山上徹也被告

和解することなく、母親は死去

「母は牧師や教会の人に、統一教会の商品を買っていることは隠していました。事情を知らない私が話しそうになったとき『話さないでいい』と止められたこともあります。母は多分、自分がおかしいことをしていることをわかっていたんだと思います」

壺などを購入したり、霊能者に傾倒する母親に疑問を抱いたAさんは、たびたび衝突した。

1冊1000万円する旧統一教会の聖典(2022年週刊現代撮影、全国統一教会被害対策弁護団所有)
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「母に『どういうつもりなの?教会でダメって言われているものを家に入れないで!』と怒って伝え、喧嘩になることが増えました。母から叩かれたり、蹴られたこともあります。『母親らしいことをしてほしい』と伝えたけど、変わらなかった。それまでは母のこと、すごく好きだったんです。でも、耐えられなくなり、家を出ました」

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1998年、母親は病気で亡くなった。生前に和解できなかったことをAさんは今も悔やんでいる一方で、「許せない」という気持ちも残る。いまなお葛藤を抱えているのだ。

「私はお葬式には出ませんでした。周囲の人は母と旧統一教会のことを知らない。なぜ私が家を出たのかも知りません。晩年の母はキリスト教の信仰に支えられて、這ってでも教会に行っていたそうです」

母親は「騙された」と口にしたこともあったという。それでも病床で旧統一教会の関連企業が販売する高額な高麗人参茶を飲み続けていた。旧統一教会とのつながりは切れなかったようだ。

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