(c) Hiroshi Noguchi

暴落はパニックによって起こる

──高市氏の経済政策を安倍晋三元首相の「アベノミクス」になぞらえて、「サナエノミクス」と命名してはやす向きもあります。

「アベノミクスの再来を期待しているのでしょうが、当時と今とでは状況が全く違います。当時は金利をゼロにまで下げ日銀は突如として株を買い始めました。

今後日銀は僅かとはいえ毎年株を売っていくのです。金利は今後上がらない可能性はありますが、下がっていく情勢ではありません。もちろん相場のレベル、日本株の割安さも今と当時では天と地ほど違います。

高市氏からいろいろな政策提言が出ていますが、しょせん予算の制限がある話なので株式相場に大きな影響を与えることはないと思っています。私は、こと日本の株式相場については『政治に期待するのは楽観的過ぎる』と考えています」

──それでは相場は今がピークなのでしょうか。

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「それはわかりません。私はヘッジファンドを25年間運用してきましたが相場のピークを当てたことは一回もありません。ピークより早くカラ売りを仕掛け、その結果合計700億円の損害を出しました。

逆に相場のボトムを当てて儲けたことはあります。ファンドでも底値買いで儲けましたが2023年に引退した後も私は個人で2回、ボトムの時に株を買いました。2024年8月4日と2025年4月7日の暴落時、チャートで言うと『ひげ』のところで合計100数十億円分の日本株(メガバンク中心)を買ったのです。

ボトムを当てるのはピークを当てるよりはるかに容易です。何故かといえば相場がピークをつける時、暴騰してピークをつけるわけではなく、通常徐々にピークに向かって切り上がっていきます(これはあくまでも相場全体の話です。個別株では『暴騰してピークをつける』のは珍しくありません)。もうこの辺りがピークだろうと思ってもさらに上がっていく確率が高いのです。

それに対し暴落はパニックによって起こります。一気に下がるので大体はそこが底値です」

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