だ!周りのヘルメット団をやれ!」
「「「「了解!!!!」」」」
そう短く言葉を交わし、失地騎士の元へ駆ける。
パヒューン!!!
「!!!!」ブシャー!!!BLOOD LOSS
クローショットを放ち、盾持ちの失地騎士を一人引き寄せる。
そのまま追加攻撃を放ち兎に角斬りつける。
ザクッ!ザクッ!
「!!!!」
だが、失地騎士とてやられたままではない。斧槍を持った失地騎士が嵐の襲撃を仕掛けようとする。
バン!!!!
「!!!!」
「君はおじさんが相手だよ〜?」
だが散弾で無理矢理嵐の襲撃を阻害され、ホシノにターゲットが向く。
追跡者はホシノの援護に感謝しつつ、反撃してこようとする失地騎士の前で力強く踏み込む。
「っ!!!」
失地騎士の嵐を呼ぶその攻撃で傷つくが、怯まない。
そしてそのまま剣を全力で振り上げる。
「!!!!」
失地騎士はかち上げられ、ダウンした隙に攻撃を叩き込む。
ザクッ!ザクッ!
遺物の効果故か、踏み込み時の傷は癒えており*4、先程より剣が深く抉りこむ*5。
ただひたすらに斬る。
叩き、潰し、抉る。
「っ!!!!…………」
そして、盾持ちの失地騎士は動かなくなった。
すぐに斧槍を持った失地騎士をクローショットで引き寄せ、先程と同様に倒す。
いや、倒すなどと言う生易しいものではない。殺しているのだ。その様を少女達に見せるべきではない事は分かっていたが、隠すこともできないので割り切って全力で殺る。
「…………」
すぐに斧槍を持った失地騎士は動かなくなった。
追跡者は周りに目を向けるが、どうやら制圧は終わっていたようだった。
「きょ…………教官…………」
追跡者はセリカの若干恐怖の混ざった顔とその言葉で、はっとして自身の姿を見る。
青かった民族衣装は返り血と自身の血で赤黒く染まり、剣のボロボロさも相まって恐ろしい姿となっていた。
「…………だ……大丈夫?……」
「あぁ、問題ない。傷は……」
「ん、違う」
「その…………」
「騎士さんをその剣で斬ってる時、凄く怖かったよ〜?」
(…………そう……だったのか?……)
追跡者はそう尋ねたい衝動に駆られたが、きっと少女達がそう言っているならばそうなのだろうと思い、口をつぐむ。
「なんというか、その…………凄く殺気立っていたと言うか…………」
「……見苦しい物を見せた。気にしないでくれ」
「……分かりました…………」
だが追跡者は気付けなかった。今回の出来事は少女達に恐怖を与えていた事に。
ただ、ホシノの視線が会った時以上に鋭い物になった事にだけは気付いていた。
「……とにかく……一旦帰って服を綺麗にしない?」
「……そうだな」
先生にそう言われ、少し重い空気の中アビドスの皆は帰って行った。
…………………………………………………………
「皆、改めてお疲れ様!」
「お疲れ様……」
先生はどうにか空気を変えようとするものの、余り勝利を喜ばしく思えないようだった。
「その……教官は…………」
「……追跡者ならシャワーに入るように言ってあるわ」
「そうなんですか……」
レディには薄々、追跡者が彼女達の中で恐ろしい存在のように感じていたのに気付いていた。
幾らそれ相応の過去があると聞いていたと、実際に教官と慕う存在が凄まじい怒りと憎悪を失地騎士にぶつけるように剣を叩きつけている光景を実際に目の当たりにすれば、怖くもなるだろう。
「ん……教官凄く怖かった」
「……でも彼は本当は優しい人よ」
「そう……なのかもしれないけど…………」
「まあ、もう少し配慮出来ないかは言っておくわ」
「分かりました」
「追跡者とはいつも通り接してあげて欲しいわ。彼は優しいけど人の感情を読むのはあんまり得意ではないみたいだから……」
「確かに、あんまり得意じゃなさそうだよね〜」
「あー……ちょっと分かるわー……」
何とか雰囲気が良くなり、レディは少しホッとする。円卓にいた頃、重い空気になった事があったが、その時の経験が役に立ったようだ。
「それにしても、先生ってやっぱり凄いんですね!」
「これなら借金返済も何とかなるかも!」
「借金返済って?……」
レディはそういえば言っていなかった事に気付いた。
「あー、その事なんだけど…………」
「ちょ、ちょっと!」
「セリカ、今更隠すことでもないわ」
「で、でも、話すことでもないわ!」
レディはセリカをどうにか諭そうとするが、納得言ってなさそうだ。
「別に悪い事したとかじゃないでしょ〜?それに、先生は私達を助けてくれた大人でしょ〜?」
「ん、ホシノ先輩の言う通り」
「そうだけど……先生だって部外者でしょ!」
「確かに部外者だけど、追跡者さんやレディさんは協力してくれじゃ〜ん?」
「でも!ずっと助けてくれなかったのに今更何よ!」
「あ、ちょっと!…………」
そう言って、セリカは飛び出してしまった。
「ごめんね〜先生」
「大丈夫だよ」
その後はホシノが先生に借金の説明をして、解散となった。
…………………………………………………………
「クソッ!…………あんなに強いなんて聞いてないぞ!!」
ヘルメット団の内一人が、逃げ込んだ砂に埋もれた建物の一つの中で悔しそうにそう言う。
「仕方ない……
「いや、頭領の力をお借りする訳には……」
「でも、頭領は『何かあれば相談しろ』と仰っていただろ?」
「そうだな……一応相談だけでもしてみるか……」
そう言い、ヘルメットを被った少女はスマホを取り出す。
プルルルルル♪
「よう!そっちは上手くやれてるか?」
電話越しに野太い声が聞こえる。電話の向こうの大男に少女は懇願する。
「頭領!すみません……アビドスにコテンパンにやられてしまいました……特にあの青い服のフックショットを撃ってくる男が手強くて………………頭領のお力をお借り頂けないでしょうか?……」
「そいつは…………成る程な……」
電話の向こうの大男は何処か一人合点したような事を呟き、少女達に告げた。
「そうだな……折角の宝探しだ。俺も戦うぜ」
「あ、ありがとうございます!」
「それじゃあ、俺の方が軽く片付いたらそっちに向かう。それまで待っていてくれよ」
「勿論です!頭領!」
ツーッ……ツーッ……ツーッ……
「まさか……あいつが生きていたなんてな……」
そう言いながら、大男は白角の兜をゴンゴンと小突いた。
円卓の重い空気になった原因はそれぞれの過去を話そうの会が開かれてしまったからです。
次の投稿は三連休ですので日曜に投稿したいと思っています。
アビドス編に出現する夜の王の予想をもしよろしければ投票お願いします
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グラディウス
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エデレ
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グノスター
-
マリス
-
フルゴール
-
リブラ
-
カリゴ