西成の高齢者らの集合住宅火災、死者4人に 大阪市が実態を調査

宮坂知樹 岡田真実
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 大阪市西成区の集合住宅で12日に火災があり男女3人が死亡し、さらに60代の男性も死亡したことが18日、大阪府警への取材でわかった。

 複数の住民によると、この住宅では介護が必要な高齢者らが住み、ヘルパーが常駐している。大阪市がこの住宅のサービス内容や使用実態を調べている。

 火災は12日午後11時10分ごろ、同区萩之茶屋2丁目の5階建て集合住宅「コレクティブハウス エタップ1」で起きた。

 5階の2部屋など計31平方メートルが焼け、火元とみられる1部屋から年齢と性別不明の遺体が見つかった。

 さらに5人が搬送され、13日までに男女2人の死亡が確認された。死亡した3人の死因は焼死や低酸素脳症だった。

 その後、意識不明の状態で搬送されていた60代男性も死亡が確認されたという。

 複数の住民によると、この住宅には共用のトイレや風呂場などがあり、40代の住民によると、ヘルパーが部屋を訪問し、掃除や身の回りの世話をしているという。

 死者4人のうちの1人の女性(65)=大阪府豊中市=はヘルパーだったとみられるという。

 介護事業などを手がけるこの住宅の管理会社のホームページでは、火災があった建物を「共助型住宅」と紹介している。

 ただ、大阪市高齢施設課によると、老人福祉法などの法令に共助型住宅という分類の施設はないという。

 現場の住宅は高齢者施設などの届け出がされていないといい、市がこの住宅のサービス内容や使用実態を調べている。

 管理会社はこれまでの朝日新聞の取材に「対応できない」としている。

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