■打越正行,2018年4月25日,「パチプロから公務員へ――ある大学生の職業選択」、「那覇への船旅――ひと晩限りの話をきく」有田亘・松井広志編著(有田亘・松井広志・上原健太郎・打越正行・木村絵里子・ケイン樹里安・妹尾麻美・高橋志行・鈴木恵美・阿部卓也著)『いろいろあるコミュニケーションの社会学』北樹出版,96-99, 108-111.(全164ページ、ISBN: 987-4-7793-0570-2、2090円)
新しい社会学の教科書で2章ほど担当しました。
1本目の「パチプロから公務員へ――ある大学生の職業選択」(24章)は、パチプロから公務員を志望するにいたった大学生について取り上げました。パチプロとはどんな仕事で、そこから公務員をめざすにいたった大学生の理にかなった職業選択について描きました。
2本目の「那覇への船旅――ひと晩限りの話をきく」(27章)は、船旅で出会った人たちのひと晩限りの人生談です。人間がたしかにいるということ、そこに生業があったということを船旅で出会った沖永良部のおじさんと、釜山に通うアジュンマ(あばちゃん)との出会いから描きました。
以下は、目次です。
第Ⅰ部 レクチャー編
第1章 いろいろあるメディア、いろいろあるコミュニケーション
第2章 勉強のしかたもコミュニケーション
第3章 バンクシーの落書きはアリかナシか
第4章 ディズニーは「夢」を描く
第5章 「あるある話」をくり出すハーフタレント
第6章 「見せる」のではなく「見る」ためのロリータファッション
第7章 LINEをやめられない私たち
第8章 「コミュ力」って必要?
第9章 「草食(系)男子」って本当にいるの?
第10章 運動部の学生にとっての大学生活とは?
第11章 よさこいの快楽と美学、そして謎
第12章 家族は仲良くなければいけないのか
第13章 「好き」を仕事にする
第14章 廃墟に行ってみることの意味
第15章 ゆるキャラとは何か?
第16章 ゲームを社会学する、までの第一歩
第17章 ビデオゲームに暴力的影響はあるのかないのか?
第18章 サブリミナル効果が実在しないとわかってからの顛末
第19章 それでもファンはアイドルを求める
第20章 カウンターナレッジの強力効果
第Ⅱ部 実 践 編
第21章 ウィキペディアを書いてみる
第22章 ゲームのあやふやな前提:大富豪、プロ野球制度、ミニマムノミック
第23章 ミュージアムの展示を調べる
第24章 パチプロから公務員へ:ある大学生の職業選択
第25章 写真を撮り、フォトエスノグラフィを描く
第26章 地元の友人に話を聞いてみる
第27章 那覇への船旅:ひと晩かぎりの話をきく
第28章 図書館をもっと使いこなす
第29章 お弁当になることができないゆるキャラ
第30章 あいまいなテーマをはっきりとさせる
第Ⅲ部 卒論サムネイル
北樹出版
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■打越正行、2018年3月20日、「生きつづける沖縄の『アムラー』」『STUDIO VOICE』INFASパブリケーションズ、412号: 157.(全200ページ、ISBN-10: 4904843231)
沖縄にある繁華街Rで働くキャバ嬢の女性たちにとって、安室奈美恵さんの存在はファッションリーダーとして、またシングルマザーの生き方の指針として、今でも生き続けていることについて描いた。
STUDIO VOICE
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■打越正行,2017年12月23日,「なぜ沖縄の貧困率は高いのか?――建設業の歴史からひもとく」『現代ビジネス』(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53826, 2017.12.23)
沖縄の建設業の歴史を振り返ることで、沖縄の高い貧困率は政治的につくられたものであるということについて述べた。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53826
■打越正行,2017年11月30日,「学位(博士)論文要旨:沖縄の下層若者と〈地元〉の社会学――下層労働の再生産と下層若者文化の再編」首都大学東京・都立大学社会学研究会編『社会学論考』38,59-62.
博論の要旨を、首都大学東京・都立大学社会学研究会の『社会学論考』38号に掲載してもらいました。
ダウンロード
■打越正行、2017年10月31日、「沖縄の建築業で働く若者――しーじゃ・うっとぅ関係と暴力」沖縄県子ども総合研究所編(加藤彰彦・上間陽子・鎌田佐多子・金城隆一・小田切忠人)『沖縄子どもの貧困白書』かもがわ出版、169-174.(全288ページ、ISBN10:9784780309294、2970円)
沖縄の建築現場や地元社会でつくられる「しーじゃ・うっとぅ関係(先輩・後輩関係)」と、そこでの暴力についてのエッセイを書きました。
かもがわ出版
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目次
はじめに 加藤 彰彦
メッセージ 翁長 雄志
コメント 阿部 彩
0章 語り始めた若者たち
金城 さや佳/玉城 歩/結衣(聞き手:糸数 温子)
1章 「沖縄見子どもの貧困実態調査」と動き始めた施策
堀川 愛/喜舎場 健太/川満 孝幸/湯澤 直美/山野 良一/前城 充
2章 学校と貧困・排除
森山 良太/宮城 アケミ/市原 教孝/比嘉 昌哉/船越 裕輝/玉城 史子/藤原 幸男/田嶋 正雄
3章 育ちと暮らしの現場から
與座 初美/糸洲 理子/秋吉 晴子/玉城 孝/打越 正行/上間 陽子
4章 地域・市民
菅原 耕太/鈴木 友一郎/山城 康代/垣花 道朗/宮城 潤/糸数 未希/知花 聡/金城 隆一/黒田 華/
5章 歴史を背負う沖縄の社会構造
浅井 春夫/山内 優子/島袋 純/長谷川 裕
6章 子どもの貧困対策「沖縄モデル」とこれから
加藤 彰彦
資料
戦後沖縄子ども関係略年表
長堂 登志子/藤原 幸男/山内 優子+編集委員
チビチリガマ襲撃事件に寄せて 上間 陽子
あとがき 堀川 愛
■打越正行,2017年10月27日,「沖縄『チビチリガマ荒らし事件』とは何だったのか?――建築業の現在から見えてくること」『現代ビジネス』(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53299, 2017.10.27).
チビチリガマ事件が起きた2つの社会的要因について述べた。まずは、大家族制が崩れ、また戦争体験世代が高齢化したことで、記憶が世代をこえて継承されなくなったこと。そして、地元の先輩と後輩の関係が崩れ、歯止めがきかなくなったことである。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53299
■打越正行,2017年9月30日,「『裸足で逃げる』の生活史調査で大切にしたこと――沖縄の女の子たちが語り出すまで」『現代ビジネス』(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52930, 2017.9.30)
共同研究者の上間陽子さんとすすめてきた、沖縄の女の子への生活史調査で大切にしてきたことについて書きました。
読んでいただければ幸いです。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52930
■打越正行,2017年6月27日,「沖縄で『暴走族のパシリ』になる――調べる社会と調べ方の出会い」『現代ビジネス』(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52067, 2017.6.27)
調査対象社会の特徴と調査方法が、適合的であったために沖縄の暴走族調査は可能となったということについて書きました。
読んでいただければ幸いです。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52067
■打越正行(聞き手・構成:芹沢一也),2017年3月21日,「なぜ沖縄の若者たちは、地元と暴力から抜け出せないのか?」シノドス(http://synodos.jp/society/19337, 2017.3.21).
今までやってきたこと、やろうとしていることなどをまとめたインタビュー記事が公開されました。
読んでいただければ幸いです。
http://synodos.jp/society/19337