もう古い話題ではあるが、お許し願いたい。「レコードコレクターズ」誌で、おそらく同誌の創刊何十周年記念とかの企画なのだろう、60年代や70年代のロックのアルバム・ベスト100の選出などが行なわれた。
私もレココレ誌の企画を立ち読みしたとき、自分もアルバム100枚を選んでみたい欲望にかられたのだが、考えてみれば私が音楽をアルバム単位で聴きだしたのは69年も終わりの頃で、69年だけのベストを”60年代のベスト”とか言って選出してみるのもおかしな気がする。
といって、当時、リアルタイムで聞いていなかったアルバムを後追いで、つまり今の耳で聴いてあれこれ言うのも、なんか違うなあ、と。
そりゃ、”当時まだ生まれていなかった”なんて人たちがそのようにして過去の名盤とかを語るのはしょうがないとしても、あの時代をリアルタイムで生きた、つまりは私の同時代人たちに、今の”結論”の出た後の視点なんかで自らの歩いた道を語って欲しくないのだ。何を冷静になっているんだよ。そんなに”権威”が欲しいのか。あの頃、自分の流した血や汗や涙について語ろうぜ。
(そして若者たちよ、先人たちの選んだ”定番”を追認し過ぎてはいないか?という疑問もあるぞ。それこそ60年代の終わり、ジャックスの早川義夫は歌っていたぜ、”信じたいために 親も恋人をも すべてあらゆる 大きなものを 疑うのだ”と)
ディランのアルバムなんて当時、一般の音楽ファンは誰も聴いちゃいなかったよね?ディランどころかビートルズだってアルバムで聞いてる奴なんて、相当のマニアしかいなかった。
ビーチボーイズの”ペットサウンズ”が当時、評価されていたみたいな嘘は言うのはよそうよ。当時、私はビーチボーイズはファンだったけど、でもあの頃のファンは皆、サーフ・ミュージックのシンプルなファンだったのであって、誰が”ペットサウンズ”の芸術性に関する話なんかしてたかって。リアルタイマーとして証言するが、そんな奴は絶対いなかった。
などなど・・・レココレ誌の記事を読みながら、実は「オノレの音楽ファンとしての過去を都合の良いように捏造するんじゃねえよ」みたいな反発の思いも湧いて来ないでもなかった私だった。
「とびきりスィートな60’ズ。いつも決まって海辺で聴こえていたのは、あのビーチボーイズ」とか嘘はやめよう。あの頃、海辺で聴こえていたのは、バッキー白畑とアロハ・ハワイアンズとかエセル中田。加山雄三やベンチャーズなんか、かっこ良過ぎたくらいでさ。
ふと思い出す。まさに60年代、私は中学最後の夏休みをただひたすら泳ぎまくって過ごすために、町の沖にある小島に友人たちと泊りがけで出かけたのだった。泊まった民宿の窓辺に仲間のうちの誰かが置いたラジオから、そりゃもちろん、そのような番組を選んだからなのだが、ストーンズの”ジャンピン・ジャック・フラッシュ”とビーチボーイズの”グッド・バイブレーション”がたて続けにかかり、そいつはまるで奇跡に思えたのだった。
それじゃ、60年代の当時に聞いていたシングル盤のベスト××でも挙げてみる。
思いついた順。だから順位も無し。ジャンル分けも何も無し。”当時の私にとってのリアル”を最優先し、推敲もなにもなく速度で勝負だ。ベスト××というのは、面白いと思える間だけ続け、飽きたら即、やめるため、いくつ選出することになるか分からないためである。
さて。
グッド・ヴァイブレーション(ビーチボーイズ)
黒く塗れ(ローリングストーンズ)
イン・ナ・ガダダヴィダ(アイアン・バタグライ)
孤独の叫び(アニマルズ)
愛しておくれ(スペンサー・デイビス・グループ)
CCライダー(アニマルズ)
デイドリーム(ラヴィン・スプーンフル)
アイム・ア・ボーイ(ザ・フー)
サニー・アフタヌーン(キンクス)
リリー・ザ・ピンク(スキャッフォールド)
マザーズ・リトルヘルパー(ローリング・ストーンズ)
サマー・イン・ザ・シティ(ラヴィン・スプーンフル)
ビコーズ(デイブ・クラーク・ファイブ)
サイレンス・イズ・ゴールデン(トレメローズ)
恋はお預け(クリッターズ)
ブラック・イズ・ブラック(ロス・ブラボーズ)
アウト・オブ・タイム(クリス・ファーロウ)
ハンバーグ(プロコルハルム)
銀色のグラス(ゴールデンカップス)
可愛いあなただから(ズーニーブー)
ラストチャンス(フラワーズ)
バック・イン・USSR(パワーハウス版)
恋はもうたくさん(ダイナマイツ)
ブラインド・バード(モップス)
Mrプアーマン(カートゥーン)
僕のベイビーになにか?(サム&ディブ)
ブルー・スター(シャドウズ)
太陽はもう輝かない(ウォーカーブラザース)
青空が知っている(デイブ・クラーク・ファイブ)
ラブ・ジェネレーション(ジャックス)
モーニングサービス(シモンサイ)
モーニング・ブルース(沢知美)
ふうてんブルース(緑川アコ)
ウーマン・ウーマン(ユニオン・ギャップ)
アズ・ティアーズ・ゴー・バイ(ローリング・ストーンズ)
霧のカレリヤ(スプートニクス)
悪い星の元に(アルバート・キング)
いとしのドーチカ(ザ・ジェノバ)
狂ったナポレオン(ナポレオン14世)
レイン・オン・ザ・ルーフ(ラヴィン・スプーンフル)
さよならだけが人生ならば(寺山修司作・劇中歌)
愛なき夜明け(アウトキャスト)
ベンド・イット(デイブ・ディー・グループ)
あ、ダメだ、疲れたんでこの辺でひとまず。
私もレココレ誌の企画を立ち読みしたとき、自分もアルバム100枚を選んでみたい欲望にかられたのだが、考えてみれば私が音楽をアルバム単位で聴きだしたのは69年も終わりの頃で、69年だけのベストを”60年代のベスト”とか言って選出してみるのもおかしな気がする。
といって、当時、リアルタイムで聞いていなかったアルバムを後追いで、つまり今の耳で聴いてあれこれ言うのも、なんか違うなあ、と。
そりゃ、”当時まだ生まれていなかった”なんて人たちがそのようにして過去の名盤とかを語るのはしょうがないとしても、あの時代をリアルタイムで生きた、つまりは私の同時代人たちに、今の”結論”の出た後の視点なんかで自らの歩いた道を語って欲しくないのだ。何を冷静になっているんだよ。そんなに”権威”が欲しいのか。あの頃、自分の流した血や汗や涙について語ろうぜ。
(そして若者たちよ、先人たちの選んだ”定番”を追認し過ぎてはいないか?という疑問もあるぞ。それこそ60年代の終わり、ジャックスの早川義夫は歌っていたぜ、”信じたいために 親も恋人をも すべてあらゆる 大きなものを 疑うのだ”と)
ディランのアルバムなんて当時、一般の音楽ファンは誰も聴いちゃいなかったよね?ディランどころかビートルズだってアルバムで聞いてる奴なんて、相当のマニアしかいなかった。
ビーチボーイズの”ペットサウンズ”が当時、評価されていたみたいな嘘は言うのはよそうよ。当時、私はビーチボーイズはファンだったけど、でもあの頃のファンは皆、サーフ・ミュージックのシンプルなファンだったのであって、誰が”ペットサウンズ”の芸術性に関する話なんかしてたかって。リアルタイマーとして証言するが、そんな奴は絶対いなかった。
などなど・・・レココレ誌の記事を読みながら、実は「オノレの音楽ファンとしての過去を都合の良いように捏造するんじゃねえよ」みたいな反発の思いも湧いて来ないでもなかった私だった。
「とびきりスィートな60’ズ。いつも決まって海辺で聴こえていたのは、あのビーチボーイズ」とか嘘はやめよう。あの頃、海辺で聴こえていたのは、バッキー白畑とアロハ・ハワイアンズとかエセル中田。加山雄三やベンチャーズなんか、かっこ良過ぎたくらいでさ。
ふと思い出す。まさに60年代、私は中学最後の夏休みをただひたすら泳ぎまくって過ごすために、町の沖にある小島に友人たちと泊りがけで出かけたのだった。泊まった民宿の窓辺に仲間のうちの誰かが置いたラジオから、そりゃもちろん、そのような番組を選んだからなのだが、ストーンズの”ジャンピン・ジャック・フラッシュ”とビーチボーイズの”グッド・バイブレーション”がたて続けにかかり、そいつはまるで奇跡に思えたのだった。
それじゃ、60年代の当時に聞いていたシングル盤のベスト××でも挙げてみる。
思いついた順。だから順位も無し。ジャンル分けも何も無し。”当時の私にとってのリアル”を最優先し、推敲もなにもなく速度で勝負だ。ベスト××というのは、面白いと思える間だけ続け、飽きたら即、やめるため、いくつ選出することになるか分からないためである。
さて。
グッド・ヴァイブレーション(ビーチボーイズ)
黒く塗れ(ローリングストーンズ)
イン・ナ・ガダダヴィダ(アイアン・バタグライ)
孤独の叫び(アニマルズ)
愛しておくれ(スペンサー・デイビス・グループ)
CCライダー(アニマルズ)
デイドリーム(ラヴィン・スプーンフル)
アイム・ア・ボーイ(ザ・フー)
サニー・アフタヌーン(キンクス)
リリー・ザ・ピンク(スキャッフォールド)
マザーズ・リトルヘルパー(ローリング・ストーンズ)
サマー・イン・ザ・シティ(ラヴィン・スプーンフル)
ビコーズ(デイブ・クラーク・ファイブ)
サイレンス・イズ・ゴールデン(トレメローズ)
恋はお預け(クリッターズ)
ブラック・イズ・ブラック(ロス・ブラボーズ)
アウト・オブ・タイム(クリス・ファーロウ)
ハンバーグ(プロコルハルム)
銀色のグラス(ゴールデンカップス)
可愛いあなただから(ズーニーブー)
ラストチャンス(フラワーズ)
バック・イン・USSR(パワーハウス版)
恋はもうたくさん(ダイナマイツ)
ブラインド・バード(モップス)
Mrプアーマン(カートゥーン)
僕のベイビーになにか?(サム&ディブ)
ブルー・スター(シャドウズ)
太陽はもう輝かない(ウォーカーブラザース)
青空が知っている(デイブ・クラーク・ファイブ)
ラブ・ジェネレーション(ジャックス)
モーニングサービス(シモンサイ)
モーニング・ブルース(沢知美)
ふうてんブルース(緑川アコ)
ウーマン・ウーマン(ユニオン・ギャップ)
アズ・ティアーズ・ゴー・バイ(ローリング・ストーンズ)
霧のカレリヤ(スプートニクス)
悪い星の元に(アルバート・キング)
いとしのドーチカ(ザ・ジェノバ)
狂ったナポレオン(ナポレオン14世)
レイン・オン・ザ・ルーフ(ラヴィン・スプーンフル)
さよならだけが人生ならば(寺山修司作・劇中歌)
愛なき夜明け(アウトキャスト)
ベンド・イット(デイブ・ディー・グループ)
あ、ダメだ、疲れたんでこの辺でひとまず。
http://www.ultra-vybe.co.jp/hotwax/warunaanata/
挙げている歌、知らないものが多いです。教養のケタが違いますね。
高校時代、ラジオから流れてきたのを聴いて一発で好きになりました。そのレイジーな雰囲気が良かった。人前で自作の歌を歌うようになってからも、ギターの弾き語りでやったりしていました。
でも、レコードは買いそびれました。ロックのレコードならともかく、歌謡曲を買うなんて、そもそも発想がなくて。で、CD再発なんて、こんな女優の歌うヒットもしなかった歌謡曲では、なかなかなされず。今回やっと、思う存分聴けるというわけです。
教養のケタって(笑)単に年齢を重ねると思い出の歌も数が増えるってだけの話ですよ。
「モーニング・ブルース」と「ふうてんブルース」探してるぜい!と、拙ブログにコメント頂いたのが、今年の2月9日。「ふうてんブルース」の方は、その翌月に再発になったのですね(アルバム「カスバの女」)。マリーナ号さんの望まれるものは、CD化されるという状況になってきました(笑)。「モーニング・ブルース」も入手されたようで、言う事なしですね。
ほんとに書いたとたんに、と言う感じで両曲とも再発され、「願望を叶える超能力あるかもな」と信じかける今日この頃です(?)
で、実はソッコーで買ったのはいいが、なんかもったいなくてまだ聴いていないという事実!
いや、なにしろ”聴きたいけど聞けない”と言う時期が長かったんで、なんかきっかけがないと(笑)
そうおっしゃると思いました(笑)。
でも、聴いた歌って忘れちゃうんですよ。
たとえフレーズは覚えていても、なんて題だったかはなかなか記憶にない。
だからマニアってすごいなあと、単純に(本当に単純だ)感心するんですよ。
買ったけどもったいなくてまだ……というのはスタージョンの『一角獣・多角獣』のときと同じですね。スタージョンはもう読みましたか?
そんな音楽には耳をふさいでいたんだけど、心ならずも好きになっていた歌なんかもあったはずなんですがね。これが思い出せない。
「一角獣・多角獣」・・・そういえば、まだ全部読んではいませんね。途中まで読んで、「読み終わってしまったらどうしよう!」と恐ろしくなり書棚に押し込んで、そのまま忘れていました(笑)