11月18日午後8時48分ごろから、Xをはじめとした各種Webサービスが利用しにくい状態になった。影響範囲が広いことから「インターネットが壊れた」との声も聞かれる。原因はCDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)と呼ばれるサービス「Cloudflare」での障害。耳慣れない言葉だが、普段使うWebサービスにおいてどのような役目を果たしているサービスなのか。
CDNとは、ユーザーがWebサイトにアクセスした際に発生する、Webサイト側の負荷を分散するための技術の一つ。通常、Webサイトへのアクセスは本体となるサーバが処理するが、複数の別サーバを配置することで処理を分散。Webページの表示速度などを向上する。常に大量のアクセスがあるECサイトやニュースサイトといったサービスでよく活用されているため、今回のような障害が起こった際には、さまざまなサービスにアクセスしにくい状態につながることもある。
CloudflareはCDNの中でも大手のサービス。米Cloudflareのネットワークではインターネット全体のトラフィックの20%弱を処理している(2023年時点)といい、日本でも日本航空、マネーフォワード、GMOインターネットグループなどさまざまな企業が導入している。その他、Webサイトへの訪問者がbotではなく人間かどうか確かめる「Challenges」というセキュリティシステムも提供している。
ITmedia NEWS編集部では、Xへのアクセスや、Xから外部へのリンクに使われる短縮URL「t.co」のリダイレクトが正常に行えない場合があることを確認。ChatGPTやClaudeといったチャットAIサービスに影響が出ていることも確認した。いずれもログアウト状態の場合、Challengesが正常に動作しない関係でログイン処理を行えず、サービスが利用できない状態のようだ。Cloudflare社は18日午後10時58分(日本時間)で原因を特定済みで、サービス復旧に向けて作業中という。
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