夜渡りinキヴォトス   作:名無しのごんきち

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 うおおおおお!!!!ナイトレインDLCが発表されだぞー!!!!

 12月4日!?早すぎでは!?フロム社員は大丈夫なのか!?



 ということで、DLC発表記念に投稿しました!



 話は変わりますが、遺物構成を改訂します。

 レディの遺物ですが、

 霞の暗き夜→冷気付与 血の刃 聖攻撃+2

 になりました。


 追跡者とレディの身長はそれぞれ180cmと176cm辺りとしています。多分二人共結構高身長なのでは?とXの考察を見る限り思っています。それと、年齢は二人共丁度20代位という想定です。



撃退

 

 

 

 

 ババババババ!!! 

 

 

 

 追跡者は皆より一足先に戦場に着くなり、困惑していた。

 

 敵の大きさこそ最も小さい亜人程度だったが、武器が大砲をクロスボウサイズに小型化したものと聞いていたから、もっと撃つのに時間がかかるものと思っていた。

 

 だが実際は小姓の撃ってくる連射クロスボウと変わらない速度で連射してくるではないか。

 

 勿論、威力は小姓の物とは比にならないのだろう。事実、一度見つかった時に放たれた弾は、盾となるであろう障害物を穿っていた。

 

 少女達が来るまで一先ず身を隠していたが、気付けば敵の集団のど真ん中にいる状態になってしまった。

 

 

 

 

 

「痛たたた!」

 

 

 

 ここから遠目で見えるアビドスの者達は、それに当たったとて『痛い』だけで済んでいるようだ。

 

 

 

(ヘイローと言う物があればそれ程の耐久力があるのか……)

 

 

 

 だが、数多の強敵を下した追跡者もただ隠れたまま終わるつもりもなかった。

 

 

 

 

 パヒューン!!! 

 

「ぐわっ!」ブシャー! (BLOOD LOSS)

 

 

 

 

 クローショットを生かして死角から一人づつ引き寄せる。

 

 深き夜の遺物効果があるのか、クローショットで引き寄せただけで出血を強いる。

 

 そして、襲撃の楔の燃料を大剣に擦りながら塗り、追加攻撃を叩き込む。

 

 

 

 バーン! 

 

「うぐっ! …………」

 

 

 

 一応相手も少女らしい。被り物を叩いて衝撃で気絶させる。

 

(どうやら、刃物は有効らしい。ヘイローは刺突属性の攻撃にのみ異常な耐性が付くのかもしれないな……)

 

 追跡者はそう分析しつつ、一人一人確実に削っていく。

 

 

 

「待て!!!」ババババババ!!! 

 

 

 

 だが、向こうも馬鹿ではない。洗練こそされていないものの、こちらの隠れる場所から炙り出そうと弾を撃ってくる。

 

 それをクローショットを使いまた違う建築物まで逃げ、角待ちで叩く。それを繰り返して撹乱していた。

 

 

 

「がっ!!!」

 

 

 

 だが、余りに多い弾はクローショットを用いた機動であろうと躱し切る事が出来ず、幾つかが追跡者の体を貫く。

 

 そして追跡者の第六感が叫ぶ。

 

 

 

 『体をねじって避けろ』

 

 

 

 その言葉の意味を理解する前に体がねじれ無理矢理回避して、建物の角に転がり込んでいた。

 

 

 

 

(危なかった…………だが……まだ倒れる訳にはいかない!……)

 

 

 

 追跡者は以前と同様自身が永くはない事に感づいていた。夜の王になったとて、体の生命力までどうにかなるわけではないのだ。

 

 だが、追跡者はそれでも突き進む。後に引くつもりなど毛等もない。

 

 追跡者は傷付きながらも、戦う気でいた。

 

 追跡者にとって戦いとは、命を奪う事だった。

 

 それ故に、自身の命が奪われる可能性がある事もよく理解していた。

 

 だが、敵……いや、キヴォトスの人々にとってはただの喧嘩のようなものにしか過ぎなかった。そこが、決定的に違った。

 

 建物の角で聖杯瓶をあおり、銃で空いた傷を癒やす。幸いにも何発か喰らっても動けるようだ。

 

 だが、それは追跡者が歴戦の猛者であり、そう言った事に耐性があるからと言うことを忘れてはならない。普通は銃弾一発で命に関わるものなのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 かく言うレディはというと…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぐっ! …………」

 

「!? …………何処に!?」

 

 

 

 義賊としての経験を生かし、追跡者と似たように敵陣を隠密で撹乱していた。

 

 

 

 ゴン!!! 「うっ! …………」

 

「ここよ」

 

「待て!!!」

 

 

 ババババババ!!! 

 

 

「なんで当たらないんだ!!!」

 

 

 

 追跡者との違いは、レディはその華麗な身のこなしで弾丸を全てを躱し切っている事だ。回避をして建物にまた身を隠し、確実に一人一人削っていく。

 

 だが、レディは内心かなりヒヤヒヤしていた。

 レディにとっては銃弾一発は死につながる。ワンミスが死に繋がるのだから、結構気を引き締めて避けていた。

 

 そして二人は知っていた。一匹の強敵よりも群れる一般兵の方が遥かに厄介であるということを。

 

 それは、夜を渡り続けた経験によるものだろう。

 

 そして二人の戦い方は、少女達にとって目を見張る物であった。

 

 

 

「凄いですね……」

 

 

 

 アヤネは画面越しに感嘆の声を漏らす。相手がそこまで強くない相手だとしても、銃を持った相手に刃物一本で戦うのは相当厳しい筈だ。

 

 

 

「ん、ホシノ先輩ならあの回避位できそう」

 

「流石に無理だよ〜」

 

 

 

 その他のアビドスの者達も遠目で見ていたが、追跡者もレディも相当な歴戦の猛者である事に皆気付かされていた。

 

 

 

「ちょっと! 悠長に話してないで倒してよ!」

 

「ん、こっちは終わった」

 

 

 

 だが、彼女達の連携もまた熟達していた。それ故に、追跡者とレディはそれぞれ単独で敵方の中に撹乱している状態だった。

 

 

 

 

シュキン!!!

 

 

 

 

 

 その時追跡者は突如として、クローショットで敵が固まっている所に躍り出て、左腕の襲撃の楔を開く。

 

 

 

 

「っ!!!」

 

「おい! ……血が! ……」

 

 

 

 クローショットでの機動や角待ち攻撃でその姿がよく見えなかった為に、ヘルメット団は自身の相手がヘイローの持たない相手もいる事に始めて気付いた。

 

 ヘルメット団は追跡者を心配しているようだったが、追跡者はそんな事に気付くわけもなく左腕に付いた襲撃の楔を溜める。

 

 

 

 

ファン!……

 

 

 

ドォォォン!!!

 

 

 

 

爆発と炎が楔から放たれ、ヘルメット団の群れが派手に吹っ飛ぶ。

 

 

 

「ぐわっ!!!!!」

 

 

 

 

 カチーン! カチカチカチ……

 

 

 

 それをレディは見逃さず、ポケットから懐中時計を取り出してそのボタンを押し、再演(リステージ)を発動させる。

 

 幻影が現れ、辛うじて耐えていた者も倒れ伏す。

 

 

 

 

「クソッ! 覚えていろよー!」

 

 

 まだ無事だった少女達はひとたまりもなく、撤退していく。

 

 追跡者とレディは少女達が完全に引くのを待ってから、二人は合流する。

 

 

 

「まだ動けるようだな」

 

 

 レディは追跡者が元気なのか、探りを入れたかった。それ故にこのような言葉を放ったが……

 

 

「あぁ、当然だ。夜の王を殺し尽くすまで、()()倒れる訳にはいかない。お前もそうだろう?」

 

「……勿論だ」

 

(…………()()……か……)

 

 

 そう短い会話を交わし、アビドス高等学校の者達と合流した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「レディさーん!追跡者さー……ん?…………」

 

 

 

 ノノミが二人の無事を喜ぼうとして、遠くから走る二人にそう叫ぶが、片方の様子がおかしいことに気付いた。

 

 追跡者には遠目から見ても分かる程血が服についていた。

 

 それに対策委員会の皆はすぐに気付いた。

 

 

 

「追跡者さん!!!」

 

「…………なんだ……」

 

「その傷は!!!」

 

「少し撃たれたが傷は塞がっている。問題ない」

 

「そう言うことじゃなくて〜」

 

「そんな怪我する位なら戦わなくていいから!」 

 

 

 

 対策委員会の皆はとても心配している。

 

 

 

「…………」

 

「私達はこういう事には慣れてるから大丈夫よ」

 

「そう……なの?……」

 

「えぇ」

 

 

 

 レディがフォローしてくれた。

 

 

 

「でも、大怪我しないでくださいね!」

 

「すまない」

 

 

 

 追跡者は心配している事に少し驚いていたが、優しい少女達なのだろうと思い、特段気に留めなかった。

 

 

 

「ですが……お二人共、銃もないのに凄いですね」

 

 

 

 雰囲気を変えるためか、アヤネはそう言った。

 

 

 追跡者は銃と言うものが如何に強力なものなのか今回の戦いでよく理解した。それ故に、これは褒め言葉の類いだろうと予測していた。

 

 だが、追跡者は特段名誉といったような物には興味がなかった。

 

 

 

 ただ、一族の無念の為に。

 

 そして、唯一の肉親たる妹の為に。

 

 

 

 その為ならば、どのような状況だろうと戦うつもりでいた。

 

 

 

「…………そうか」

 

 

 

 追跡者は、その事を悟らせないように淡白に返事をした。

 

 

 

「ふふっ……ありがとう」

 

 

 

 レディは素直にその褒め言葉を受け取った。

 

 

 

「ん、でも銃がないとやっぱり不便じゃない?」

 

 

 

 追跡者は銃と言う物を知らなかったが、レディは銃と言う物を追跡者が来る前にその恐ろしさを知っていた。しかし、銃を選びに行くことが出来ないまま今回の戦闘への参加となっていた。

 

 それ故に、拳銃位はあった方がいいのではとシロコは思っていた。

 

 

 

「……いいえ、大丈夫よ」

 

「ん!?」

 

 

 

 しかし、レディはそれを肯定しなかった。

 

 夜渡り達は夜の勢力と戦い、夜の勢力の武器を持って夜の王を倒す。

 

 それために、武器は自前の物より人から取ったほうがいいという考えがあった。

 

 また、杖による魔法が主なダメージソースである事や筋力に自身がない事も一つの要因だ。

 

 

 

「俺も、不要だな…………」

 

「追跡者さんまで!?!?!?」

 

 

 

 追跡者も、レディと同様の考えだった。

 

 自分の使い慣れた物もいいだろうが、武器であれば大抵の物は扱える彼にとっては、それこそ伝説の武器を拾って使った方がいいのだ。

 

 それに、クローショットが銃の代替としてそれなりに機能することも相まって、自身で銃を持つ必要性はそこまでないと思っていた。

 

 

 そして何より二人が拒んだ最大の要因として……

 

 

「私達夜渡りの持ち物は、夜の勢力の武器を使ったりして持っていた武器を捨てたりするのだけど……」

 

「え!? 捨てちゃうの!?」

 

「正直な話、夜の勢力の持つ武器の方が遥かに強力だ。それを奪ったほうがいい。それに、だ……」

 

「最初の武器は、夜渡りとして円卓に来る前に持っていた物でないと、円卓に帰ってきた時に戻ってこないのよ」

 

 

 

 円卓は、夜渡り達が帰って来た時に良くも悪くも来た時の状態に戻す。

 

 これは夜の勢力の呪いの類などを防ぐ意味があるのだろうがろ…………

 

 

 

 

「そもそも戻って来る事がおかしいと思うけど??? ……」

 

 

 

 

「でも、キヴォトスでは銃を持たないのは恥ずかしいことなんですよ?」

 

「……キヴォトス……とは? …………」

 

「あー……そう言えば教えてなかったですね……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、アビドス高等学校に着くまで追跡者はキヴォトスと言う場所の事について教えて貰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「成る程な……」

 

 

 追跡者はキヴォトスの常識に色々と困惑しつつも、どうにか適応しなくてはいけないと思っていた。郷に入っては郷に従えと言うやつだ。

 

 

 

 それはそうと、追跡者もレディも円卓がない以上行く当てがなかった。

 

 二人はかつて遊牧民だったが故に定住しないこと自体は別に気にしていないが、身一つだけで生きて行くのは幾らなんでも難しい。それは二人共重々理解していた。

 

 

 

「しかし……これから俺もここに世話になることに……」

 

「ごめんなさい、ずっと泊めて貰いっぱなしで……」

 

 

 

 レディはその優しさ……或いは正義感故に、申し訳なさを感じていた。

 

 

 

「気にしなくても大丈夫ですよ〜」

 

「……でも…………」

 

「アヤネちゃーん? ちゃんと困っている人は助けなきゃ駄目ですよ〜?」

 

「いえ……そう言うことではなくて……」

 

「? ……何かあるのか?」

 

「いいえ〜? 何もありませんよ〜?」

 

「ん、ちゃんと伝えておくべきだと思う」

 

「???」

 

 

 

 追跡者もレディも、何を隠しているのか気になった。

 

 しかし、二人ともそれは部外者に聞かせたくないことなのだろうと推察していた。

 

 

 

「おじさんは伝えても良いとは思うけどな〜。別に悪さをする人じゃなさそうだし〜」

 

 

「…………分かりました……実は……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アビドス高等学校には借金があります」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「借金か…………」

 

「幾らかしら?」

 

「えーっと……………………大体9億円だったかな〜?」

 

「キュウオクエン???」

 

 

 

 追跡者は先程『円』と言う通貨の事は聞いていたが、億と言う単位などまず聞かなかった。それ故、どれほど金を借りているのか検討もつかなかった。

 

 しかし、途轍もなく高額であることだけは理解できた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから、彼女達の先輩達が衰退していくアビドスをどうにかするべく借金を重ね、今では見る影もなくなってしまった事、それを何とかするべく彼女達はアビドスで頑張っている事を聞いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうだったのか…………」

 

 

 

 追跡者は、自分よりも幼い少女達が自分達の居場所の為に戦っている事に、驚愕した。

 

 少女というのは、自分が思っているよりも存外強いのかもしれない。かつて共に夜を渡った人形に魂が宿った令嬢も、滅ぼされた一家の復讐の為に戦っていた。

 

 

 

「そういう事だったのね……」

 

「そうか…………なら、俺が稼ぎに……」

 

「駄目よ! 部外者の手を借りて…………」

 

「いや、泊めて貰いっぱなしなのは良くないだろう」

 

「そうだけど! …………」

 

 

 

 セリカは何か納得が行っていなさそうだった。

 

 だが、追跡者は少女達の為に、何か手を貸せるなら協力したかった。一族の無念の為に戦う追跡者とて、冷徹ではない。少女達の境遇に、思う所があったのだ。

 

 それは、レディも同じだった。

 

 すると、シロコが口を開く。

 

 

 

「ん、なら二人をアビドス高等学校に所属していることにすればいい」

 

「え!?」

 

「そ、それは……」

 

「ん、二人とも教師として迎え入れれば問題はない」

 

「でも…………」

 

 

 

 セリカがどうにか言い返したいようだが、シロコも考えなしにそう言ったわけではない。

 

 

 

「ですが…………仮に教師として迎え入れるとしても教えられる事がなければ…………」

 

「私は勉学には自信があるわ。教えるべき所はすぐに理解して、教えるようにすれば大丈夫じゃないのかしら?」

 

「俺は……戦闘技術や体の扱いなら教えられるだろう」

 

 

 

 二人とも長所を生かせばどうにか出来そうだ。

 

 

 

「ですが、二人はいいのですか?」

 

「構わない。身寄りがないよりは遥かにましだ」

 

「私も良いわ。何より助けてくれた人への恩返しが出来るなら……」

 

「なら………………」

 

 

 

 アヤネは納得したようだ。

 

 

 

「おじさんも、良いと思うよ〜」

 

「私も同意見です☆」

 

 

 

 どうやらホシノやノノミも同じようだった。いよいよ、セリカに味方するものはいなくなった。

 

 

 

「あーもう! 分かったわよ! 二人を先生として迎え入れれば良いんでしょう!!!」

 

「ん、じゃあ、この書類に…………」

 

 

 

 こうして、追跡者とレディはアビドスの対策委員会の皆と共に、廃校の危機に抗う事になった。

 

 

 

 

 

 

 

 そして、迫りくる夜の脅威とも…………

 

 

 

 

 

 

 

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