- バージニア州北部の住民ケイ・リチャーズさんは、半径1マイル(約1.6 km)以内に14のデータセンターがある場所に住んでいる。
- 彼女は近隣のデータセンターが放つディーゼル臭や騒音に悩まされているが、引っ越すことを拒んでいる。
- 彼女は住民に対し、データセンターの拡張計画に地域レベルで反対し闘うよう呼びかけている。
このエッセイは、バージニア州マナサス在住の60代女性、ケイ・リチャーズ(Kay Richards)さんとの会話に基づいており、長さと読みやすさを考慮して編集されている。
アマゾンは「住民から報告を受けたことない」
この記事の公開後、アマゾン(Amazon)の広報担当者がBusiness Insiderに対し次のように語った。
裏庭に出ることさえ難しくなった
10年以上前に夫と私が引っ越してきたとき、ここにはデータセンターなんて1つも存在していませんでした。ただ木々に囲まれた牧歌的な住宅街でした。私たちの夢の場所だったのです。
それがいまや、私たちの家の半径1マイル以内にはさまざまな企業が所有するデータセンターが14カ所もあります。
ディーゼルエンジンが発生源だと思われる絶え間ない騒音と悪臭のせいで、裏庭に出ることさえ難しくなってしまいました。それらの産業用倉庫が私たちの地域社会を変えていくのを目の当たりにすると、心が折れそうになります。ですが、私たちはどこにも行きません。
開発企業がデータセンターをさらに建設しようとしている以上、私たちは闘い続けます。私はこの家に住み続けます。たとえ何があっても、ここを離れるつもりはありません。
家の真正面にアマゾンのデータセンター
数年前、アマゾンはこの地域で最初にデータセンターの建設を開始した企業の1つです。それは現在も、私たちの家に最も近い場所にあります。開発企業は、非常に多くの木々を伐採しました。まるで工業団地のような1階建てのコンクリートの箱が並ぶ施設を建てるために。醜悪です。
我が家の裏庭とアマゾンのデータセンターの間には、約2ブロックの小さな緩衝緑地があります。しかし、私たちの家はデータセンターの真正面にあり、その影響をもろに受けています。夜になると窓からデータセンターの照明が見えます。
私たちの家の裏側一帯はかつて緑地に囲まれており、本当に美しかったのです。まだわずかに緑が残っているのはありがたいことですが、もう昔のような風景ではありません。近所のどこを見渡しても、別のデータセンターがあるように感じます。アマゾンのデータセンターからわずか数ブロックのところには、小学校もあるのです。
データセンターからの音・光害・臭いは最悪
データセンターの稼働後、すぐ騒音に気づきました。目の奥にまで響いてくるような、ブーンと絶え間なく続く電気的なうなり音です。その音に敏感な人もいるようです。
自宅の1階にいれば騒音は多少遮断されますが、2階に上がるとその音や振動が特に強く伝わってきます。我が家には素敵なデッキと裏庭がありますが、外で多くの時間を過ごすことはもうできなくなってしまいました。
ディーゼル発電機が作動するとさらに悪化し、その悪臭に耐えなければなりません。
光害もとても深刻です。近くのアマゾンのデータセンターからの照明が、キッチンに直接差し込んでくるからです。夏場はまだましですが、冬になると、まるで窓越しに誰かがスポットライトを当てているかのような状態になってしまうのです。
地域住民が立ち上がり、騒音条例改正を要求
地域の多くの住民は群政委員会の会議に出席し、声を上げました。将来のデータセンター開発に先んじて反対するため、できる限りの行動をしています。こうして地域の人々を団結させたことが、データセンターがもたらした唯一の“良い影響”だと思います。
ところが、私たちの働きかけは残念ながらあまり成果を上げていません。データセンター特有の騒音を規制するよう、騒音条例の改定を求めていますが、どうなるかは分かりません。
たとえどんなことがあっても、ここは私たちにとっての「夢のマイホーム」です。私たちが愛しているのは家そのものだけではありません。この地域とそこに暮らす人々も含めて愛しているのです。
だから、私たちはここから引っ越すつもりはありません。ここに踏みとどまり、闘い続けなければならないのです。
同様の“公害”を防ぐためのアドバイス
まずは地域の条例を確認し、開発企業が着工する前に環境影響調査を行っているか確認してください。いったんデータセンターの建設が始まってしまうと、変更を求めることが非常に難しくなります。
そして、地元議員の動向を常に把握し、必要なら郡の監督委員に直接電話で意見を伝えてください。きしむ車輪のように、声を上げ続けてください。
より多くの人々がこの問題に関わることを願っています。地域社会を守るためには、それが何より必要だからです。