輪るピングドラム、いよいよ最終回。すべてが終わった後、高倉3兄妹はどうなってしまうのでしょうか…?タイトルが何故「輪るピングドラム」なのかも明らかにされていきます。正直1回観ただけでは何がどうなっているのかはっきり分からないところもあるのですが、それが何となく分かった瞬間はじんわりきました…。そしてラスト陽鞠があのメッセージを読むシーンにはもう…。これまでピンドラに対して抱えてきた陰鬱とした気持ちさえも吹き飛ばす、素晴らしい最終回でした…!
箱の中、10年前。箱にいた晶馬は同じように檻に閉じ込められていた冠葉に話しかけられます。閉じ込めた相手が誰か最後まではっきりはしませんでしたが、やっぱり両親が二人を試すためにこんなことをしたんでしょうか…?
餓死寸前の二人。それからも時は過ぎ、二人とももう限界に…。そんな中、死ぬ前にと二人は約束を交わすことに。生き残った方がもう一人のしたいことをしようと。ですが二人の願いはどちらも何かを「大切な人に伝えてほしい」。
その後冠葉は林檎を発見――。この状況で…。普通だったら言い争いになってもおかしくありません。ですが晶馬は冠葉が生き残る運命だったと諦めて、冠葉に林檎を食べるように促すのですが…?
そして現在。電車で対峙する冠葉と晶馬。陽鞠は冠葉の後ろでベッドで寝ていました。ここは本当に不思議な空間ですね…。冠葉にとって、陽鞠が光。最後まで冠葉は陽鞠を助けようと必死でした。
冠葉は事件を完遂することで、陽鞠を助けられると信じていました。それが生存戦略だと…。そして桃果に対して、それを見せつけようとする眞悧。すべては眞悧の思い通りに進んでいました。
冠葉の話を聞いて動揺する晶馬でしたが、晶馬も冠葉を闇の世界に置き去りにしたと眞悧に言われてしまい…。そして眞悧は冠葉に何を与えられるのかと問いを投げかけてきます――。なんか晶馬がますます主人公に見えてきたような…。
そしてそこに苹果も乱入!呪文を見つけ出し、ここにたどり着きます!そして運命の乗り換えをすると宣言。
何故苹果が呪文を知ったのか、それはダブルHと会った時に遡り。ダブルHはその呪文をCDのタイトルに使っていました。陽鞠が大切にしていた言葉。それはもう作中に既に出ている言葉で…。
呪文を知った苹果は、代償と引き換えに苹果は晶馬を救うと決意…!苹果を止めようとする晶馬ですが、自分の過去を苦々しく思いだし、運命だと受け入れかけてしまいます…。
ですが檻の中での出来事を晶馬が思い出した瞬間、あの生存戦略の音楽が流れだし、陽鞠も立ち上がります…!そして陽鞠の頭にペンギン帽が――
「生存戦略――!!」
このシーンは最終回で生存戦略キタ――!!と一人で大盛り上がりでした!最終回でも聞けてよかったです~。
後半。暗くなったクリスタルワールドで向かい合う陽鞠と冠葉。陽鞠は冠葉を迎えに来た、一緒に帰ろうと冠葉にお願い。またこの時、陽鞠の頭にペンギン帽はなく…。
ですがそれでも冠葉は受け入れられず…。ガラス片で体が傷つきながらも、前に進む陽鞠。陽鞠もまた冠葉・晶馬と同じように高倉家にいた時から小さい罰を受けていたと思っていました。そしてその言葉から晶馬は、自分達は始まりからすべてが罰ばかりだったと気づき…。
家での冠葉のことについて振り返る陽鞠。罰ばっかりでも陽鞠にとって冠葉・晶馬といた日々は輝かしい思い出でした…。切なかったです…。
冠葉が高倉家に来た日のこと。晶馬も冠葉をいきなり兄と呼べと言われて戸惑いがあったんですね…。
そして忘れたくないと願いつつも、陽鞠は進み続けます――
「お願い帰ってきて、冠ちゃん」
この瞬間、陽鞠が全裸に…。それでも冠葉は陽鞠に何も与えられなかったことを悔やみ、それを拒もうとするのですが、もうどうにもならず…。この瞬間冠葉の背中から血のようなものが吹き出してきて――。冠葉とても苦しそうです。これが何なのかはっきり分かりませんが、これは冠葉の陽鞠への思いや未練なのでしょうか…。
そんな中、家をペンキでカラフルに塗った日を思い出す晶馬、陽鞠のベッドをゴミ捨て場で見つけ、持って帰った日のことを思い出す冠葉。血は繋がっていなくても、やっぱり二人は兄弟だったんだな…と感じたシーンでした。
ですがどんなことにも終わりがあって…その瞬間が今訪れようとしていました――
「楽しかった、ありがとう。
返すよ、あの日兄貴が僕に分け与えたもの
――僕にくれた命。
僕達の愛も、僕達の罰も、みんな分け合うんだ。
これが、僕達の始まり――
運命だったんだ…!!」
その瞬間、冠葉の中から林檎に似た赤い物体が出てきて――。そしてその赤い物体を陽鞠に渡す晶馬。一話のあの言葉に繋がるシーンでした。
そして晶馬から受け取ったそれを冠葉に見せる陽鞠。
「冠ちゃん、これがピングドラムだよ」
林檎のような赤い物体、それがピングドラムでした――。どうやらピングドラムは命・運命的な何かだったようです。道理で今まで探しまわっても見つからないわけで…。
ここで回想。檻の中で晶馬に林檎を分け与える冠葉。苹果と重なる時は様々な意味で熱かったです!
「運命の果実を、一緒に食べよう」
「運命の果実を、一緒に食べよう――!!」
ここで冠葉が言った言葉、それが日記にも記されていた呪文でした――。この台詞を晶馬は家族になった時に陽鞠に言っていました。そして陽鞠も冠葉に…。三人の間で回っていたピングドラム。つまりこれこそ「輪るピングドラム」。未知の言葉かと予想していましたが、作中で既に何度も出てきた言葉だったとは驚きです。
そしてその呪文を唱えた林檎。これにより苹果は運命の乗り換えに成功しますが、その呪文を唱えた苹果は、代償で燃えてしまい…。一クール目のOPで苹果が燃えていたのはこのシーンの伏線だったんですね…。これにはまた驚きました。
そうして運命の乗り換えが行われる瞬間…。ペンギン達も三人を見送ります――。陽鞠を抱えた冠葉は眞悧の横を通り過ぎます。計画が失敗に終わった眞悧。さすがに落胆しているようです…。そして敗北した眞悧は、何も残さず消えろ、絶対に幸せになれないと負け惜しみのような言葉を冠葉に投げかけてきますが、それでも冠葉は進むことをやめず。
『晶馬、俺は手に入れたよ、
本当の光を…!』
そして冠葉はガラスのように消えていってしまい…。演出が切なくてもう辛かったです…。散っていく冠葉。ですがその代わりに陽鞠が命を吹き返し……。冠葉は自分を犠牲にして、陽鞠を助けました。そして向こう側に…。
命≒蠍の炎。晶馬と苹果一緒に燃えようとしていましたが、晶馬もまた同じように苹果を炎の中から助け出し、向こう側に――
「ありがとう、愛してる」
ここで告白…!もう切ない展開ばかりで涙腺決壊に…。BGMの盛り上がりがまた凄かったです。まさかピンドラが最後でここまで盛り上がるとは思わなかったです。
晶馬はそう苹果を突き放して、向こう側に――。その瞬間、乗り換えが成立。二つの世界は別れてしまいます…。ペンギンもまたどこかに出荷。またどこかに旅立つんでしょうか。ペンギンもお疲れ様でした。
桃果と眞悧。まだ対決が続きそうな雰囲気でしたが、桃果はペンギン帽を持ってどこかに…。何かを確信していたようでした。そんな桃果をただ見送る眞悧。眞悧はただ桃果に振り向いて欲しかっただけだった気もしました…。
そして現実に戻ってきた苹果と陽鞠。黒テディは白に変わっていました。こうして世界は改変されつつも、平和に戻りました。
多蕗とゆり。思いを確かめあっていました。そして自分達には「愛してる」という言葉が必要だったと気づきます。
「たとえ運命がすべて奪っても、
愛された子供はきっと幸せを見つけられる
私達はそれをするために、世界に残されたのね…」
「愛してるよ」
「愛してるわ」
そうして改めて愛を誓い、生きていこうとする多蕗とゆり。多蕗とゆりがハッピーエンドを迎えると思っていなかったのでびっくりしました。でもこの言葉がピンドラのテーマ…そんな気がしました。この後のシーンを振り返って更に納得しました。
夏芽とマリオ。マリオとは一体なんだったのでしょうか…。夏芽の守るべき者の象徴だとしても、あの生存戦略するシーンは一体…。マリオについてはもう少し掘り下げが欲しかった気がします。
夏芽にとって今までのことはすべて夢になっていました。冠葉のことも忘れてしまっていましたが、冠葉から大切な妹、愛してると言われたことを心のどこかで覚えていて…。夏芽にも救いがあってほっとしました。
陽鞠は別の家族と暮らしていると、書き換えられていました。家がカラフルではなく、普通になっていたり、二人の私物などがないのが寂しかったです…。冠葉・晶馬、二人の存在はやっぱりこの世界から消えてしまったんだなと改めて実感して寂しい気持ちになりました。
苹果との出会いもあの電車で倒れていたことから意気投合と書き換えられていて。すべてはなかったことにされようとしていました…。ですがピンク熊のぬいぐるみからはみ出ている紙を見た陽鞠は何かを思い出し涙を流します――
【大スキだよ!!お兄ちゃんより】
「あれ変だな
どうして私、泣いているの…?」
陽鞠も心のどこかで冠葉・晶馬、二人のことを覚えていたようです…。この文を読んだ瞬間、またもや涙腺決壊してしまいました…。
と、そこに冠葉と晶馬に似た少年達が家の前を通り過ぎます!どうやら生まれ変わっていたようで。会話はもちろん1話の宮沢賢治の話!1話の時点では意味深な話だなーとしか思っていませんでしたが、最終回でようやく繋がる時が…!以下その会話。「納得」の一言です!
「だからさ林檎は宇宙そのものなんだよ。
手の平に乗る宇宙。
この世界とあっちの世界を繋ぐものだよ」
「あっちの世界?」
「カンパネルラや他の乗客が向かってる世界だよ」
「それと林檎になんの関係があるんだ?」
「つまり、
林檎は愛による死を自ら選択した者への
ご褒美でもあるんだよ」
「でも、死んだら全部おしまいじゃん」
「おしまいじゃないよ!
むしろ、そこから始まるって賢治は言いたいんだ」
(1話ではこの先に続きが)
「分かんねぇよ」
「愛の話なんだよ?なんで分かんないのかなぁ~」
そしてそんな二人に着いて行くペンギン1号、2号、3号、そしてエスメラルダ…!何だかまた何かが始まる予感がしました。
あてもなく、どこかへ向かう冠葉と晶馬。これから二人がどこに行くかは分かりませんが、ですがきっとその先には明るい未来が待っているはずだと信じています。
「私は運命って言葉が、好き
信じてるよ、いつだって一人なんかじゃない」
そして陽鞠が掲げた林檎を、誰かが手に取るシーンでおしまいに――
「忘れないよ、絶対に。
ずっと、ずっと……」
そしてサブタイの「愛してる」…!このサブタイにまた何かブワーッときました~。最後までピングドラム、みせてくれました。
EDカードでは作中に出てきた子供キャラが勢ぞろい!!少年冠葉・晶馬を抱きしめている陽鞠、そしてそんな陽鞠に寄り添っている冠葉と晶馬が~。本編でこのシーン観たかった…。桃果がペンギン帽持っているのがいい感じ。最初色合いでウテナと勘違いしかけたのは自分だけでしょうか…。24話のEDカードを描ききった星野リリィさんお疲れ様でした!毎週描きおろし絵が見れて本当に幸せでした。毎週ちゃんと絵が話とリンクしているのがまた凄かったです。
こうしてピングドラム最終回終了ー。最終回前の23話の時点ではもう暗いラストしかない・伏線回収できないまま終わってしまうんじゃないかと思いましたが、ほぼ伏線回収しきって終了したようでよかったです~。曖昧な部分は考察という感じでしょうか。
でもまさか前回終わった時点ではここまで感動することになるとは思っていなかったです。そしてこの最終回を観て、ピンドラは新しいアニメの形を示した作品だと最終回を観て改めて感じました。万人向けは確かにしなさそうですが、分かりやすさ重視の作品が多い今の世の中、この作品が世に出た意味は大きいんじゃないかと思います。そして最終回を観て希望を頂きました。スタッフの皆さん、本当にありがとうございました!そしてピンドラもまた、とても幾原監督らしい作品でした。
ですがそれでも1クール序盤の苹果ストーカー回辺り(2~10話ぐらいまで)はコミカル路線で、話が一向に進まず観るのもしんどかったです…。伏線がたくさんあったと最終回で分かっても、あの半分でよかったと思ってしまいます。きっとここで視聴中断した方もいたんじゃないかと。これは後半の伏線回収が見事なだけにもったいない気がしました…。その分を高倉夫妻、荻野目家、夏芽家、ピングフォース・企鵝の会の掘り下げに、もう少しあてて欲しかったです。と、いって4クールになっても過去の幾原監督の作品的に、同じ結果になりそうですが…。そういえば何で高倉夫妻は死んでいたのでしょうか?謎なまま終わってしまいました。
あと個人的に気になっていた謎は大体明かされて満足しました。以下、自分の情報整理も兼ねて書いたもの。間違っていたらすいません。
・ピングドラムとは何か
運命・命・魂のような赤い塊。
そしてピングドラムは、タイトルの「輪るピングドラム」の通り、
冠葉→晶馬→陽鞠、そして陽鞠→冠葉と三人の間で回っていた。
生存戦略もここに繋がっていたんじゃないかと…。
・プリンセス・オブ・ザ・クリスタルの正体
桃果。
でも何故「妾」とか女王様な性格をしていたのかは謎…。
桃果と苹果のやり取りも見たかった…
・マリオの存在意義
夏芽の守るべき者の象徴?に、してもあの生存戦略シーンは…。
マリオって一体…。
・晶馬と苹果の関係の行方
両想いになるものの、晶馬が代償を払うことに…。
冠葉も陽鞠の命を代償を払うことで守り通した。
陽鞠が助かったのは1話で死んだのにどうかなーという感じが個人的にはしましたが、納得がいく終わり方だったので受け入れられました。
あともしピンドラをここまで観た方で「銀河鉄道の夜」を観たり読んだことがないという方は是非観たり読んでみてくださいー。1話から作中にも小学生の話で出てきていますが、ピンドラもここから色々影響を受けているようで、ピンドラを読み解くヒントになると思います。私もうろ覚えなのでまた読み返したいと思います。
あとトリプルHのアルバムGETしました~。どの曲も素晴らしいですが、やっぱり「ROCK OVER JAPAN」のフルが素晴らしすぎる…!様々なキラキラを秘めた曲だと思います。まさか聴けるのが最終回付近になるとは思いませんでしたが、それだけに色々感慨深いものが…。CDは今入手困難みたいですが、itunes storeで配信されているみたいなので是非。
と、当ブログのピンドラ感想これでおしまいです。ピンドラは今まで語ってきた作品の方向性とまったく違っていて、どう書けばいいのか分からず毎週悩んでいました。ここまでほぼ毎週語ってきましたが、正直感想と呼べるかどうか(以下略)。それでもここまで書くことができて、今はほっとしています。でもピンドラ感想を書いてきたことでまた自分の色々な幅が広がった気がします。
では「終わりよければすべてよし!」ということでピンドラ感想終わりますー。
ではこれまで記事を読んでくださった方、
TB・コメント下さった方々、
ありがとうございました~。