自民党と日本維新の会は13日に憲法改正条文起草協議会の初会合を行った。今後、9条改正や「緊急事態条項」新設を巡る両党の見解を擦り合わせていく方針だ。ただ、9条の抜本改正を打ち出した維新に対し、自民は当面は自衛隊明記を目指す構えだった。緊急事態条項に関しても自民内で意見の相違があり、両党間で早期の合意が得られるかが焦点となる。
自民と維新が10月20日に交わした連立政権合意書では、維新が9月に発表した提言「21世紀の国防構想と憲法改正」を踏まえ、9条改正に関する両党の条文起草協議会を今国会中に設置し、速やかに衆参両院の憲法審査会に条文起草委員会を常設するとした。緊急事態条項についても同様の対応を明記した。
9条改正に関し、維新は提言で「陸海空軍その他の戦力」の保持を否定する9条2項が存在する限り、「戦力」を巡る不毛な議論が続くと指摘。9条2項を削除し、国防軍の存在を盛り込むべきだと主張していた。さらに、削除に伴い集団的自衛権行使の全面容認に転換し、米国や豪州などとの相互防衛体制を強化すべきだとも訴えた。