昨日(25日)の「笑っていいとも」に女優の桃井かおりが出ていて、スピルバーグ製作のアメリカ映画、「SAYURI」に出た際の思い出話をしていた。日本ではベテラン女優ながらも、今回の映画ではオーディションを受けねばならず、撮影の間も無名の新人扱いだったエピソードなどをなにやらうれしそうに話していた。
おいこら、桃井。何が嬉しいのだ。お前は相手が日本人だったらどれほど傲慢に振舞うのか、相当な評判を聞いているぞ。それが、外人の権威者相手では一挙に屈辱的扱いであることを、そんなにも誇らしげに語るのか。「あんなに偉いご主人様にお目をかけていただいて、ハア、嬉しいこんだよう、オラは」と?情けない話だよなあ。ブーたれて見せるべきじゃないのか、いつものように。
そもそもなぜ日本の芸者の物語を、中国人主演で撮らねばならないのか。主演者ばかりではない、なんであんなに何人も中国人俳優が日本人役で出てくるのだ。
改めて問うまでもない、アメリカ人製作者の「妄想の中の日本」を実現するには日本人ではなく中国人のほうが効率的だったからだ。つまり彼ら製作者側はキャスティングの段階ですでに、「これから欧米人の日本に対する偏見をベースにした映画を撮るぞ」と宣言したも同じではないか。
そんなものに大喜びで協力したのか、お前らは。日本人俳優全員が、そんな映画に出るのは拒絶するのが筋というものではなかったのか。そもそも悔しくはなかったのか、非合理とは思わなかったのか、日本を舞台にした日本人をテーマの映画の主演者が中国人であることを。
そんな状況を異常とも思わず、侮辱ともとらずに、映画に「使っていただいた」のを光栄と顔をほころばせていた日本の俳優連中の名前は”国の恥"として覚えておくとする。
それにしても。わが日本人は、まだこんな事をやられ放題なのかね、西洋人に。これではいまだ、ペリーが浦賀にやってきた当時のレベルと何も変わっていないじゃないか、日本と西洋の関係。何のために長い長い年月が流れたのだ。あきれたよ、俺は。
なんて書くと誤解を受けますが、実際は恐ろしげな姿でも、おとなしい普通の人なんですがね。 ワタシはあれはハリウッド映画と割り切ってます。だって、『ベンハー』だってセリフは全部英語でしょ。『ジンギスカン』にいたっては主人公を演じてたのは白人俳優(だれだったっけ)だったし。
この映画に迎合してしまうのもなんですがねえ、ブッ○ュに迎合するよりは良いのではないでしょうか。
ですが今回、その映画に「出していただいて光栄です」とか言いながら出ている日本の役者がいるんで、それに腹を立ててるんです。
そのうち、評も出るんじゃないですか、「我々はアメリカ人の作った映画に、忘れていた自分の国の文化のなんたるかを教えられた」とか。情けないなあ。