【MBTI】ENTPとINTP 違い・比較・見分け方
MBTI記事を続けて。今回はENTPとINTPについて。ともに問題児扱いされやすいタイプですが、構ってくれるので筆者的には好きな人たちです。
1.共通点
①知的好奇心
ENTPやINTPに共通しているのは「面白い」という興味本位で動くタイプということだ。新奇性に惹かれやすく、気になったことは徹底的に調べたり、あるいは勝手に覚えてしまうという人種ではないだろうか。授業の板書は汚いかもしくは写さない。でも成績はいいみたいなイメージだ。
彼らの頭の中には巨大な箱があり、そこに彼らの感じた「面白い」を無作為かつ無秩序にポイポイ詰め込んでいく感じになっていて、それが巨大な渦となりブレインストーミングを形成している‥‥そのような印象を受ける。
同じく知性派であるENTJやINTJに比べると、彼らは目的意識や向上心に基づいて知識の収集を行っているため「使う」ことを意識する。そのため知識は体系化されて書庫の様にきっちり整列されているため、順序立てて説明はできるし、言語化して資料として用いたり教育することもできる。
だが彼らは「使う」ことを前提とせず、興味の向くままにフォルダ分けせず無尽蔵に詰め込んでいくので、容量だけいえば彼らより上だ。そして体系化しない分探索志向に優れていて、トライ&エラーについては彼らに勝る。これによる「閃き」が彼らの武器で突破口になる。
MBTIにおいてNT型は合理主義者とか頭脳明晰と言われるが、ENTJやINTJが努力や環境、経験といった後天的要素をNiで繋げて知性を発揮するタイプに対して、ENTPやINTPは純粋に自頭そのものが優れていて、先天的に知能が高いタイプという印象を受ける。
T型に関しては、優等生タイプがESTJ・ISTJ、野生児タイプがESTP、ISTP、切れ者・秀才タイプがENTJ・INTJ、天才・鬼才タイプがENTP・INTPどうやらそんな印象がある(頭の良い人達でうらやましい‥‥)
②同調しない
ENTPやINTPで特徴的なのは良くも悪くも同調しないという点だ。Tiが優勢であることの裏返しとしてFeが劣後するため共感性が低めになる。有体に言えば薄情者である。
ただし裏を返せばフラットな人間でもある。筆者はENFPやINFPの特徴を寛容性だと述べているが、ENTPやINTPもまた別の意味において人物本位で人を見る性分で、「この人は面白い」と思った直観に敵味方といった立場や権力・地位は関係ないのである。
たとえば小学校のクラスでいじめが発生するような場面でも、彼らはあまり同調しない傾向がある。「おかしい」という違和感や「つまらない」という感性を優先するのである。かといって「助ける」義理も感じないのだが、少なくとも積極的に加担する理由もないという感じだ。
一方で付き合いの長さも彼らはあまり重視しない。たとえ家族のような長い付き合いであっても好奇心が向かなければそれは退屈な人間に過ぎず、ザイオンス効果はあまり当てはまらないかもしれない。冷徹ではないにせよやはり薄情者だ。この辺りはNT型らしい能力主義の一端が垣間見れる。
③傍観者
それからENTPやINTPの特徴としては傍観者という点だ。自身が主体となって何か計画を推し進める、目的や任務を遂行する、責任を果たすという意識は薄く、そこに喜びを見出すということもあまりない。これは外向的直観Neで想像し、内向的思考Tiで考察する彼らならではの特徴だろう。
ここは内向的直観Niで物事を捉え、外向的思考Teで決断するENTJやINTJと異なる点で、自身の理想や思惑を実現するために計画を立てて他人を動かすという意思が薄い。したがって自身の目的のために他人を利用するとか、無能は切り捨てるといった冷徹なパーソナリティにもあまりならない。
他人を操作することはあるのだが(特にENTP)、目的意識や権力性にはあまり関心がなく、むしろ自身は傍観者として物事の行く末を眺めていたり、観測者として事象を分析・考察することに楽しさや心地良さを感じるタイプといえる。
銀河英雄伝説でいえば、帝国軍のラインハルトがゴリゴリのENTJとするならば、同盟軍のヤン=ウェンリーはINTP的なタイプといえる。アッテンボローはENTPだ。上記の同調しない特性もあって第三者目線で何かを評価するには向いている人達で、研究者や評論家に多いタイプだろう。
2.違う点
①自己開示
スピーカー気質のENTP
ENTPはスピーカー気質が強く出やすい。主機能Ne+補助機能Tiという組み合わせからか、整合性の追求や試行錯誤もある程度は行うのだが、問題提起や可能性提示といった情報発信・拡散志向がより強くなる。一言でいえば議論厨という印象で、正しくISFJの真反対の人間といったところか。
自身の思った疑問はストレートに周りに投げかけたり、人を食った態度を示したり、人を試すところがあるので苦手意識を持たれることは少なくない。ヤンキー気質のあるESTPに対して、ESTPは宇宙人的雰囲気があり、ぶっちゃけサイコパス感もあるのでやべーやつという印象も持たれがちだ。
そんな苦手意識を持たれがちなENTPではあるが、時にパラダイムシフトを起こすことがある。既存の慣習や価値観に疑問を投げかけ、議論を巻き起こし、場合によっては陳腐化してしまうのである。先の例でいえば「いじめなんて馬鹿らしい」という価値観を投げかけると具合だ。
当然それは炎上とセットではあるのだが、よくも悪くも黙っていないのがENTPである。そんなわけで彼らはジャーナリストやベンチャー企業、動画配信者、インフルエンサーなどによくいるタイプで、彼らが環境にいると情報発信を絶え間なく続け、否応なく価値観は刷新されていく。
研究者気質のINTP
一方でINTPは研究者気質が前に出やすい。主機能Ti+補助機能Neという組み合わせからか、問題提起や可能性の提示は手段として行うが、主目的にしているのはあくまでも整合性の確保や試行錯誤の方である。情報発信をメインにするENTPとは対照的に、思考している方が主である。
彼らの頭の中には「なぜ?」という疑問が常に浮かんでおり、これを調べたり考察したりして自分なりに納得のいく解を得ることをライフワークとしている。故に探索志向が強く、研究者肌やエンジニア気質の人間が多かったり、ともすればオタクに片足突っ込んだ人間が多いのだ。
INTPはENTPほど情報発信や拡散志向はないのだが、しばしば技術的に秀でることから発明を行うことがあり、結果として既存の技術を陳腐化させてしまうことがある。少し前でいえば趣味でフリーソフトを公開していたエンジニアみたいな印象だ。
同じく研究者気質のINTJと比べると、INTPはより尖っていて狂気的だ。INTJは計画や予算、進捗といった総合的視点からプロジェクトを進めるため、納期や採算性の確保に意識が向かう。風呂敷を畳むのが上手いため、小粒だが確実に回収するタイプでどちらかというと応用研究向きである。
この点INTPは生粋のオタク気質で、研究一辺倒といった感じになる。予算と時間を無尽蔵に使うためプロジェクト運営には向かない。広げた風呂敷を畳めないためだ。しかし彼らでなければたどり着けない領域があるのも事実で、その点で行くと勝負師であり基礎研究向きと言えるのかもしれない。
②世界観
タブー好きのENTP
ENTPとINTPは共にマニアックでオタク気質の強いタイプだが、多少の趣向の違いがある。ENTPは割とタブーが好きなようだ。公には話しづらい裏話や陰謀論とかブラックジョークといった類の話が好むところがある。
たとえば国際情勢や戦争における背景や裏話、歴史上の人物のエピソード、政治、宗教、経済、警察、暴〇団といった一般人は触れづらい権力の話など、こういった謎や秘密に惹かれる人が多いようである。何なら自ら秘密を暴きたいと思うのか、ジャーナリストにもこの手の人は多いようだ。
またゲーム動画配信者にも多いタイプかもしれない。ENTPのゲーマーはもともと多いが、ゲーム動画の投稿は当初グレーなところがあった。ところが配信者が面白おかしく配信することでネット上でバズり、広告効果が発生することから実況動画に関しては現在では公式公認となっている。
こうした流れはタブーやグレーゾーンに先駆者が躊躇なく踏み込んでいったからであり、いつしか潮流が変わってパラダイムシフトが起きた例になるのだが、こうしたムーブメントにはENTPが一枚噛んでいることが多く、彼らのこういった性質は非常に好きだったりする。
SF好きのINTP
一方のINTPに関しては由緒正しき古き良きオタクという感じである。中高なら教室の隅に吹き溜まっていて、少し前ならカードゲームとかミリタリーとかエロゲとか興じてたタイプの人たちだろう。
ステレオタイプ的には化学部とか生物部、天文部、情報処理部といった自然科学系の文化部に多く生息していそうな感じだ。雑誌でいえばホビージャパンとか電撃ホビー、アームズマガジン、コンバットマガジンとかを読んでいそうな奴らである。メンズノンノは読まない(偏見)
彼らは根っからオタクだが、オタクゆえにあまりオープンにしない傾向がある。またENTPと同じくタブーやグレーゾーンに興味を持つことはあり、学生時代はラジオライフとかゲームラボとか電撃王とか読んでそうな雰囲気だが、あくまで仲間内でコッソリと楽しむ向きが強い。
そんな彼らの根底の価値観はSFだろう。サイエンスフィクションの略称で、科学的な空想に基づいた物語のジャンルになる。その本流は若干衰退こそしているが、現代においてもナーロッパのようなファンタジーにおける中世世界とか、ループもの(バタフライエフェクト)とか、名残はある。
そうでなくても、学校にテロリストが襲撃してくるとか、街にゾンビが発生してホームセンターでサバイバル生活するとか、九龍城やスチームパンクの世界に憧れたりとか、そんな妄想をいつも考えているのがINTPという人たちだろう。筆者にも若干覚えがあるがマジモンはもっと極まっている。
まとめ
今回はENTPとINTPの違いについて述べてみた。どちらも頭の中がびっくり箱のようになっている人達で、ENTPはトリックスターやぶっちゃけサイコパス感がある。INTPも根っからオタクでぶっちゃけマッドサイエンティスト感があり、どちらもやべーやつという印象は否めない。
だが話してみると知的かつフラットな人たちで、彼らの興味や好奇心さえ叶えば人間関係や立場や境遇、地位といったものは全く意に介さず話してくれるので、筆者としては話しやすいタイプの人種である。‥‥というか向こうから声をかけてくれるタイプはもっぱらこのタイプだったりする。
余談だが、筆者blueはここnoteでINTP疑惑が持たれているらしい(笑)
えぇ‥‥(困惑)
だが筆者としては全然で、第三機能(代替機能)Ti+第五機能(潜在機能)Neを無理矢理絞り出して使ってるニワカに過ぎず、所詮は付け焼き刃なので全然浅く、本物の足元にも及ばない。というかマジモンはもっとヤバい。
なんだか締めがアレな感じになってしまったが、彼らにとってヤバいは誉め言葉なのでまあいいでしょう。確かにヤバいけど楽しい人達なのでもし見かけたら勇気を出して話してかけてみよう。きっと奇妙で愉快な世界に連れて行ってくれるはずだ。



NJ型、自分をP型だと思いがち説を検証してください
ださん先生さん コメントありがとうございます NJ型って確かに目的意識が高くて計画立ててそこから逆算で現在の行動が決まってくるところがあるんですが、 意外と設定した目標や計画をリアルタイムで修正するんですよね。計画が上振れ(下振れ)を引いたので上方(下方)修正しますとか、 この方…
はじめまして、内向型の方のヤバい問題児です笑(この表現、最高に笑わせていただきました) 記事を興味深く拝見いたしましたが、blueさんINTP説が気になってしまったので、コメントいたしました。 INTP説が出ている理由は、人それぞれ異なるかとは思いますが、個人的には考察の深さ、論理構造がしっ…
Shihoさん コメントありがとうございます! なんかそう言われてるようです笑 ただ自分はNeのような拡散・派生方向の想像力はあまりないし、Tiの論理的整合性も本職のINTPやISTPに比べると全然なので、ニワカの域は出ないかなと 現場要員ゆえにNiの大局観や洞察力は役に立たず、男性故にFeの利他…
※追記 ENTPって関係が浅い者からだとENFJに 誤認されがち。 INTPは関係が浅い者からだとISTJに誤認されがち。 ※代替機能が発達するとステレオタイプから ズレる説。 Ne×Fe=F×NのENFJに見える。 Ti×Si=S×TのISTJに見える。 トリックスターとは周りから言われたことはありません…
あお(女たらし)さん ENTPは割とサイコパスみがありますね笑 アニメとかだと左右の焦点の合ってない目で嬉々としてヤベー話して主人公にドン引きされているキャラというイメージが 仰る通りで外向型は主機能がE、劣勢機能がIで、内向型はその逆なので結構印象が変わる感じはあります。 主機能…
相変わらず素晴らしい考察です。 noteの中ではBlueさんが俺の知っている中で一番MBTI考察が高いと思っております。 EI軸の1文字違いは使っている優位機能が同じなのですが、個人的には結構違うと感じております。そもそも、外向型って劣勢機能が内向機能になる。逆に内向型は劣勢機能が外向機能に…