”SIDI BABA ”by JALAL EL HAMDAOUI
今のところ当方にとっては最注目の音楽が、モロッコのレッガーダ・ミュージックである。かの土地に古くから住まいするベルベル民族が生み出した独特のローカル・ポップス。
つんのめりそうなせわしいリズム提示とボコーダーを使った奇妙なロボット声のボーカルには一発でやられてしまったのだった。スリランカのバイラをふと連想させたり、その猥雑な庶民パワーに、韓国のポンチャクに通呈するものを感じてみたり。
そしてこれが、その狂騒音楽レッガーダ界の大スター(?)であるジャラルの新譜である。
相変らず、薄化粧をほどこしたジャラルのオヤジ顔が気色悪いジャケ写真に閉口しながらCDを取り出す。
冒頭、なんだか”ランバダ”みたいなイントロに驚かされるが、まあ、なんでもありの音楽ですから。以後、ライやらシャアビやら、その他、アラブ圏も飛び出してバングラやらと、さまざまな音楽要素を節操なく取り入れつつ、いつもの狂騒世界がカラフルに提示されて行く。
ほとんど”間”というものを置かずに高音域を舞うように歌い上げられる、狂おしいアラビックな旋律。それに絡む、砂漠をのた打ち回る毒蛇みたいな強硬な毒を秘めた鞭の一打ち一打ちを思わせるパーカッション群のざわめき。ジャラルに負けず劣らずの猥雑さで迫るバック・コーラス隊。
徹底して濃密な音楽空間である。ともかく押して押して押しまくる。始まりはミステリアスなスローバラードでも、あっという間にリズム・イン、あらえっさっさ状態という業の深さ。
あの特徴あるロボ声は今回、使用されておらず、終始ナマ声で歌唱が行なわれており、そいつがちと寂しいのであるが、ひょっとしてジャラル、レッガーダの”異形部分”を洗い流して汎アラブ的人気歌手の座でも狙っているのだろうか?
とはいえ、ジャラルのレッガーダ魂はそんな小細工でも薄まることはなく、暑苦しく燃え盛っているので、当方、何も心配はしていない。彼が毒を失うことはないだろう。
というか、根っからローカル・ヒーローだと思うんだけどね、彼の体質は。
書き込み、ありがとうございます。モロッコのベルベル音楽は非常に興味深いものがあり、今、最も注目される音楽と思っております。
それにしてもモロッコ滞在の経験がおありとはうらやましいです。
また、ブログを拝見しましたが、大変充実した内容で驚嘆した次第です。(こちらにリンクを設定させていただきましたが、よろしかったでしょうか?)これからも覗かせていただきたく思います。今後ともよろしくお願いします。
あっと。レッガーダとレゲの関係、私はまるで分かっておりません。とにかくまるで資料がなくて、手に入れた何枚かのCDだけがすべて、という状態です。何とかもう少し情報が入る道が見つからないかと思うのですが。
あっと、海外協力隊で活躍しておられたんですか。それは貴重な体験をされましたねえ。今後とも、いろいろ情報をいただければ、と勝手な事を考えております。
モロッコの政府がベルベル語を公用語のひとつとして認めたのはつい3年前という最近の出来事なんだそうです。そうするとベルベル人が音楽的に活発になっているのもちょうど現在進行形のホットなテーマのようですね。
ブログ、拝見しました。なんか、血が騒ぎますねえ。
いつもいつも貴重な情報をありがとうございます。とにかく、そのあたりに関する情報なんて何もないに等しいですからねえ、助かります。
今年もお世話になりっぱなしとなりそうですが、どうかよろしくお願いいたします。