夜渡りinキヴォトス   作:名無しのごんきち

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ブルアカ世界に教員免許ってあるのかな?とか思いつつも、追跡者とレディってシロコ達と同い年とかじゃないよな…………と思ったので、『アビドス高等学校が教員として二人を認めたので教員として教育出来る』という事にしておきます。

キヴォトス人と同年代となると、復讐者は同い年じゃないのかな?と思っています。

レディ……知力Aと技量Bを生かし、対策委員会の皆に勉強全般を教える。体操、球技等の体育も彼女が教える。

追跡者……戦闘技術の教育と、給食担当。週に一回はピタパンが出る。




アビドスの二人の教師

 

 

 

 

 

 

 

数週間後…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ん、おはよう……………ございます」

 

「おはよう」

 

 

 

 追跡者とレディは教員として働く事となった。

 

 それまで色々と覚える事が多かったが、どうにか教員として働けるだけの知識は付いた。

 

 特に追跡者は戦闘BD等を見て戦術について学んび、また別の本で栄養バランスの事について学んだ。レディから見て、相当しんどそうだったが…………(知力C)

 

 だが、追跡者も追跡者なりに少女達の為に頑張っている事に、レディは少し頬が緩んだ。夜の王を倒すために感情を捨て去っているように見えた兄上が、何処か優しさを取り戻しているように感じられたからなのかもしれない。

 

 

 

「うへぇ〜……おはよ〜……」

 

「おはようございます!」

 

「おはよう。ホシノは今日も眠そうね……」

 

「うへぇ〜……おじさんなんか寝つき悪いみたーい」

 

「…………そうなのね」

 

 

 

 レディはホシノの言い分が少し怪しいと思ったが、今は不問とすることにした。

 

 

 

「ところで、追跡者さんは?」

 

 アヤネは追跡者が教室にいない事が気になっているようだ。

 

「あぁ、給食の材料の買い出しよ」

 

「そうなんだ〜」

 

「今日は1時限目は数学よ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっと終わった〜!」

 

「ん、セリカ間違え過ぎ」

 

「仕方ないじゃない!ちょっと難しい事やってるし!」

 

「ホシノ先輩、起きて下さい。授業終わりましたよ」

 

「うーん……うへ〜……」

 

 

 

 授業は4時限目が終わり、昼休憩の時間となった。追跡者の作った昼食が出る筈なのだが…………

 

 何処かから、レディにとって懐かしい匂いがする。

 

 いつの日か円卓で食べた()()を作ったのだろう。

 

 

 

「いい匂いですね〜」

 

「もうお腹すいたー!」

 

 

 

 皆は教室を出て、追跡者の作った昼食を食べる為に一階の食堂(としている部屋)へ向かった。レディは黒板を消してから行こうと思い黒板を消していたが、レディも早く食堂に行きたかった。

 

 

 

「あら、手伝ってくれるの?」

 

「はい、レディさん一人でやってもらうのは申し訳ないので…………」

 

「ふふっ……真面目なのね?」

 

「はい!」

 

 

 しかし、アヤネだけは手伝ってくれるようだった。

 

 

「しかし、レディさんたった数日で教科書の内容を理解してしまうなんて、凄いですね」

 

「ありがとう。でも、世の中私より頭のいい人もいるのよ」

 

「そうなのかもしれませんが……」

 

 

 

 黒板の字を消しながら、レディはかつて共に夜を渡った魔女の事を思い出していた。

 

 

 

「もしかしたら、魔女様ならすぐに理解できたんじゃないかしら?」

 

「その、魔女様というのは?…………」

 

「かつて共に夜を渡った仲間の一人よ。私より頭が良くて、魔術の扱いは彼女の方が長けていたわ」

 

「そうだったんですね……え?」

 

「どうしたのかしら?」

 

「魔法があったんですか???」

 

 

 

 アヤネはさらっと言われた衝撃の事実を聞き逃さなかった。その驚きは、黒板に残った白い濁りを綺麗に消そうとしていたその手を止めるのに十分だった。

 

 

 

「えぇ。この世界の人達には余り馴染みがないかもしれないけれど……」

 

「レディさんは使えるんですか?」

 

「そもそも魔法には触媒が必要よ。それに、どんな魔法が使えるかはその杖に刻まれた魔法によるから、私だけだと使えないわ」

 

「そうなんですね…………」

 

「でも、その分いい魔術が付いた杖が手に入れば凄まじい攻撃力で敵を倒せるわ」

 

「え?」

 

 

 

 レディはかつての仲間たる隠者と出撃した際、滅びの流星で夜の王を正しく溶かすように倒していた事を思い出した。

 

 

 

(あれはすごかったわ。私も砕け散る結晶を撃っていたけど、尋常じゃない効き目だったわ……)

 

 

 

 因みにその時に鉄の目もいたので、余計に凄まじい速度で溶けていたとか。犠牲になった夜の爵は鉄の目によって大技を撃つことすら許されず、その時はきっと涙目だった事だろう。

 

 

 

「どれくらいの事が出来るんですか?」

 

「そうね……物にもよるけど、強敵を文字通り蒸発させる程の勢いで倒せるわ」

 

「えええええ!?!?」

 

 

 

 アヤネとしてはそんな恐ろしい物が一人の人間の杖から放たれると考えると、とんでもないことのように感じられた。

 

 

 

「それでも、リムベルドにある武器の基準で考えたらよ。それに、キヴォトスで使われている兵器と目的も使い方も違うし、何より魔術で威力を発揮するには知力が必要よ」

 

「つまり……頭が悪いと全然攻撃力がでないと……」

 

「まあ、そうね。その点銃は量産性も扱いやすさもいい。リムベルドで言う所のクロスボウね。クロスボウは持ち主の能力に関係なく威力が一定で、色んなところで兵士が持っていたわ」

 

 

 

 でもあそこまで連射出来るのは滑車の弩と小姓の持っているクロスボウ位なものよ、というのは心の中で留めておいた。

 だが、レディはまだ知らない。神秘によって銃の威力が変動する、という事を。

 

 

「そうなんですね」

 

 

 黒板には白が残らない程綺麗になり、二人は一階へ向かおうとした。

 

 

「さあ、お昼ごはんを食べに行きましょう!」

 

「そうですね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日のお昼はなんですか〜?」

 

「……来たか」

 

 

 追跡者は一階にあった調理室を借りて、アビドス高等学校の者達に昼食を作っていた。

 

 

「今日は……ピタパンだ」

 

「「「「ピタパン???」」」」

 

 

 

 アビドスの者達は聞き馴染みがないようだ。

 

 

 

「俺の故郷のパンだ」

 

「そうなんですか……」

 

 

 

 アビドスの皆は彼の故郷が既に奪われ、家族を失っていた事を思い出し、なんとも言えない気分になる。

 

 だが、追跡者は故郷にいた頃の母との思い出を僅かに思い出し、少し声の調子を上げて話した。

 

 

 

「母譲りの味だが、保存が利いて腹持ちもいい。忘れないように、こうしてたまに作るようにしている。気分転換にも悪くない。好きなだけ食べるといい」

 

 

 

 追跡者はそう言いながら、ピタパンを机に置いた皿に配っていく。

 

 アビドスの皆は、追跡者が何処か上機嫌な事にすぐさま気付いた。特にホシノはその事が理解できた。追跡者の来歴をホシノ自身の過去と重ねているから余計に分かるのだろう。

 

 例え悲しい過去を思い起こすとしても、過去の幸せだった出来事はどうしようもなく思い出したくなるのだ。

 

 

 

「うへぇ〜、追跡者さん楽しそうだね〜」

 

「あぁ。料理はそれなりに得意だからな」

 

「ん、お腹すいた」

 

「早く食べましょう!もうお腹ペコペコよ〜」

 

 

 

 シロコとセリカは早く食べたいようだ。

 

 

 

「ちょっと〜、アヤネちゃんとレディさんを待たなきゃ駄目だよ〜」

 

「そうですよ〜。抜け駆けはいけません☆」

 

「ん…………」

 

「え〜」

 

 

 

 シロコとセリカは不服そうだが、先輩達に止められ我慢することにしたようだ。

 

 

 

「それじゃあ来るまでの間、追跡者さんの呼び方を考えましょう!」

 

 

 

 ノノミが追跡者の別の呼び方を考えようと言い出した。

追跡者は別に追跡者のままでも良いとは思っていたが、楽しそうなので見守っておくことにした。

 

 

 

「何が良いと思いますか!」

 

「ん」

 

「シロコちゃん!」

 

「ピタパンを作れるから『ピタパンマン』が良いと思う」

 

「それ、ちょっと聞き覚えがあるような名前だけど……」

 

「しかもそれならおじさんの方では?」

 

 

 

 セリカもアヤネも余りに聞いたことのある某アンパンのヒーローを彷彿とさせた。アヤネはパンを作るなら某おじさんの方だとツッコんだが。

 

 

 

「ん、追跡者はおじさんじゃない。どっちかって言うとお兄ちゃん」

 

 

 

 お兄ちゃん、という言葉にほんの僅かに追跡者は反応した。ホシノ以外はその事に気付く者などいなかったが。

 

 そして追跡者はまだ知らない。そう遠くない未来に「どけ!俺はお兄ちゃんだぞ!」と言う事になるとは。

 

 

 

「でも、追跡者さんにそれ以外で考えられる特徴ない」

 

「確かにそうですね…………追跡者さんは他に何か呼ばれていた名前とかありますか?」

 

 

 

 ノノミはどうやら新たな名前のヒントとなるものが欲しいようだ。

 

 

 

「…………特には……あぁ、ここに来る前の言語では『Wylder』と呼ばれていたな」

 

 

 

 追跡者は以前用いていた言語も喋る事が出来て、内心驚いていた。だが、今更昔の言語話せたとてここでは使えないのでそこまで嬉しくはなかった。

 

 

 

「発音良すぎじゃない!?と言うか言語違ったの!?」

 

「あぁ。かつて使っていた言語だ」

 

「英語ですかね?」

 

 

 

 追跡者は英語と言う物は分からなかったが、別の国の言語であることは読み取れたので特段聞かなかった。

 

 

 

「話を戻しましょう!……」

 

 

 

 少女達はまた、あぁでもないこうでもないと追跡者の名前を考え始める。

 

 

 

(これが平和か…………)

 

 

 

 追跡者は何処か感傷に浸っている所で、テレビと言うここ最近知った映像の流れる板から少し焦ったような声が聞こえた。

 

 

 

『速報です!連邦生徒会長が失踪したとの発表が…………』

 

(連邦生徒会長…………あぁ、最近見かけないと言われていたキヴォトスの長か)

 

 

 

 追跡者はキヴォトスを纏めている者、というぐらいの認識しかなかった…………が……

 

 

 

(…………待て……失踪だと!?)

 

 

 

 よく考えれば……いや、よく考えなくても相当まずい状況である。

 

 

 

「「「「えええええ!?!?!?!?」」」」

 

 

 

 追跡者が内心驚いている横で、少女達も驚いていた。

 

 

 

(長がいなくなるとは…………一体何があったのだ!?)

 

 

 

 そう思った瞬間、扉が開きレディとアヤネが入ってきた。

 

 

 

「一体何が…………」

 

『連邦生徒会長の失踪の原因につきましては……』

 

 

「連邦生徒会長が失踪!?!?!?」

 

 

 

 

 アヤネが驚きの余りとんでもなく大きな声が出ていた。ここ数日しか知らないが、大きな声を出すことはなかったから相当衝撃的なのだろう。

 

 

 

「ちょっと!どういうことなのよ!!!」

 

 

 

 セリカの文句のような言葉を横目に追跡者はレディに話しかけた。

 

 

 

 

「…………失踪、とはな……」

 

「まさか、夜の影響で……?」

 

「可能性はなくはないが…………そう考えるにはいささか早計だろう」

 

 

『連邦生徒会長の代理として会長直々の任命で『先生』が……』

 

 

「…………成る程、どうやら本人の意思で消えたようね」

 

「そうなると、夜に飲まれた訳ではないようだな」

 

「『先生』ね…………相当な権限を持っていそうだけれど……」

 

「もしかしたら、『先生』の協力があれば俺たちアビドス高等学校の借金も何とかなるかもな」

 

「どうなのかしらね。ここの借金、調べてみたけれど利息明らかに高いけれど書類は正式な物だったわ」

 

「……怪しい所から借りた、と」

 

「そうね……権限があるとしても、借金自体はアビドスに所属している者達でどうにかしなければいけないと思うわ」

 

「そうか…………」

 

「はぁ……どちらにしろ治安の悪化は免れなさそうね……」

 

 

 

『先生は連邦生徒会の直属の『シャーレ』に…………』

 

 

 

 

 

 レディとの会話を一旦区切り、少女達の方を見る。

 

 

 

「ん、もしかしたら『先生』にダメ元で救援のお願いをして……」

 

 

 

 シロコも追跡者と同様の事を考えているようだ

 

 

 

「でも……連邦生徒会長が駄目だったし来てくれるかな〜?……」

 

 

 

 だが、ホシノは今一信用出来ていなさそうだった。

 

 追跡者は以前から薄々感じていたが、ホシノは人には言っていないが何か悲しみを抱えているように見えていた。

 

 

 

(今度、話を聞いてみるか……)

 

 

 

 以前の追跡者ならスルーしていたが、今は教育者として面倒をみなければならない。追跡者は不器用ながらも、気遣いはしようとしていた。

 

 

 

「いいわよ今更!私達だけで何とかしなくちゃ!」

 

「でも、どんな人か分からないからこそダメ元で送ってみるのはアリだと思います」

 

 

 

 セリカはシロコの意見に納得していなさそうだが、アヤネはシロコの意見に賛同した。

 

 

 

「私も同じ意見よ。ダメで元々……やるだけやってみるのは良いと思うわ」

 

「レディさんまで!?」

 

 

 

 レディも暗にダメ元の意味を追跡者に伝えつつ、セリカの意見に賛同した。

 

 

 

「そうですね!私もやるだけやって見るのは良いと思います☆」

 

 

 

 どうやらセリカ以外はシロコの意見が良いらしい。

 

 

 

「分かったわよ!やるだけやってみればいいでしょ!」

 

「うへぇ〜……じゃあ、救援の手紙でも送るだけ送ってみようか〜……」

 

「……嫌なら、無理して合わせなくてもいいんだぞ?」

 

「いいよ〜。おじさんは先輩なんだし〜」

 

「そうか」

 

 

 

 追跡者はホシノが何処か無理しているように感じていたが、それは今聞くことは出来なかった。

 

 

 

「ん、それじゃあアヤネちゃんお願い」

 

「え!?わ、私ですか!?」

 

「アヤネちゃんが一番字が綺麗ですし、今のアビドスの状況を一番説明出来るのはアヤネちゃんじゃないですか?」

 

 

 

 シロコもノノミもさらっとアヤネに丸投げするつもりのようだった。

 

 

 

(アヤネ…………ドンマイ、と言うやつだな)

 

 

 

 

 

「ん、それはさておきお昼を食べよう」

 

「そうよ!お腹ペコペコでやってられないわ!」

 

 

 

 二人は我慢できずにそう言った。

 

 

 

「そうだな……」

 

 

 

 そう言いながら、追跡者とレディは席につく。

 

 

 

「それじゃあ……」

 

 

「「「「「「「いただきます!」」」」」」」

 

 

 

 皆、追跡者の焼いたピタパンを付け合わせのサラダや肉を挟んで、或いはそのまま何も挟まずに食べる。

 

 

 

「ん!美味しい!」

 

「これ、そのままでもイケるじゃん!」

 

 

 

 中々好評で、追跡者としては嬉しい限りだった。勿論レディも自慢の兄の料理が好評なのは嬉しかった。

 

 

 

『続いてのニュースです』

 

 

 

(どうやらまだテレビには伝えなければいけない事があるらしい)

 

 

 

 追跡者はまだその原理を理解し切れていない故、テレビと言う四角い板が伝えるべき事を伝えている、という認識でいた。

 

 

 

『夜にのみ降る正体不明の侵食性の雨が…………』

 

 

「へぇ~」

 

「そういえば、この間アビドスでもそのような物が観測されました」

 

 

 

 アヤネの話を他所に、追跡者とレディはテレビに写る雨の映像を見て確信した。

 

 

 

「夜の王の影響がそこまで…………」

 

「これだけ分散的に…………どうやら、一体だけではないようだな」

 

「そういえば、この前夜の王がどうとか言ってたけど……」

 

 

 

 セリカは追跡者が来た時に言っていた夜の王についての事を覚えていた。

 

 

 

「あの時話し損ねていたわね。きちんとアビドスの皆にも説明しないといけないわね」

 

「ん……まさか……」

 

 

 

 シロコはどうやら感づいているようだ。

 

 

 

「俺の一族を滅ぼした元凶たる『夜の王』が、このキヴォトスにいる」

 

「「「「「!!!」」」」」

 

「そして、その『夜の王』があの雨の元凶よ」

 

「そんな……」

 

 

 

 アヤネが軽く絶望したような声を漏らす。それもそうだろう。ただでさえ絶望的な量の借金の返済をしなければならないのに、キヴォトスのトップの失踪に加えて追跡者の故郷を滅ぼした元凶の魔の手が迫っているという、もはや踏んだり蹴ったりな状況なのだから。

 

 

 

「でも、やるしかないんでしょ!!!」

 

「いえ……あなた達には夜の王の痕跡を集めて欲しい。怪しい物があったら写真で撮って見せてくれるだけで良いわ」

 

 

 

 セリカはそんなの知るかと言わんばかりに吠えるが、レディも追跡者も彼女達を巻き込みたくなかった。

 

 そもそも夜の王を倒すのは、夜渡り達の先祖の罪の償いのためである。そんなものに、未来ある少女達を巻き込むわけには行かなかった。

 

 

 

「でも……!」

 

「リムベルドでは幾度となく夜の王を葬ってきたのだ。今更何匹出てこようと、関係ない。俺達だけで十分だ」

 

「それに、未来あるあなた達を巻き込むわけには行かないわ」

 

「ん……分かった」

 

「シロコちゃん!?」

 

 

 

 シロコがやけに文句を言わない。追跡者はここ数日前まで何だかんだ言う奴だと思っていたが……

 

 

 

「でも、約束して」

 

「なんだ?」「何かしら?」

 

「絶対、負けないで」

 

「当然だ」「当然よ」

 

 

 

 追跡者もレディも、負けるつもりなどさらさらなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「二人共……楽しそうだね」

 

「成る程…………あれが()()()()()()()()とその妹ですか」

 

 

 

 幾つかの影が建物の中で画面越しに、その様子を伺っている。

 

 一つは黒い肌に白い髪の女性、一つは黒いスーツを着た人と呼べぬ者、一つは頭の二つある木偶の人形だった。

 

 

 

「うん…………まだ仲間は他に居るけど、集まれてない。だから、夜に備えた拠点も兼ねて『円卓』を作りたい。その為に()が必要。だから、協力…………してくれるかな?」

 

「クックックッ…………いいですよ。何より貴方がかつて開発した物は我々の研究に多いに役に立っていますので……それに、色彩以外の『夜』と呼ばれる物に対抗する手間が省けます」

 

「円卓か……正しく英雄が集うに相応しい場であるな」

 

「ふふっ…………ありがとう。それじゃあ……」

 

 

 

 

 3つの影は、画面を明かり代わりに計画を擦り合わせ始めた。

 

 

 






本当は週一での投稿のつもりだったのですがDLC発表で大興奮して前回は投稿してしまいました。今後は週一で投稿する予定です。

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