北新地リンチ事件にまつわるあれやこれや
北新地リンチ事件関連の動き
北新地リンチ事件を巡り、被害者の大学院生が提起した民事訴訟で李信恵さんや伊藤大介さんへの請求が認められなかったことをもって「裁判所がリンチではないと認めた」と主張する反差別活動家たちですが、その後、弁護団に加わっていた高島章弁護士やムックを出版していた株式会社鹿砦社に対する民事訴訟で請求が認められたことをもって「裁判所がリンチではないと認めた」と主張しているようです。
そもそも、刑事事件で金良平さんと李普鉉さんが公開の場で検察と徹底的にたたかう正式裁判を受ける権利を放棄して略式手続による審理を選択し、金良平さんが傷害罪で罰金40万円、李普鉉さんが暴行罪で罰金10万円の有罪となっている段階で複数名からの暴行を受けたことが明らかとなっていますし、そもそも反差別運動に関して特定人物に金銭疑惑があると思い悩んで親しい人物に相談したことが鉄拳制裁の対象となるということだけでも私刑という意味でのリンチの要件を満たしていますから説得力はまったくないといえます。また、傷害罪の罰金刑の上限である50万円に近い40万円の罰金となっている点からも、裁判所が傷害の程度をかなり深刻なものととらえた結果であると考えられます。
傷害や暴行による損害賠償を求めた民事訴訟において、判決文を書くための事実認定としてリンチであるかどうかが必要であるとは私には思えませんが、訴訟代理人として判決文を十二分に確認したはずの神原元弁護士は、どのあたりで裁判所がリンチではないと認定したのかお伺いしたいものです。
性格悪くなったつもりで考えた次の一手
ヤングマガジン連載の漫画「カイジ」でEカードというギャンブルを取り上げたシリーズがあります。そのギャンブルは、片方が「王」と「市民」4枚、もう片方が「奴隷」と「市民」4枚のカードを持ち、「王」は「市民」に勝ち、「市民」は「奴隷」に勝ち、「奴隷」が「王」に勝つというルールで互いにカードを出し合って5回戦を戦うというギャンブルです。このギャンブルのクライマックスで勝ったカイジは、敗れた利根川に対し、相手の心理を読むということは「自分ならどうするか」という思考に至ると利根川に話しています。
私は、ある人物が私に関する金銭問題で疑惑を抱いていることを相談して、それがたまたま多くの者が知ることになったとしてもその人物を長時間殴ろうとは思いませんし、仮に北新地のバーに同席していて帰ろうとする時に「弟のように思っていた」大学院生の姿がなかったとすれば心配するわけですが、精一杯頑張って想像してみるとかなり最悪の手段があることに気がつきました。それは、被害者の大学院生を被告とした民事訴訟の提起です。
加害者及びそれを支援する者の情状があまりにも悪いのが元々の原因なのですが、弁護団の弁護士や被害者を支援する出版社相手に勝訴しても一向に批判がおさまらないのはいらだったとしか考えられない訴訟代理人の神原元弁護士のツイートなどからも明らかです。そこで、彼らが被害者本人に民事訴訟を提起して勝訴すれば批判がおさまるのではないかと考えることは不思議でも何でもないように感じます。その手段は名誉毀損やプライバシー侵害による不法行為を理由とした損害賠償請求が考えられますし、特に名誉毀損なら「被害者とされた人物の発言すら名誉毀損と認められた」と強弁することもできますから、加害者側としては好都合な民事訴訟となるのではないでしょうか。
被害者の大学院生の勝利とは
私は被害者とは面識があって、ある口頭弁論の終了後に話をしたことがあります。その中で「勝利」ということは何かということについて話しました。私は、被害者が事件のけりをつけて日常を取り戻すことが勝利だと考えており、そのように話したことを覚えています。刑事や民事訴訟で加害者に事件の清算をさせることは重要ですが、なぜ重要であるかといえばそれによって被害者が事件のけりをつけやすくなるからだというのが私の考えです。
どの段階で事件のけりがついたと考えることには色々な考え方があると思いますが、加害者やそれを支援した者に理想どおりの厳しい社会的制裁がなされることとなったとしても、被害者が日常を取り戻すことができていないのであれば、被害者にとっての事件はまだ終わっていないと私は思います。逆に事件に対する加害者たちに対する社会的制裁に不満が残ったものであったとしても、被害者がそれなりに納得して日常を取り戻したとすれば被害者の勝利の条件が整ったと私は考えます。
もちろん、加害者やそれを支援した者たちにちゃんと社会的制裁がなされることを望むことに変わりはありませんが、加害者や訴訟代理人となった弁護士も含めてそれを支援していた人物の社会的評価の低下は事件の前と後で明らかであると思いますし、おそらくこれからも低下し続けていくのではないかと私は思っています。


コメント
1いわゆるリンチ発覚以来、関係者のプライバシーに関する情報がツイッターや匿名掲示板、書籍で散見されます。
被害者M君叩き潰さなければ行けないのは、勿論「リンチはなかった、デマにしたい」ということもありますが、M君がこういった関係者のプライバシーに関する情報を確実な形で知っていて、なおかつ何かの事情でバクロした時に「アイツが言ってるのはデマだから」と信用を落としておきたい事もあるのではないでしょうか?
関係者のプライバシー情報をM君が知っていたことが保険としてM君自身を守っている。それは活動家だったというM君のお父さんの教えでは?というのは考え過ぎですかね。