東大病院の医療機器選定をめぐり、奨学寄付金名目で賄賂を受け取ったとして逮捕された医師で東大医学部准教授、松原全宏容疑者(53)が2016年12月~23年1月に、医療機器メーカーなど5社から寄付金計約300万円を受領していたことが20日、警視庁捜査2課への取材で分かった。うち約150万円が電化製品の購入などに充てられたとみられ、同課は私的流用が常態化していたとみて、寄付の趣旨について慎重に調べる。
同課によると、贈賄容疑で逮捕された「日本エム・ディ・エム」の元東京第2営業所長、鈴木崇之容疑者(41)らが初めて寄付金を振り込んだとされるのは20年3月だった。最初の寄付については、収賄罪の公訴時効(5年)が成立している。これ以前の他社分の寄付金でも私的流用した疑いがあるという。