「中国依存はリスク!」と叫ぶ論調って、
2010年代後半から急激に増えた“願望型の中国衰退論”とそっくりなんだよね。
あの頃からネトウヨ論壇では、
「中国は少子化で崩壊する!」
「もうすぐバブルが弾けて終わる!」
「中国は衰退するから日本は勝つ!」
という“願望”だけの物語が量産され続けていた。
でも、その間に何が起きたかというと——
衰退どころか中国はさらに巨大化し、
先にスタグネーションに落ちたのは日本のほうだった。
それとまったく同じ構造を、
いまの政治家やメディアが“リスク低減”の名目で繰り返している。
現実を見ずに、
「リスクだ!」「依存は危険だ!」と叫べば解決した気になる——
あの“願望型の崩壊論”と同じパターン。
しかも滑稽なのは、
リスクといえば、世界最大級の不確実要因である 今のトランプ政権 にはなぜか一切触れないこと。
そこだけ頑なに見ないふり。
結局、
「中国が悪いと言っておけば安全」
「中国を敵に設定すれば愛国者になれる」
という、“物語として都合のいい政治パフォーマンス装置”として使っているだけ。
現実の国際経済の複雑さも、
日本がどれほど中国市場に組み込まれているかも、
理解する気がない人たちの言説は、すべて 2010年代のまま。
願望ベースの衰退論も、
都合よく切り取ったリスク論も、
根っこは同じ「時代認識の停止」。
結局、
世界の現実より“自分の見たい物語”を優先してしまう。
そういう “時代認識の停止” が問題なんじゃないかな?
そして何より深刻なのは——
こうした物語が、ネトウヨ論壇ではなく“政治の世界”で堂々と使われていること。
国民として、不安を感じずにはいられない。
中国依存は「リスク」 小野田経済安保相が警鐘:時事ドットコム jiji.com/jc/article?k=2 より