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現代社会で乙女ゲームの悪役令嬢をするのはちょっと大変  作者: 二日市とふろう (旧名:北部九州在住)
恋住劇場の敵役として

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みっしょん いんぽっしぶる 2020/10/24 投稿

全盛期の蛍ちゃんはこんな感じ

 九段下桂華タワーの真下にある九段下駅。

 委託警備をしている警備員の中にメイドが混じるのはこの駅ぐらいである。

 その地下通路を開法院蛍がトコトコと歩く。

 なお、見付からずに親友である桂華院瑠奈と春日乃明日香の所に着いたら、今日のおやつのケーキの飾りの部分をもらえるという事で姿を消して歩いている。




(で、誰を見付けろと?)

(ブリーフィングちゃんと聞いていなかったのかよ?

 お嬢様のご友人だよ。

 かくれんぼが異常に強くて、大人相手でも捕まらないものだから、大人げないお嬢様が俺たちを総動員して捕まえるんだとか)

(それ、お嬢様じゃなくて秘書のアンジェラさんの方らしいですよ。

 お嬢様、そのお友達に惨敗したとかで)

(あー。だから、明らかに動きがおかしい私服連中がいる訳だ。

 あれ、カンパニーの奴らだろうな)

(あのー。

 駅に警備員が怖いって苦情が来ているのですけど)

(「警備訓練中」と駅の苦情係に伝えておけ。

 強化外骨格に『警備訓練』のタスキ付けて立っているのに何で文句が出るのやら……)

(そりゃ、地下通路でこれに出会いたくないでしょうよ。

 豊原の地下街では恐怖の象徴でしたからね。こいつ)



トコトコトコ……



「いらっしゃいませー。

 メイド喫茶『ヴェスナー』にようこそ!

 またですか?刑事さん。

 上の人に叱られますよ」

「これも仕事なの。

 ここのオープンスペースは入り口の出入りが見えるから、見張るのに都合がいいんだよ」

「あー。

 もしかして、駆り出された口ですか?」

「あたり。

 という訳でコーヒーと三時のおやつを」

「かしこまりました。お客様。

 この警備訓練のせいで、今のメイドは私も含めて全員そっちの方なんですよ。

 おかげでシフトが崩壊して、メイド長付の長森さんが頭抱えちゃって……」

「そりゃ大変だな。

 そこの右の外人と今入った外人堅気じゃないぞ」

「アンジェラさんの方の人みたいですね。

 はい。アップルパイセット……刑事さん。食べました?」

「食べてないし、食べ終わったらお会計だろう。ここは。

 ご丁寧に食べた分だけお皿に百円玉を置いてゆくほど俺は律儀じゃないよ」

「……」

「……」

「連絡してきます」

「頼む。俺も報告してくる。

 あと奴らに悟られるなよ」

「もちろんです。

 メイドですから」



 トコトコトコ……パクパク……



「対象は既にビル内に入ってるらしい。

 下の連中は何をやっていたの?」

「お嬢様のご友人ですし、監視カメラに映らないのは分かっていたじゃないですか」

「強化外骨格のサーモグラフィにも引っ掛からないって……」

「エレベーター止めないんですか?」

「あそこで捕まえるんだと。

 姿が見えないのにエレベーターが動いていたら、そこで捕まえられるだろう?」

「で、そのエレベーターが動いているのですが?」

(こちら直通エレベーター前。

 動いているぞ)

(了解。

 ドアが開いたら踏み込む)



 じー



(こちら最上階。

 中に誰も居なかった。以上)

「了解

 ……これ、いつまで続けるんです?」

「見付かるまでだろうなぁ。

 そうなると階段側も警戒した方がいいかもしれん」

「階段の方も別班が……お疲れ様です。岡崎さん」

「おつかれ。

 何やってんだ?この警備?」

「お嬢様のお友達を捕まえるとかで秘書のアンジェラさんが張り切っちゃって。

 なお、地下と一階は突破されたそうです」

「あー。

 あの人の話は聞いているけど、たしかにああいう力を悪意がある連中が持ったらテロに使われるわな。

 乗っていいかい?」

「どうぞ」



 チーン



「……いるかどうかわからんというのは厄介だな。

 とはいえ、居るつもりで独り言でも言っておくか。

 俺、あんたに賭けているからがんばれ。

 いなかったら、俺馬鹿みたいだよなぁ……」



 チーン



「お疲れ様です。岡崎さん。

 中東の原油先物ですが……」

「ナスダックに動きが……」

「今日のブリーフィングのテーマですが……」


 

 トコトコトコ……カンカンカンカン……



(こちら階段前。

 定期連絡。異常なし)

「本当に来るんでしょうか?

 下は大騒ぎみたいですけど」

「分かる訳ないじゃない?

 とはいえ、誰も通すなって命令受けているし」

(各員に連絡。

 対象は、下のムーンライトファンドまで侵入した可能性あり。

 自動ドアの開きが録画画像と異なっていたための警戒である。

 階段を使う可能性が高いので、そちら側に増員を送る)

(了解)

「おーい!

 隊列を組んで上がるからそっちを塞いでおいてくれ!」

「わかりましたー!」



(……!)


 チョイチョイ


(誰だい。私を呼び出したのは……ああ。あなたさまか。

 あの娘を驚かせろ?

 はいはい。私も化け狸の端くれですし、驚かすのは好きで、この街で行き倒れた私を見付けてくれたのだから文句はいいませんけどね。

 いい性格してますよ。あなたさまも)



 ……



「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


「何が起こった!?」

「下の階だ。

 各員、持ち場を維持しろ!」

「何かが、何かが私の首筋を触って……」


 カンカンカンカンカンカン……


「下に降りてゆく音がするぞ!追え!!」

「下の階にも連絡しろ!」



 じーっ……トコトコトコトコ……



 コンコン


「はーい。

 あ!蛍ちゃんだー!

 ね。アンジェラさん!

 蛍ちゃんはかくれんぼは無敵なのよ!!」

「……ええ。

 とってもよく理解いたしましたわ」

「なんで明日香ちゃんが偉そうにしているのよ……」


 エッヘン♪



数日後



 ハコハコハコ……


「何やっているんです?お嬢様?」

「いやぁぁぁぁ!私も、蛍ちゃんみたいなかくれんぼ能力を身に付けるのぉぉぉ!!!」

タイトル

 もちろん映画の『ミッション:インポッシブル』から。


もちろんです。メイドですから。

 元々のセリフは『コマンドー』の「もちろんです。プロですから」である。


エレベータードアの異常

 『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』

 光学迷彩で敵がビルに侵入するシーンからこの話は作られた。

 感圧板の重さとドアの開きの差異で見破ったトグサすげぇと見た時感心した覚えが。


化け狸

 『狸囃子』。

 ちなみに、『平成狸合戦ぽんぽこ』の公開が94年で、そこからさらに開発が進んだので行き倒れという設定。


ハコ

 元ネタは『メタルギア』。

 [゜Д゜]<ハコモアイシテ!! <<このネタはPSOだったりする

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― 新着の感想 ―
もうこれ認知阻害だろ()
光学迷彩どころか電波系オール迷彩で草 赤外線すら迷彩掛けるとか最早プレデターすら捕捉不可やんけ。 あとお嬢様。段ボール迷彩は流石に無理ありますよ。 普通は通路に段ボールあったら少なくとも移動します。
九段下なら、お堀に囲まれたお屋敷の庭に住み着いてるのがいるそうなのでそっちから流れてきたのか多摩方面から下りてきたのか…
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