【速報】青森・みちのく記念病院の『殺人隠蔽事件』元理事長に有罪判決 懲役1年6か月 執行猶予3年
青森県八戸市の「みちのく記念病院」で、2023年に発生した入院患者間の殺人事件を隠蔽した問われた当時の理事長の男に20日、青森地方裁判所から懲役1年6か月、執行猶予3年の有罪判決が言い渡されました。
犯人隠避罪に問われたのは、みちのく記念病院を運営する医療法人の当時の理事長 石山隆被告(62)です。
起訴内容によりますと、石山隆被告は弟で医師の石山哲被告と共謀し、2023年3月に病院内で起きた殺人事件を隠そうと、虚偽の診断書を遺族に渡した罪に問われています。
事件は看護師が病室で顔から血を流している患者の男性を発見し、同室の男が「歯ブラシで刺した」と名乗り出ました。
男は殺人罪で懲役17年が確定しています。
被害者の男性の死亡診断書には、院内で「みとり医」と呼ばれ、当時認知症の疑いで入院していた医師の名前がありました。
この医師の名前が書かれた死亡診断書は200枚以上が押収されていて、死因の7割が「肺炎」でした。
これまでの裁判で、石山隆被告は隠蔽した理由について「病院を守りたい。悪い評判は作りたくないと思った」と述べていました。
看護師の供述調書では「殺人事件はなかったことにする。何を守るのか俺は病院を守る」と発言したとしています。
検察側は前代未聞の悪質な事件などとして懲役1年6か月を求刑し、弁護側は反省の情が顕著として執行猶予つきの判決を求めていました。