韓国から金地金1トン密輸し108億円で売却か、関税法違反容疑で男2人逮捕…日韓200回以上往復

読売新聞11/21(金)5:00

韓国から金地金1トン密輸し108億円で売却か、関税法違反容疑で男2人逮捕…日韓200回以上往復

警視庁 【読売新聞社】

 金地金を密輸したなどとして、警視庁が職業不詳の館野仁(53)(千葉県習志野市)、会社役員の桜井純(45)(同県市川市)両容疑者を関税法違反などの容疑で逮捕したことがわかった。警視庁は、2人が2023年から昨年8月に韓国から金地金計約1トンを密輸した上で、国内で計約108億円で売却したとみている。

 捜査関係者によると、館野容疑者は昨年8月21日、ソウルの金浦空港から羽田空港に金地金4キロ(課税価格計約4700万円)を密輸し、消費税など計約470万円の納税を免れた疑い。桜井容疑者は翌22日、同様に金地金9キロ(同1億500万円)の密輸を図り、1045万円の納税を免れようとした疑い。逮捕は19日。

 2人が韓国税関に提出した書類には、輸出先として、営業実態が確認できない日本の同じ会社名が記載されていた。東京税関には無申告だったが、羽田空港敷地内でポーチに入った金地金4キロが拾得物として見つかり、館野容疑者の関与が浮上した。桜井容疑者が持ち込もうとした金地金は、税関の検査で見つかった。

 2人は23年以降、日韓間を計約200回以上往復しており、同庁は2人が金密輸グループのメンバーで、館野容疑者らが複数の買い取り店で金地金を消費税込みの価格で売却し、利ざやを得ていたとみている。

 金の密輸の摘発は相場の高騰などを背景に増えており、財務省によると、21年は5件(押収量27キロ)だったが、24年は493件(同1218キロ)に上った。

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