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人気ラノベ作家、水無月 響（みなづき ひびき）。 20××年、「夕暮れ、珈琲」にてデビュー。そして大ヒット。 現在は、ハイファンタジー系の小説を主に執筆。 水無月 響は、個人情報を一切明かしていない。 と、有名な水無月 響は、 実はどこにでも居る、高校2年生の女子。 毎日眠たそうにしており、 度付きのブルーライトカットの眼鏡を掛けている。 至って普通の無気力女子、朝倉 伊桜（あさくら いお）。 朝倉 伊桜が、人気ラノベ作家の水無月 響で、 計り知れない想像力の持ち主でもある。 ※毎週日曜日更新(予定) ＿表紙 ᴍᴏʏᴀᴄᴏ 様 〈Twitter ID〉@ote_mo

悪魔。それは、古来から存在し、人類に牙を剥く生き物。 歪んだ世界で、悪魔と人は終わらない戦争を繰り広げていた。 自らの想いを貫くために誰かを否定して、時には人さえも殺して。 何が正しいのかなんて分からない。それでも、戦い続けるしかないと知っている。 長雨で花の色が移ろうように、血の雨に打たれた心も、色褪せていくのだろうか。 重なる罪は、終わりを知らない。 本当に悍ましいのは、悪魔ではなく人であるのかもしれない。 幾千、幾万の時を超えて隠されてきた真実を、少女はまだ知らない。

雨がやまない8月14日。土曜日。【チヒロ】は気がつくと、知らない神社で眠っていた。 誰か人を探そうと探索をしていた道中、チヒロと同じく体が少し植物の蔦で絡まっている【ユウマ】 死者の少年【ノゾミ】 と出会う。 ノゾミは言う。「ここは死後の世界だ」と。 チヒロたちは嘘も矛盾もない死後の世界から脱出できるのか________