転生逆玉の輿を狙った男の末路 作:猪突猛進で書く
さて、ルーシーがクリストフを引きずって郊外へと向かってからしばらく経った頃、ルーシーはシーザーたちカリュドーンの子に仲間入りし、そこに新たな仲間が加わると共に、1人が去った。
つまり、いつものメンバーが揃った直後くらいの頃。
カリュドーンの子のメンバーが停泊したその場所では、一人の女の怒りの声と、男の叫び声が響いていた。
「クリス!今日という今日は許しませんわ!待ちなさい!」
クリストフをクリスという愛称で呼びつつも、怒気を漂わせて彼を追うルーシー。
「ちょ、ルーシー!やめろ!ギブ!ストップ!暴力反対!せめて素手にしてくれ!バットはヤバい!」
「アハハ!またルーシーちゃんに殴られそうになってるの?今度は何したの?」
「このバカはまた何処かをほっつき歩いていたと思ったら……また帰ってきた直後に爆睡ですわ!その習慣に関しては前にも注意をしたというのに!……これで13回目、今日という今日は一発殴らせていただきますわ」
バットを振りかぶるルーシーに、自身が知る限りの停止を意味する語句を使用して慈悲を乞うクリストフ、そして野次馬気味にそれを眺めるバーニス。
その声を聞いて、シーザーやライト、そしてパイパーもやって来る。
「……まぁまぁ、クリスの奴はいつもはぼんやりしてるけど、いざという時には頼りになるだろ?この前も揉め事を一人でどうにかしてくれたし、ちょっとくらい……」
「いざという時に
シーザーとルーシーが言い争いを始めると、クリストフはゆっくりとその場を離れ、バーニスのバーへと向かう
「バーニス?今のうちに、なんでもいいから飲み物を一杯頼める……?」
「聞こえてますのよ!」
ルーシーの叫び声が背後から聞こえた次の瞬間、クリストフの後頭部にバットが直撃する。
その勢いのままカウンターへ突っ伏すクリストフ。
「……ここに置いとくね、クリス!」
バーニスは数秒考えた後、彼に渡す予定だったニトロフューエルが注がれたグラスを彼の横に置いた。
ルーシーが突っ伏したクリストフの首根っこを掴むと
「……少しお説教をいたしますので、コイツを借りて行きますわ」
ズルズルとクリストフを引きずっていくルーシー。
その夜、彼女たちの宿泊地では、クリストフの横で眠るルーシーの姿が見られた。
それを見たライトは一言
「……片方が気絶じゃなけりゃあ微笑ましいんだけどな」
と呟いてその場を後にした。