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2025年11月17日月曜日

TRPGとサイコロ(ローグライクハーフの場合) FT新聞 No.4681

おはようございます、自宅の書斎から杉本です。
寒くなってきましたね☆
今日は「ローグライクハーフ」とサイコロのお話を、書きたくなったので書いていきます。


◆サイコロ、どれを使う?
「30分で遊ぶ1人用TRPG ローグライクハーフ」を作る際に、いちばん迷ったのは「サイコロの数と種類」でした。
制作の段階では、【判定ロール】に使うサイコロは六面体2個の予定でした。
そこに意見をくれたのは、監修の紫隠ねこさんでした。

「サイコロが2個だと、【判定ロール】は1回ずつ別個にやらなければならない。1個なら、同じ種類の従者による【攻撃ロール】などを、一度に済ませられる」

私はこの考えをもっともだと思い、扱うサイコロの数を1個に絞ることを決めました。


◆ネット上なら、どんなサイコロでも☆
使うサイコロの「数」は決まりましたが、「種類」は六面体でいいのだろうか?
それとも、昨今のTRPGプレイヤーは十面体、あるいはもっとマニアックなサイコロでも所有しているのだろうか?
その部分については、まあまあ長いこと悩みました。
編集の緋色さんと打ち合わせする折に考えを聞いたところ、

「ネット上でやるんなら、何面体でも関係ないと思いますよ、今は」

と、教えてくれました。
彼女は「ココフォリア」でオンラインセッションをすることが多いのだけど、セッションの際にはネット上でサイコロを動かすため、リアルなサイコロは使わない、と。
この話は私にとって衝撃でした。
プレイヤーによってはオンライン専門であるため、サイコロを所持すらしていないこともある、というのです。
そして、オンラインで遊ぶ際には、クリックひとつで何面体でも選ぶことができるわけです。
六面体の代わりに検討していたプランは、ふたつありました。


◆たくさんの多面体を使う案。
ひとつは、さまざまな多面体を使用するというもの。
「ダンジョンズ&ドラゴンズ」では、さまざまなサイコロを使用します。
あの感覚の楽しさは、他のルールにない感覚がありました。
結局この案はボツになったのですが、四面体や八面体を使うというアイディアは「ローグライクハーフ」の一部に残されています。
ボツにした理由は、プレイ感が「ダンジョンズ&ドラゴンズ」に寄ってしまうことが、いいことかどうか判じかねたからです。
「どのサイコロを使えばいいのか」を考えることが多少の負担になるように思えて、ルールの軽量化を旨(むね)とする「ローグライクハーフ」には、合わないように思われたからです。


◆十面体を使う案。
もうひとつの案は、十面体だけを使うものでした。
【判定ロール】の際には該当する能力値に十面体の出目を足して、目標値に達しているかどうかを比べるというものです。
これは制作においては、六面体を上まわっていると感じる案でした。
六面体を採用した場合、+1の価値が非常に大きいものになると感じていたからです。
十面体を採用した場合、能力値1点の価値がもう少しマイルドなものになり、遊びやすくなるように思えました。
これをボツにしたのは、「子どもたちにとってとっつきづらいゲームにしたくない」からでした。
十面体を使えば、たとえば能力値が2で出目が9の場合、11という数が出現します。
二桁の数字を扱うと、子どもや、計算があまり好きではない人にとっての遊びづらさになります。
また、十面体には出目「0」があります。
これを0と読ませるか、10と読ませるかについて、暗記またはルール確認をする必要が出てきます。
そういったことを避けるために、六面体を選ぶことを決めました。


◆六面体の「メリット」。
何かの本を読んだ折に、こういう言葉に出会ったことがあります。

「人間の脳は失敗率(または成功率)が20%に近いとき、いちばん興奮する」

ギャンブルをする際、「8割がた成功する」という状況で挑戦して失敗するという状況(あるいはその逆)が、とても刺激的だという話です。
そういう視点でみるとき、世のTRPGの「クリティカル」や「ファンブル」は、あまりにも起こりづらいと言えます。
たとえば「ダンジョンズ&ドラゴンズ」では、それぞれ5%でしょうか。
「クリティカル」や「ファンブル」は楽しいものなので、もっと頻繁に起こってもいいじゃないか。
そう思ったので、六面体を1個振って「1」の目が出たらファンブル、「6」の目が出たらクリティカルと定めました。
それぞれ16.7%の確率で起こります。
単純で刺激的なゲームが、結局は楽しい。
そういう思想に基づくとき、この頻繁な出現率は正しい、ということになります。


◆まとめ。
このようにして、「ローグライクハーフ」で使うサイコロの数と種類は決まっていきました。
サイコロをゴロゴロ振るのが好きなので、楽しいデザインになってくれたと感じています☆

それではまた!


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