第23回【詳報】山上被告の母親「本当の宗教をはき違え、献金に一生懸命に」

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 安倍晋三元首相銃撃事件の第8回公判は18日午後、奈良地裁で開かれました。前回に引き続き山上徹也被告(45)の母親への証人尋問が行われ、被告の妹が初めて出廷しました。タイムラインで詳報します。

17:03

妹の証人尋問 19日も

 被告の妹への証人尋問が終わり、この日の裁判は終了した。妹への尋問は19日午後1時10分開廷の第9回公判で続きが行われる。

 19日は全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)のメンバー2人も証人として出廷する予定だ。

16:45

妹「財産があるのは悪いことだと」

 妹は弁護側に小学生時代の印象に残っていることを問われると、母に連れられて出かけたときのことを証言した。

 「母が私を連れて行くことはほとんどなく、うれしくてついていったら、統一教会のイベントだった。統一教会にだまされて連れて行かれて、裏切られた気持ちだった」と話した。

 中学生の時に「旧統一教会の人が家に来たことがありましたか」と問われると、「ありました」と答えた。「財産があるのは悪いことだと植え付けられた」と証言した。

16:35

妹「なるべく忘れようと生きてきた」

 山上被告の妹が、証人尋問のために初めて出廷し、証言を始めた。

 妹の周囲には母親と同様に、ついたてが設けられ、傍聴席から姿が見えないよう配慮がなされた。

 弁護側が「ここで証言することの意義は」と問うと、妹は「思い出すことがつらくて涙がでてしまうので、なるべく忘れようと生きてきました。思い出そうとすると、そのときの腹が立ったとか死にたくなったとかいう感情がある」などと語った。

 妹の自宅の自室は母親と同じだったといい、部屋の様子も語った。

 旧統一教会の教祖の写真が飾られていたといい、母親は電気を消し、ろうそくの火だけをともし、お祈りをしていたという。

16:25

母「てっちゃんごめんね」

 弁護側から母親への再尋問が始まり、今も旧統一教会を信仰しているかを尋ねられると「はい」と答えた。

 また、「献金は今はまずかったと思っているか」と問われると、「まずかったと思っている」と述べた。

 裁判長が尋問終了を告げると、母親は「徹也には申し訳なかったと思っています」と発言した。

 裁判長から「尋問は終わりです。ここはあなたが発言する場ではないので、しばらく待機していてください」と注意されたが、少したってから「てっちゃんごめんね」。

 その後、母親は退廷した。

15:40

山上被告と母親 事件前には疎遠に

 検察側から母親へ、山上被告…

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