今ロンドンで一番話題のミュージカルは「sound of music」。
この云わずと知れた名作がなぜ今になって話題なのかというと、
主役マリアを演じるのが、ついこの間まで普通の仕事をしていた女性だから。
この夏放映された、オーディションでマリア役を選ぼう!、というTV番組。
審査員には巨匠Andrew Lloyd Webberも名を連ね、
(今回のsound of musicは彼の製作)
最終的には視聴者投票で決まる、というもの。
ファイナリスト10名の中から、毎週一人づつ落とされて、
勝ち残ったのが現在マリアを演じるConnie Fisher。
http://www.bbc.co.uk/maria/marias/connie_index.shtml
オーディションの前までコールセンターで働いていた彼女。
いくつか舞台経験はあるものの、ウェストエンドの壁は高く、
挑戦しつつもこのまま越えられないのでは、と思っていたのではないかしら。
彼女のビデオクリップを見る限り、才能はかなりのもの。
やはり機会というのは重要なのですね。
先日パーティー帰りにふと偶然通りかかった劇場楽屋口での人ごみに、
もしや、と思えば、たくさんのファンに囲まれてコニーその人が。
サインや写真を求める観客たちすべてに応える彼女に、
「すごくナイスな子だわっ!」とおばちゃんたちも大興奮して戻ってくる。
流石にshowを観ていない分際でサインねだることは理性で止めたけれど、
遠めから激写。
オーディションの頃から比較して、もうすっかりマリア然とした佇まいのコニー。
初々しいながらももうすっかり垣間見えるプロ意識。
ちなみに同時にMother Abbess役のLesley Garrettの姿も。
彼女もすべての求めに応じていて、やはりこちらは貫禄もありつつの気さくさで素敵。
「素晴らしいshowじゃない?こんな素敵なnew versionを歌えて本当に幸せだわ」
ミュージカルスターへの道は本当に狭き門。
そこへたどり着くためにはいくつもの難関を越えなくてはいけない。
だから、かなりの人間が才能ありつつも夢半ばにして諦めざるをえないというのが現実。
そんなところに振ってきたこのシンデレラストーリー。
やはり人の心を捉えるようです。チケットはかなり入手困難の模様。