ベネズエラのマドゥロ大統領、トリニダード・トバゴでの米軍事演習を非難 緊張高まる
(CNN) ベネズエラのマドゥロ大統領は15日、米国がトリニダード・トバゴで16日から5日間実施する予定の軍事演習について、「無責任な」計画だと批判した。
政権の支持者はこの日、マドゥロ氏の演説を見るため首都カラカス東部のペタレ地区に集まった。マドゥロ氏は警戒を呼びかけ、米国が「犯罪的な戦争」を推し進めていると非難した。
「トリニダード・トバゴの人々は自分たちの海や土地がカリブの平和に深刻な脅威を与える目的で利用され続けることを許すのか、目の当たりにすることになる」としている。
英紙フィナンシャル・タイムズは13日、トリニダード・トバゴの司法長官の話として、米国がベネズエラ沖合のトリニダード・トバゴで演習を「強化」する見通しだと報じた。
演習の発表に先立ち、米国は先月、誘導ミサイル駆逐艦をトリニダード・トバゴでの訓練演習に派遣しており、隣国のベネズエラは「軍事的挑発」だと非難していた。
トリニダード・トバゴのソバース外相は14日、来週の演習がベネズエラをはじめ近隣地域での米国の軍事行動の前触れになるとの見方を否定した。
この地域での米国の動きを巡っては世界的に懸念を示す声が出ているが、トリニダード・トバゴのビセッサー首相は米軍のプレゼンスを擁護しており、ベネズエラの社会主義指導者マドゥロ大統領とは対立関係にある。
演習には、米海兵隊の第22海兵遠征部隊が参加する。第22海兵遠征部隊はすでにこの地域に展開中で、米政権が「違法薬物取引撲滅」のためと称する任務を支援している。
トリニダード・トバゴ政府は一連の演習について、米国と自国の軍隊が互いの戦術や技術に習熟できるほか、米軍から麻薬犯罪やギャングの暴力といった国内問題への対処方法の訓練を受けることが可能になると説明した。
米国はここ数週間、海軍の戦力をカリブ海に集結させており、米軍艦艇で最大の規模を持つ空母「ジェラルド・フォード」も投入。これに対し、ベネズエラは兵員や兵器、装備の「大規模動員」を開始すると表明した。
こうした状況から、両国が大規模衝突への備えを進めているのではないかとの懸念が高まっている。
米国はこの地域での軍備増強について、麻薬密輸船との戦いが目的だと説明しているが、これほどの火力が必要な理由を疑問視する専門家もいる。専門家によると、空母ジェラルド・フォードはこの地域に投入される米軍のプレゼンスとしては1989年のパナマ侵攻以来、最大規模になるという。