安倍晋三元首相銃撃事件で起訴された山上徹也被告(45)の裁判員裁判が20日、奈良地裁(田中伸一裁判長)であり、被告人質問を受けている被告は「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)のつぼのようなものが大量に押し入れにあったのを覚えている」と振り返った。
旧統一教会を信仰する母親は総額1億円を献金し、被告を含む子供3人を自宅に置いたまま、教団本部がある韓国に何度も渡航していた。母親の入信以降は、家庭内で衝突が繰り返されるようになっていた。
被告は高校生の頃のことを質問され、母親の入信について「学校の教師に(相談する)問題ではないと思っていた」と述べた。
母親が不動産を売却して献金していたことまでは知らなかったと振り返り、「家庭内の金銭に関することは現実感のないことで、どうしたらいいのか分からなかった」と述べた。家庭内の不和について「どうか穏便に、平和になってほしいと思っていた」と語った。
一方、母親に誘われて韓国にも渡ったとし、「講堂のあるところで、大勢で体をたたいたことは覚えている」と語った。【林みづき、国本ようこ】
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