図絵十界形像十処安之毎向一像各一百反行礼拝 口可唱南〇経 心可会若向地獄像彼猛火当体即空即仮即中 乃至向佛像之時 可観彼体即三諦也。蓋一時夜一時可修此行 大師為末世鈍機密授此法要 若欲出生死證菩提 先可用此修行也
法華深義の五玄釈中妙体の下に、「大真如者不変随縁一体不分二相体」と本迹未分を体となし、妙宗下迹本を一往不変と本性とに分かつも、畢竟未分の法性不思議を妙果となし、更に通廣の五種妙行は心乱の故に、「和尚云一時五種妙行」と五種頓修の行法として唱題を明かし、宗の下に蓮華因果、円教三身、常寂光土の三種別伝を開き、かくて総説五重云の下「妙法蓮華経五字即五種云也」等の釈が、一往修善寺決に見ゆる唱題に関する釈である。
「唱題思想の根底と其の帰結」塩田義遜
妙法五字を肝要と説くものは、天台系書籍では結構あって枕双紙なんかも同様。天台伝南岳心要にも「一心三観一念三千之極理 不出妙法蓮華経之一言」の口伝あり。
法華経寿量品に我本行菩薩道と、五百塵点劫の当初久遠実成釈尊が修行されていた根元の法門は何か?と云えば、三大秘法の南無妙法蓮華経だったわけです。
故に、此れを御存知だった道邃和尚は其の原型の一端を末法凡夫を憐れみ示されたのが、上に挙げた和尚深秘行法義なんですね。
24/12/04 07:30