江島中最後の「島の文化祭」 1人のみの生徒と教職員8人、島民と一緒に 長崎県西海市

長崎新聞 2025/11/18 [10:40] 公開

「鯨唄」を歌い上げて万歳する柏木さん=西海市、江島中

「鯨唄」を歌い上げて万歳する柏木さん=西海市、江島中

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長崎県西海市崎戸町の離島、市立江島中(若杉正明校長、1人)で12日、「島の文化祭」が開かれ、生徒、教職員が一体となって合奏や劇などを披露し、島民らと一緒に楽しんだ。
 同校の生徒は3年の柏木江樹さん(15)のみで教職員は若杉校長を含めて8人。来年度から生徒がいなくなるため休校となり、学校主導での「島の文化祭」は最後となる予定。文化祭は地域と協力して開催され、本年度は「感謝と感動を創る文化祭」をテーマに掲げた。
 生徒と教職員で「銀河鉄道999」を合奏したほか、創作劇「江島太郎~ぼくたちの理想の島~」を披露し、立川平林さんの落語もあった。最後に島に伝わる郷土芸能の祝い歌「鯨唄」を来場者と歌い、盛り上がった。
 会場には柏木さんの書写や工作、島民が描いた絵画と昔の写真を多数展示。島内外から約50人が訪れて、楽しい時間をともに過ごした。文化祭を終えた柏木さんは「来校した人から『感動した』『成長したね』と言葉をもらえて、うれしかった」と語った。