2026年JMO予選の解答速報

今年も受けてきました。
2連敗中なので、今年こそは受かっていてほしいです…

現在、1〜7問目の解答解説ができています。
問題文は省略しています。




1問目

2²⁰>2026よりa=1であり、これを代入して

b²+c⁶=2025=45²
b²=(45-c³)(45+c³)…①

4³>45よりcの候補はc=1,2,3
①を元に素因数分解を楽しながら全て調べるのでもよし、c⁶=45²-b²としてc⁶≧45²-44²=89
と評価するのでも良しで、c=3,b=36となる。
よって答は(a,b,c)=(1,36,3)…(答)

コメント…2026を使ってはいますが、大事なのは2025=45²という2025知識でしたね。


2問目

[√2026 n]/n
=[(√2026-45)n+45n]/n
=([(√2026-45)n]+45n)/n
=([(√2026-45)n]/n)+45
=([n/(45+√2026)]/n)+45…①

n≦45+√2026=90.〜、すなわちn≦90のとき、①の右辺第1項は0となり、右辺=45のため条件を満たさない、
n=91のとき、①の右辺第一項は1/91となり、右辺=45+1/91のため条件を満たす。
よって、n=91…(答)

コメント…√2026が45よりもほんの少しだけ大きいことに着目し、小数点以下の部分が繰り上がるまでは√2026 nの整数部分が45nであり、nで割り切れることを考えて式変形をします。



3問目

BP=PQ=QEより
|⊿ABP|=|⊿APQ|=|⊿AQE|=9…①
円周角の定理より、
⊿BCP∽⊿AEP…②
⊿DEQ∽⊿BAQ…③

①より②の面積比は2:9×2=1:9であり、相似比は1:3、
③の面積比は3:9×2=1:6であり、相似比は
1:√6

よって、BP=xとすると、
AP=3BP=3x
PC=PE/3=2x/3
AQ=√6QE=√6x
QD=AQ/√6=2x/√6

∴AC/AD
=((3+2/3)x)/((√6+2/√6)x)
=(11/3)/(8/√6)
=11√6/24…(答)

コメント…面積から同一直線上にない2線分の長さの比に関する情報を取り出すということで、方べき形の相似と相似比=√面積比を利用したいところです。
ただ、図のままでは方べき形の相似が有りそうで無いので、補助線を引いて高さ共通の面積比を利用し、⊿AEP, ⊿BAQを使っていくのが大事ですね。


4問目

長方形ABCDの辺、および各切れ目によって区切られる縦幅を順にa₁,a₂,…,am、横幅を順にb₁,b₂,…,bnとする。(m,nは自然数)
すると、1≦i≦m, 1≦j≦nなる整数の組(i,j)に対応して2辺が(ai, bj)の小長方形が、計mn個作られる。
このとき、長方形ABCDの面積Sは

S=(a₁+a₂+…+am)(b₁+b₂+…+bn)…①

小長方形に関する2つの条件より、

(ⅰ)
a₁,a₂,…,am,b₁,b₂,…,bn∈{1,2,…,9}
(ii)
1≦i,k≦m, 1≦j,l≦n, (i,j)≠(k,l)
→(ai,bj)≠(ak,bl),(bl,ak)

(ii)の(i,j)≠(k,l)について3通りに場合分けをする。

(1) i≠k, j=lの場合
(ai,bj)≠(ak,bl),(bl,ak)⇔ai≠akであり、(1)の場合の条件(ii)は「a₁,a₂,…,amが相異なる」と同値である。

(2)i=k, j≠lの場合
(1)と同様に、(2)の場合の条件(ii)は「b₁,b₂,…,bnが相異なる」と同値である。

(3)i≠k, j≠lの場合
(1),(2)より(ai,bj)≠(ak,bl)は明らかである。
また、
(ai,bj)≠(bl,ak)⇔¬(ai=bl∧ak=bj)…②
②が任意のi≠k, j≠lについて成り立つということは、
「2つの組(a₁,a₂,…,am),(b₁,b₂,…,bn)の共通部分が高々1種類である」と同値である。

(1),(2),(3)より、(ii)は「2つの組(a₁,a₂,…,am),(b₁,b₂,…,bn)について、それぞれ内部では被りなく、2つ合わせると被りは高々1組である」と同値である。
よって、
(a₁+a₂+…+am)+(b₁+b₂+…+bn)
≦1+2+…+9+9=54
相加相乗平均の大小関係より、
54/2=27
≧((a₁+a₂+…+am)+(b₁+b₂+…+bn))/2
≧√(a₁+a₂+…+am)(b₁+b₂+…+bn)
=√S (∵①)
S≦27²=729

等号は(a₁,a₂,a₃,a₄,a₅)=(1,2,7,8,9),
(b₁,b₂,b₃,b₄,b₅)=(3,4,5,6,9)の時などで成立する。
よってSの最大値は729…(答)

コメント…(1),(2)によって、重複無しの集合論的な考え方が浮き彫りになってくるので、(3)の場合も各i,j,k,lについての局所的な議論から、集合{a₁,a₂,…,am},{b₁,b₂,…,bn}についての大域的な議論に同値的に言い換えています。
また、

・2つの正の数の和が一定の時、差が最小の時に積が最大となる
・2つの正の数の積が一定の時、差が最大のときに和が最大となる

の2つは最適化で頻出です。


5問目

そのような2以上の整数の1つをkとすると、

xy≡-4(modk)…①
yz≡-5(modk)…②
zx≡-6(modk)…③
xyz≡-7(modk)…④

①×②×③…x²y²z²≡-120(modk)
④²…(xyz)²≡49(modk)

-120≡49 (modk)
k | 169=13²

∴k=13,13²…⑤
13は13²の約数のため、k=13²において①,②,③,④が成り立つ場合、kをk=13に置き換えても成り立つため、k=13の場合についてのみ考えれば良い。
①×z,②×x,③×yと④を比べることで、

-4z≡-7(mod13)
-5x≡-7(mod13)
-6y≡-7(mod13)

4z≡20(mod13)
5x≡20(mod13)
6y≡20(mod13)

z≡5(mod13)…⑥
x≡4(mod13)…⑦
3y≡10(mod13)

3y≡36(mod13)
y≡12(mod13)…⑧

k=13,⑥,⑦,⑧の時、逆に①,②,③,④を満たすことが確かめられる。
x,y,zは17以下の整数であることに注意すると、(x,y,z)=(4,12,5),(17,12,5)…(答)

コメント…
(xy)(yz)(zx)=(xyz)²
(x+y)+(y+z)+(z+x)=2(x+y+z)
のようなサイクルのトータルが対称式になる構造は、自分から気づいて使っていけると強いと思います(3変数に限らず)。


6問目

BM,CDの交点をG、CM,ABの交点をHとする。
AB∥CD,AM=MEより、四角形ACEH,ADGHは平行四辺形のため、

CE=AH=DG=3…①
BM=MG=5…②

条件よりCE=DF=3のため、①より

DG=DF=3…③

∴⊿DGFはGFを底辺とする二等辺三角形

またAD∥BCより、⊿DGF∽⊿CGBのため、
⊿CGBはGBを底辺とする二等辺三角形である。
②より、∠CMG=90°のため、

CG
=√(CM²+MG²)
=√(4²+5²) (∵②)
=√41

∴AB=CD=CG-DG=√41-3…(答)

コメント…CE=DF=3という表記に意味があると信じて、CE,DFがそれぞれ3であるということ以上に、CE=DFであることに意味を見出す必要がありました。
離れた等辺条件を、新しく作成した平行四辺形を使って、一端を共有するように移動させてあげ、二等辺三角形を作るというのが肝でした。
平行四辺形で橋的な線分の中点が出たら、このように平行四辺形作りたい放題です。


7問目

絶対的な位置については終始問題にならないため、操作の後に全員が右に2つ動いたとしても、「1人以上が座っているベンチの数」というのは変わらない。
このとき全体では、選ばれた人は右に3つ動き、選ばれなかった人は動かなかったことになる。

ここで、あるベンチAにいる人がもし選ばれた場合に移動するベンチBに、すなわち各ベンチから3つ右にあるベンチに向けて矢印を引き、グラフとみなしてサイクルを考えると、3と2026は互いに素なため、中国剰余定理より、これは周期2026の1つのサイクルとなる。

よって、「選ばれた人は右に1つ動き、選ばれなかった人は動かない」としても問題は等価である。
そして、この操作を行った後に、一人も座っていないベンチというのは、
「選ばれた人が座っていて、選ばれていない人がその左に座っていたベンチ」
にあたる。
この数は全員を時計回りに見ていったときに、「選ばれていない人→選ばれた人」
と変化する変わり目の数と等しい。
さらにこれは、「選ばれた人→選ばれていない人」と変化する変わり目の数とも等しいため、これら2種類の変わり目の合計のちょうど半分である。

よって、変わり目の合計は
(2026-2000)×2=52
であれば良い。
変わり目になりうる部分は2026個あり、変わり目の選び方は₂₀₂₆C₅₂通り。
変わり目をすべて指定しても、まだ選ばれたかどうかの裏表分の自由度が残っているため、これを2倍して2₂₀₂₆C₅₂通り…(答)

コメント…絶対的な移動→相対的な移動→移動量を1に→変わり目の議論
というように、多段階の議論のすり替えが重要な問題でした。
わざわざ西暦が3の倍数ではない時に出す問題なのか…という不安がありますが、間違っては居ないはず!


8問目

2つ目の条件より、整数列{bn}(n=1,2,…)が存在し、

b₁=a₁…①
a_(n+1)=b_(n+1)Σ(1≦k≦n)((-1)^(k-1)ak) (n=2,3,…)…②

となる。
②について、n≧3の場合、

a_(n+1)
=b_(n+1)Σ(1≦k≦n)((-1)^(k-1)ak)
=b_(n+1)((-1)^(n-1)an+
Σ(1≦k≦n-1)((-1)^(k-1)ak))
=b_(n+1)((-1)^(n-1)an+an/bn)
=((1+bn(-1)^(n-1))b_(n+1)/bn)an

となるため、帰納法により{an}を{bn}で表すと、

a₁=b₁…③
an=b₁bn×Π(2≦k≦n-1)(1+bk(-1)^(k-1))…④
(n=2,3,…、空積は1とする)

ここで、整数列{cn}(n=1,2,…)を、

c₁=b₁
cn=-1+bn(-1)^n (n=2,3,…)

となるように定義し、これを③,④に代入すると、

a₁=c₁…⑤
an=c₁(1+cn)(-1)^n
×Π(2≦k≦n-1)(1+(1+ck)(-1)^k(-1)^(k-1))
=c₁(1+cn)(-1)^n×Π(2≦k≦n-1)(-ck)
=Π(≦k≦n-1)(ck)×(1+cn) (n=2,3,…)…⑥

⑥及びanが0でないことから、cn,1+cn≠0であり、各nについて1≦cnもしくはcn≦-2が成り立つ。
この時、cnと1+cnは共に正または共に負となる。
⑤よりc₁は正のため、⑥及びanが正であるという条件より、帰納法によりcnは正の整数である。

{an}の各項が相異なるという条件について、
(編集中)

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