準強姦などの疑いで榊英雄が逮捕される前、つまりマスコミの報道によってその悪事の数々が暴かれたあと、彼は映像業界での復帰を目指して、Facebookなどにその旨を嬉々として書き込んでいた。そのコメントに対し、映像業界のプロデューサーや俳優仲間やスタッフの一部は「いいね」をしたり励ましのコメントを残したりした。
「性暴力で告発されたからって、そんなの全然たいしたことないよ」という業界人のメッセージがそこにあった。
性暴力を受けた女性が、被害による後遺症に苦しみながら、勇気を振り絞って、それこそ命懸けで告発したからといって、「そんなのおれたちにとってはどうでもいいんだよ」「女の一人や二人、暴行したって構わないんだよ」「なんならハニトラかもしれないし」「また一緒にがんばろうよ」「おれたちは仲間だよ」。
彼らは、女性の被害に対しては驚くほど無関心だ。自分らがハラスメントで告発されたりすると大騒ぎするくせに。告発、逮捕された男性側に深く同情し、「窮屈な世の中だ」と嘯き、被害者意識を募らせる。結果的に女性の被害はなかったことにされる。
要するに女性蔑視なのである。
そうでもなければ、簡単に性犯罪者が業界に復帰できたりしないだろ。
彼の場合、逮捕されることで、復帰の目論見は潰えた。映像業界は製作・制作に複数の企業が絡む場合が多いので、そこそこコンプライアンスは厳しいという事情もあるはずだ。常識的な企業であれば、だが。
演劇界がどうかは知らない。出資する企業や上演する劇場は、性犯罪に対してどんなスタンスを持っているんだろうか。常識的な判断ができているんだろうか。堂々と仲間のみんなで女性蔑視を貫いて、「性暴力なんてたいした犯罪じゃありません」「女の一人や二人、暴行したって構わないんだよ」「なんならハニトラかもしれないし」というメッセージを社会にばら撒き続けることを良しとしているんだろうか。
映像業界がどれだけひどいかは大体わかりました。演劇業界はどうなんですか。