厄災(?)リンクが行くティワットの旅   作:ちいの(忍転)

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珍しく日常(?)回のの宵宮二章です。
久々におもしろいの書けた気がする。

駄文(というかエセ関西弁)は大目に見て


急募:ロケット花火で飛ぶ方法

一行が地脈の中心である世界樹を修復してから一週間程経ったり経ってなかったりした頃。

リンクは目を覚まし、パイモンをとりあえず尖ったもので突いて起こした。

 

『ヨシ!』

「…オイラ結構痛いんだぞ…?」

 

部屋を出ると、どうやらここはスメールシティのよさげな宿だったようだ。

見知った人物も何人か居る。

 

t「やっと起きたね。体調は問題なさそう?」

k「。」

nh「世界樹を元に戻してくれてありがとう、かしら?」

 

「ティナリ…キャンディス…ナヒーダ!」

「他の皆はどうしたんだ?」

t「君達が一週間も寝てたから…とっくに帰っちゃったよ。」

『長い…』

nh「原因は君達の元素耐性が異常に低いことね。」

k「わざわざこちらへ来たのですが…、神を救った相手に一週間分の宿代を請求するのは…やめておきましょう。」

 

パーティももうとっくにやってしまったらしい。

 

t「僕はコレイからも手紙が来てるし、そろそろガンダルヴァー村に帰らなきゃ。」

k「私もいつまでもディシアに仕事を任せるわけには行かないので。」

nh「じゃあ私もお家に帰るわ。でも…いつでも会いに来ていいわよ。」

 

こうして一行は宿を出て別れた。

 

「スメールでの大事も終わったみたいだし…この後はどうするんだ?もうナタかフォンテーヌに行くか?」

 

リンクは取り出した岩塩をかじり、何かを思い出したように言った。

 

『そうだ、ナタ行こう。』

「早いぞ!」

 

リンクは火山由来の美味しい岩を求めてナタへ向かおうと思い至ったらしい。

 

「美味しい岩…こいつが生物学上なんなのか気になるぞ…」

 

生物学上なんなのか分からない浮遊生命体に愚痴を吐かれつつも、リンク達はオルモス港を訪れた。

 

「ここに来たのもアルハイゼンとあった時ぶりだな!…で、ナタの「流泉の衆」ってとこ行きの定期便はまだ数日来ないみたいだぞ…?」

「数日あればリンクなら飛んでいけそうだけどな」

 

悩んでいる二人に誰かが後ろから声をかけた。

 

?「よっ。元気しとった?飴ちゃんいるか?」

 

二人が咄嗟に振り返るとそこに居たのは…

 

「…宵宮!?」

 

稲妻の花火師ガールである。

 

「なんでスメールに…?」

y「えーっとねー…」

 

新しい花火を作ろうと思ったが、アイディアが思いつかなかった宵宮。

そこで彼女は、スメールにこの時期よく落ちる、願いを叶えるという流星群を見てインスピレーションを得ようとしたらしい。

 

y「流星群を見に来たんよ。花火のアイディアの参考になるかなって思って!」

「すっごい行動力だな…?」

y「そんな事ないで。元々鎖国が終わったら他の国に行くつもりやったからな。」

 

取り敢えず三人で行動し、ひとまずお土産でも探す事に。

 

宵宮が街を歩き出して数十秒後。

 

商人A「お嬢さん…見ていきなよ!流れ星キャッチャーだよ!」

 

露店で怪しげな商人が、大きな網に入ったキラキラ光る玉をぶら下げていた。

 

y「おおっ!?これで星が取れるんか!」

商人A「1つ三万モラの所が、いまなら特別に三つで七万モラだ!」

 

y「お買い得やん!」

「いや絶対詐欺だからな!?」

 

目を星にする宵宮をパイモンが慌てて止めた。

 

リンクは黙って玉を一個つまみ、口に放り込んだ。

 

『…砂糖菓子だ。』

商人A「私のデモ用の星ぃぃ!」

 

リンクはポーチから金平糖のような塊を取り出して囓った。

 

『こっちの方が美味い。』

 

騙そうとしたのに砂糖菓子1つで逆ギレした商人に大きな金平糖状の塊を投げつけて撤収した。

 

「ああいうのも結構いるから…騙されないように気を付けろよな?」

y「次から気ぃ付けるわ。…所で、さっきの大きい砂糖菓子は…」

「…悪いけど、リンクが今齧ってるのは石だぞ………」

 

続いて、別の屋台では様々な伝統工芸品を売っていた。

 

「色々あるな…高そうな壺とか笛とか太鼓……」

 

宵宮が目に止まる物を見つけたようだ。

 

y「この木彫り…かわいいなぁ。これはなんや?」

「あっ、それは…」

商人B「お客様お目が高い!そちらは草神の眷属とされる森の妖精「アランナラ」を模した木彫りですよ!」

y「こんなかわいいのが居るのか!?」

商人B「いや…子供にしか見えないという伝承の類でして…」

y「そんなぁ〜…」

 

目に見えて落ち込む宵宮。

その後、宵宮は複数の露店を回って十点以上のアランナラグッズを購入した。

木彫りアランナラx3、アランナラコップ、アランナラポーチ、アランナラペン、アランナラ付箋、アランナラ耳掻き(?)、アランナラ抱き枕(??)……

 

「すっごい買ったな…。」

『ヤケ買い…』

y「それは、売ってるのが悪いんや…!」

 

 

その後、リンク達は宵宮を連れ、数日かけてスメールを巡った。

 

胞子溜まりに水元素をかけてキノコンを大量増殖させたり…

 

y「この量は危ないんとちゃう?」

『いじっぱりでテクニシャンのAS高いのが欲しい。』

「それちょっとマッシュロンじゃ無い奴だな…!」

 

 

まだ残っていた死域を発見してしこたま花火を打ち込んだり…

 

「まだ残ってたのか…。入ったら蝕まれるから外から撃つんだぞ?」

 

〜凄い炸裂音〜

 

『汚ぇ花火だ。』

 

 

学院としての教令院を見学したり…

 

f「ふむ…噂の金髪とその仲間じゃな?」

f「ひとまずここに来たのならワシの事は先輩と呼ぶんじゃ。」

y「えーっと、先輩…はここで何を…?」

f「(セ…セセセ…先輩!?初対面でそう言ってきた奴は初めてじゃな…)」

 

f「お主、素質がある…ワシの知論派に入らないか…!?」

y「「…!??」」

 

 

未だ調査中だった砂漠の地下遺跡に突撃したり…

 

k「看板の立ち入り禁止、が貴方達には読めないと…?」

「違うんだキャンディス…!」

y「ウチは面白そうって言っただけやし…!」

 

 

こうして、スメールシティに着いた三人。

 

y「色々と珍しい物を見れて楽しかったで!」

「…珍しいのはこいつの行動かもしれないけどな?」

 

しかし、道行く人からある事実を突きつけられる。

 

「…流星群はもう数日前に降った…今夜振る確率は低い…?」

y「ウチの願い…」

「まあ、そういう時もあるよな……」

 

少し歩くと、スメールシティの広場では子供達が集まって遊んでいた。

車椅子に座った色白の女の子が少し遠巻きにそれを見ている…

 

y「あの子…」

 

独りでいる子を放っておけない宵宮は、その女の子に駆け寄った。

 

『…!宵宮は伝説の生き物、ヲタクニヤサシイギャルだったのか…!』

「…多分違うぞ。」

 

車椅子の女の子と、周りの子供達の視線が見馴れない服装の宵宮に集まる。

 

y「君…ウチは花火師の宵宮や!えーと…飴ちゃんとか…いるか?」

 

e「わ、私はエービン。……ねえ、お姉ちゃん、花火って飛んで行くんでしょ?わたしも、空を飛んでみたいな…」

 

急に言われたその言葉に宵宮は目を丸くした。

 

y「花火みたいに空を飛びたい…か…」

少女「うん!みんなと同じように、走ったり跳んだりできなくても…一度でいいから空を飛んでみたい!」

 

場が一瞬しんとなる。

他の子供達もそれを聴いて集まって来た。

 

 

y「ウチ、決めた。花火を作ってここのみんなの願いを叶える!」

 

子供達の目が期待の色に染まった。

 

 

子供達「僕は七星召喚のレアカードが欲しいかな…」「私は一生分のお菓子!」「僕は新世界の神に!」「200坪欲しい!」

 

『任せろ。』

y「最近の子って…こういうのが欲しいんやな…?」

「…誰か育て方間違えたか…?」

 

流星群が見れないと分かって落ち込んでいた宵宮は、もう元気を取り戻したようだ。

そこでリンクはポーチからオカリナを取り出し、軽く吹いた。

 

音色を聞きつけ、サングラスをかけた謎の緑色生命体が大量に現れる。

 

ナラA〜D「金色のナラの要請を確認。」

 

リンクが無言で指を鳴らすと、アランナラが次々と子供たちの願いを叶えていく。

 

 

ナラA「七聖召喚…幻影カード確保…了。」

 

リンクが取り出したカードに、アランナラがキラキラを塗る(不正)。

男の子にどこからともなく光るセノのカードが降って来た。

 

少年「おおおっ!?これって…絢爛カードって奴か!?!」

 

 

ナラB「一生分のお菓子…了。」

 

アランナラはリンクがポーチから出した大量の砂糖、卵、ミルクで巨大プリンを生成した。

 

y「大きい…!」

 

 

ナラC「新世界の神に…了。」

 

アランナラは、その子の目の前に安っぽい玉座を作った。

後光の代わりに後ろからライトで照らされている。

 

「なんか安っぽいな…」

 

 

ナラD「200坪…了。」

 

アランナラが砂漠の近くに子供の似顔絵を書いた看板を設置した。

 

少女「やった!」

「使えないしそもそも土地代0だろ!?」

 

 

ナラA〜D「ミンナニハ ナイショダヨ。」

 

 

宵宮と子供達は目を輝かせながら驚いた。

 

y「全部叶えてもうてるやん…!」

 

 

そして、最後に宵宮は車椅子の少女の前にしゃがみ込み、真剣な目で言う。

 

y「最後に、君の願いやな。」

e「うん…!空を飛びたい!」

y「花火を作るとして…どうしたらええんやろ…」

「でも、宵宮より花火を知ってる奴は居ないからな!数日もあれば…」

『…今日中です。』

「何だって…?」

 

リンクが何か小さく言ったのをパイモンが聞き返す。

 

『納期…今日。』

y「えっ…!?」

 

リンクに言うように辺りを見渡すと、何故か今夜、流星群の下で花火大会を開く旨のポスターがシティの至るところにいくつもに貼られている…

 

y「わけわからへん…」

「まあ、これはたぶんリンクのせいだからな…?」

 

 

結果として、今夜スメールシティ南の川辺で花火を打ち上げることになった宵宮達3名。

現地に予め訪れてみると、意外な人物が待っていた。

 

n「あの子たちに突然花火大会をやるって聞いてきたのだけど、やっぱり貴方のお陰かしら?」

「ナヒーダ!?」

y「ナヒーダって言うのか…。可愛い子やな~。せや、飴ちゃんいるか?」

n「一つ頂くわ。まだ稲妻の飴は食べたことがないの。 興味深い味ね…。」

 

受け取った飴を美味しそうに舐めるナヒーダ…普通にかわいい。

 

「あのな…よ、宵宮…?ナヒーダは草神だぞ…?」

y「ひぇっ…?」

 

宵宮はパイモンとナヒーダの顔を交互に再確認する。

 

n「ええ。私が草神クラクサナリデビよ。」

y「…なんやて!?!」

 

宵宮は顔を赤らめてぶっ倒れてしまった…

 

y「そうやったわ…将軍が城下町で団子食べてる時点で察するべきやった…」

 

ナヒーダに多少事情を説明した。

 

n「花火で願いを叶える、いい考えね。私も手伝わせてもらえる?」

y「草神様が!?…そんな、畏れ多いけど……めっちゃ心強いやん!」

「…さすが宵宮だな!」

 

 

その後、四人とアランナラ達は川辺で即席の花火工房を開いた。

 

y「普通の花火はウチに任せてくれや!でも…肝心の飛べる花火はまだ考えがな…。」

 

そんな宵宮の目の前に立ったリンクは、椅子の足にバクダンギア、背もたれに翼型のパーツと卵型の装置をつけた物体を組み立てた。

 

「これで飛ぶ気か…?」

 

パイモンの質問に答えるように、リンクは座ってバクダンにを叩く。

バクダンが点滅した後、炸裂…椅子は空高く打ち上がり、そのままゆっくりと降りてきた。

 

n「…起動者に当たらない爆弾、重力を弱める装置に、滑空翼と重心安定機構…このサイズでここまで実現するのは素晴らしい技術ね。」

「いつも見てたオイラでもそんなこと知らなかったぞ…!?」

 

結局ナヒーダによりロケット椅子は没になった…

リストを再度確認するパイモン。

 

「後必要なのは…花火筒の方と、火薬と染料…大体全部だな。」

n「安心して。」

 

4人をめがけて、花火筒と染料を積んだ手押し車が独りでに…アランナラによって運ばれてきた。

 

y「来た!?」

n「私が手配しておいたの。」

 

リンクがバクダン花から火薬を丁寧に取り出し、宵宮が花火球を組み立てていく…

そうするうちに、スメール納涼花火大会の時間が近づき、宵宮達の所に車椅子の少女エービンがやって来た。

 

y「絶対飛ばしたるからな。」

e「…ほんとに?」

y「もちろんな!宵宮印の空飛ぶ花火や!」

n「私達が作ったのよ?安心して待っていてちょうだい。」

 

火薬とリンクが存在する川辺は危険なので彼女を帰らせた後、4人とアランナラによる花火が完成した。

 

ナラ達「「みっしょんこんぷりーと!!」」

 

y「これで完成や!」

「やっとできたぞ…何回自爆したか分からないけどな…」

n「まあ細かいことは気にしない方がいいわね。」

 

「…これで、流星群のかわりに、オイラ達で願いを叶えるのか。」

y「その話やけど…流星群が来るかどうかも、願いが叶うかどうかも、ウチは信じるっちゅう事が大切だと思っとる。」

y「やから…ウチらこそ花火を打つ時、この花火で皆の願いを叶えるって信じて打たなあかん。」

 

あまり明るくない月明りの下に花火筒が並ぶ…

スメールシティを見上げると、急遽呼んだとはいえかなりの屋台と人が集まっている…

 

y「そろそろやな。」

n「肝心の願いは私に任せてくれる?」

y「ええで。草神様ほどの適任は他におらへん筈やからな。」

 

時計があれば、その短針が8を差す頃。

 

y「行くで?」

 

宵宮が導火線に一気に火を付ける。

 

n「3…」

『2!』

「1!」

y「た~まや~!!」

 

目の前から幾つもの火球が空に昇り、弾けた。

その形は丸だけでなく、星型、ハート型、アランナラ型…

何色もの光がパイモン達の頭上に咲いていく。

 

それに呼応するように、見上げた空には、幾千もの光の尾を引く星が現れた。

 

y「流星群…!?」

「…降った…!」

y「……綺麗すぎるやん…!」

 

そして花火は後半に差し掛かる。

 

n「今度は私の番ね?」

 

ナヒーダが空を仰ぐと、リンク達、そしてスメールシティに緑の光が現れていく。

 

『…?飛んだ。』

y「ほんまにウチ、飛んでるん!?」

 

向こうに浮かび上がって見える光は、シティの人々。

 

「あれって…エービンか!?」

 

近くに飛んできたのは少女エービン。

今は車椅子にも乗っていない。

 

e「宵宮おねえちゃん!私、今飛んでるよ!」

 

その後ろで、大きな輝きと音が轟く。

夜空に打ち上がったのは一際巨大な花火。

 

e「わぁぁぁぁぁっ!!」

 

流星群と花火が輝く横で、空に浮かぶ子供達や人々は歓声を上げる。

 

y「これがウチの花火や!願いを叶える、一番の輝きや!」

 

スメールの夜空に、きっと忘れられない夢が刻まれた。

 

 

花火と流星群が終わった後…

友達が見守る中、車椅子に乗った少女は涙を浮かべながら宵宮に抱きついた。

 

e「ありがとう、お姉ちゃん!」

 

宵宮は彼女をぽんと撫でて微笑む。

 

y「皆の夢を叶えるのが、花火師の仕事やからな!」

 

他の三人は横で見守り、アランナラは謎のポーズで敬礼していた。

その後は、夜も遅いため子供たちは帰って行った。

 

n「…私からも感謝するわ。お陰で興味深い体験ができたもの。」

y「草神様にそんな事言われると照れてまうで…」

 

 

最後に、ナヒーダにこっそりと話しかけられた。

 

n「実は、流星群も私の見せた幻だったの。」

「ナヒーダのお陰だったのか…」

n「宵宮には言わないでちょうだいね?」

『おけ。』

「勿論だぞ。…でも、ナヒーダには最近結構迷惑かけてたからな……」

n「聖処に押しかけてきたのは別に気にしていないわ。でも…」

「でも…」

n「貴方達こそまだ仕事が残っているわ。」

「よし!」

 

ナヒーダからスメール最後のミッションを受注した!

 

「…ところで、さっきすっごく良い話で言い出せなかったんだがな?どうしてオイラにロケット花火がついてるんだ?」

『発射。』

「やめろォォォ!」

 

『打ち上げ花火…下から、横から……お前がなるか…』




『アレとアレ求む。』
「花火…もちろん聖遺物「逆飛びの流星」をプレゼントだ!」
『現実的には要らない奴だ…』

宵宮 ほのお・ー
特性:なかまづくり

はじけるほのお
りゅうせいぐん
ねがいごと
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